昨日の白くま母さんのメールを見て
賢ママさんよりメールいただきました。
またまたご本人の許可を得て載せさせていただきます。
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大地君のお母さんのメールを読ませていただきました。子育ての基本がよくわかっている、しっかりした方だと思いました。
自閉っ子に社会のルールを教えていくのは大変ですが、だからといって障害を理由に逃げていてはいけないと私も思っています。
子どもを通じて、いろんなお母さんと知り合いましたが、「まだ子どもが小さいから」「障害があるからわからないから」「大きくなればわかるはず」と理由をつけて子どもを真剣に育ててこなかったお母さんとその子どもさんが負うマイナスは、とても大きなものだという実例をたくさん見てきました。
障害の軽重にかかわらず、その子どもにわかる方法で、あせらずでも着実に教えて身につけさせていかないと、親がいなくなってからのその子の行く末は悲惨です。
私の子どもはIQ50です。中学生ですが、小学校に入りたてのお子さんと同じくらいの知的レベルです。でも社会に出たらそんなこと言い訳になりません。知的に障害があっても、最低限のルールは教えておかないと、子どもが苦労することになります。
今うちの子は13歳、社会に出るまであと5年しかありません。まだまだ教えておきたいことがたくさんありますが、地道にこつこつとわかるまで教えていきたいと思っています。
今の課題は、支援級の友達に悪口を言われた時に相手にしないことです。言い返すときりのないけんかになってしまうので、「やめてほしい」という意思表示はしてもいいけれど、絶対に言い返さないことを身につけさせたいと思います。これは難しいことですが、口げんかは周囲の人にとって好ましいことではないということを繰り返し教えています。
自分にとって不本意な我慢をしなければならないことも、働く大人には必要だということを教えていきたいと思います。
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賢ママさんは、ほうぼうで講演などをされているので(佐々木正美先生にジョインすることも多いみたいですね)ご存知の方もいるかもしれません。
「こわもて」というイメージとも「やりて」というイメージとも程遠い方です。
小柄で笑顔がかわいらしく、ふんわり系アスペルガーの方です(ご自身もアスペルガーの診断を受けています)。
これまでもたくさんメールを交わしてきましたが、お子さんにも決して無理をさせることのない方です。
それでも少しずつ少しずつ、お子さんの目線を上に上げて
最初に診断したお医者様がびっくりされるほどの成長を促しているようです。
「言葉のない子と、明日を探したころ」の著者真行寺英子さんは、70代になってから、こう語っておられました。
「こんなにラクになるとは思いませんでした」。
私とあまり年の変わらない英司さんは子どものころ、受け入れてくれる幼稚園もなかったそうです。障害の重さでは「東の横綱」だったそう。
高等養護卒業後、ずっと同じ会社に勤務され、横浜におうちを建てました。
「自閉っ子、深読みしなけりゃうまくいく」の著者、仲本博子さんもカリフォルニアから大地君親子にエールを送っています。
仲本さんも肝の据わった母さんです。
日本に対する見方も実にフェア。時代遅れの「アメリカすごいのよ」思想が皆無です。
日本に来たときに、日本のいいところもたくさん教えてくれました。
アメリカ社会の厳しさを知りつつも、ご自分はきっぱりとアメリカで生きる選択をされています。だんなさんも息子さんたちもアメリカ人ですし。
考えてみれば
私はきっぱりしたお母さんたちと縁がある人なんだなあ。
肝の据わった母さんは、結構方々にいるのかもしれません。
幕の内弁当キティちゃんです。