しっかり目を見て(訓練の賜物だそうです。以前は視線が合わなかったそうです)。
「自閉症は恥ずかしくないよ」と私は答えました。
D君のママの答えはもっと明確でした。
「D、自閉症は恥ずかしくないよ。恥ずかしいのは大人になっても自分でご飯が食べられないことだ」
覚悟のできたお母さんだなと感心しました。
こういう方だから早めにD君の持つ困難に気づき、最大限配慮しながらも甘やかすことなくしっかり育てていらっしゃるのでしょう。
D君はお勉強もよくできて、文も書けて、言葉が豊かに思えます。
でもときどき、お母さんの口頭での指示が通らないことがあります。
そのときの絵カードでの指示の入り方は、言葉の比ではありません。
視覚支援ってすごいんだなと思わされました。
後ほど二人でお話したときに
私はお母さんに訊きました。
「D君に将来どうなってほしいですか?」
「自分でご飯が食べられるようになってほしいです」
お母さんは一瞬のためらいもなく答えました。
「でも今は、まだまだです。
季節によって体調を崩して学校に行きたくないとぐずったり
行事のたびにパニックになったり
そういう人を雇う会社はありません」
たしかに。よくわかっていらっしゃる。
私は「自閉っ子的心身安定生活!」を一冊進呈しました。
お母様は「ブログに出ていた本ですよね! うれしい!」と喜んでくださいました。
「藤家さんはね、私の知っている中でたぶん一番病弱な人でした。
とんちんかんな世界観を持っていました。
二次障害にも苦しんでいました。たぶん相当小さいころからね。
でも今は、週に五日外に出ているんです。
本当に奇跡みたいなんです」
そうお話しました。
そしてそのとき私は気づいたのです。
大人であれ、子どもであれ
私は自分を向上させよう、と前向きに取り組める人の本が出したいんだな~と。
定型発達であれ、ASDであれ。
写真は浅見家今期初松茸。
なんと210円です。アメリカ産の半額セール。
デフレですね~。ありがたいけど。
1合くらいご飯炊けるかな?