今言っても後だしじゃんけんみたいな意見だがメディアが触れてない事があるので書いてみる。
劇場版の鬼滅の刃が受けたのは
複合する理由が合致した結果であり
そこに気がつかないと、いくら原作漫画や作者のセンスなど掘り下げても意味はない。
この漫画自体もアニメ化ベースとなった素材以外に特出してはいない。まあまあの漫画。
昨今はアニメ化前提での漫画もあり
鋼の錬金術師や進撃の巨人など
アニメ版との落差が激しい原作で
鬼滅の刃もそう言えよう。
逆に言えばアニメ表現の猶予があり
演出で盛り上げ易い利点がある。
だが、これだけで超ヒットはしない。
劇場版鬼滅の刃はいったいどこが違ったのだろう?
それは知名度である。
既に少年ジャンプと言うメジャー誌ではあるが
アニメ化されないうちは10位圏外の不人気漫画である。
あの漫画の評価は実にそのくらいのモノなのだ。
ここでアニメ化の好機が舞い降り
アニメ化と称して全編ブラッシュアップされる。
ここで真価は発揮されるが
まだまだマイナーアニメ
それだけでは超ヒットには至らない
そして劇場版の制作
ここでも超ヒットの要因は満たしてない
何故なら
似たような経路で映画進出した人気アニメに
けいおん!、まど☆まぎ、SHIROBAKOの例もあるが
超ヒットではなかった
マイナー評価は有っても
映画版をヒットさすにはマニアだけでなく子供を含めたファミリー層
一般層を動員する要素がいるのだ
では鬼滅の刃は何が違ったのか?
やはり
土曜プレミアムの地上デジタル放送が効をなした
この放送のおかげでアニメ鬼滅の刃は全国区に広まった
更にコロナで娯楽に飢えてた状況
対抗アニメも自粛か特に無く
独り勝ちであったことで
観客は劇場版鬼滅の刃になだれ込んだ、、と言うとこまでは納得されるであろう。
実はここまでは既に指摘されてるのだが
ここからが持論
それは
鬼滅の刃の演出はUFOテーブルと言う集団が担当し
その内容はグロも厭わないコードで
深夜アニメ演出なのだ
90年代頃から、この深夜アニメクオリティは認められていたがマイナーゆえにファンだけの理解だった。
しかしなんとか全国規模に認められないかと四苦八苦を重ねた苦渋の歴史がある
マイナー作品の劇場化は困難とジレンマを兼ね備えた夢であり
マイナーゆえの高クオリティが同時に全国区になればどうなるか?
答えは超ヒット
それを実行できたのが劇場版の鬼滅の刃なのだと言いたい。
マイナークオリティは面白いんだけど
やはり偶然はある
●コロナ禍による娯楽の飢餓
●地上デジタル放送による全国試聴と知名度
そして
●深夜クオリティの醍醐味
複合的ヒットとはこの3つ要因
これら満たさない先駆者らは撃沈しているのはわかるであろう。
マイナー作品の映画進出は
劇場動員する前に
その内容や作風を全国規模で
知って貰う事を惜しまないで欲しいモノだ。