ヤンディーズ

現在闘病中で「病んでいる」ボーカル&ギタリスト、「太郎」の独り言

ミスター高橋本の衝撃と葛藤

2020年08月30日 | プロレス
先日のラジオ「真夜中のハーリー&レイス」に
今、衝撃が走っている安倍総理辞任に関係する
6年間、安倍内閣官房参与をしていた京都大学大学院教授の
藤井聡氏がコロナと政局をうま〜くプロレスに当てはめながら
新日本というか猪木嫌いで新日ファンを敵にまわしながら
全日本プロレス愛を熱く語っていた放送に爆笑した事を
前回のプロレス記事に書きましたが、

常に馬場と猪木の比較し馬場が如何に優れ
猪木は汚い!と熱弁する中で両者のアメリカでの
知名度を比較対象に出し、「馬場はアメリカで成功した!
アメリカでは猪木なんて知らない!だから対抗しようとして
モハメドアリとやったじゃないですか!
それをミスター高橋はアリ以外はセメントではない、と書いていたじゃないですか!
ジョー樋口はそんな事を書かないんですよ!
あの高橋本読んだ時、3日位寝込みましたよ!」
という所に内閣官房参与迄やった男も寝込んだのか!と半分驚きました。
そして現在、新日本プロレス中継で実況アナウンサーもしている
DJ清野も同じく寝込んだ、という。
いやぁ、皆同じだったんだぁ‥と安心したのでした。

過去に縁打ちに書いてきましたが高橋本の衝撃。

私、個人的なプライベートな事以外で
信じていたモノに裏切られた事は‥

・高田延彦がヒクソングレーシーに惨敗。
・ジューダスプリーストがアルバム「ジャギレーター」を発表。
この2つはほぼ同時期で心打ちのめされました。
そして極め付けが、このミスター高橋著
・「流血の魔術 最強の演技 すべてのプロレスはショーである」の上梓でした。
2001年に上梓されたこの本、私読んだのはよく年2002年春頃かな?
もう世の中がひっくり返るような、呆然、無気力、虚脱状態。
戦後47年、日本のお茶の間を賑わせ、敗戦を引きずる日本国民に
勇気を与えてきたプロレスというモノがガタガタに崩れて行った
そのショック過ぎて言葉も出ない。
コレを読んだ弟は二度とプロレスを観なくなりました。
私の影響でプロレス見ましたからね。しかし誘い込んだ私は
未だ続けて見ております。まだTVで放送されているプロレスを
どう観ればよいのか!?三年位、彷徨いました。
一部同級生や親兄弟、その他の大人達から「プロレスなんて八百長だろ」
その声と子供の頃から徹底交戦してきた自分。いや、多くのプロレスファンの方は
同じ経験をされたかと思います。

決定的なこの本の序章である「プロレス、至近距離の真実:
レフリーだけが知っている表と裏」本人はギリギリのラインで書いたそうですが
私個人はプロレスラーの裏の姿、人柄が描かれとても楽しんだ本でしたが
この「流血の魔術」の衝撃は天と地がひっくり返る
何だか自分の大きくはない価値観が失われたようでした。
でもやはりプロレスすがりたくて後続の高橋本を買い読み続けました。
で、途中で「もういい‥」と諦めました。
時代は総合格闘技ブーム。プロレスラーの桜庭や藤田の勝利続きに
心を救われた人も多いかと。
それなのに総合格闘技を正当化しプロレスを落すかの様な
もう火に油を注ぐ、高田延彦の自伝「泣き虫」が上梓。
新日本プロレスの社員が事実上、営業妨害として高田の所に
乗り込む勢いだったそうで。
この頃、高橋も高田もプロレス界のA級戦犯扱いでした。
高田はヒクソン惨敗の上、暴露本迄出すかっ!と、怒りを覚え。
新日本プロレスは脂の乗る永田、天山達、第三世代と呼ばれる
私の同世代プロレスラーを角に起き
まだヤングボーイの棚橋と、デビューして日の経たない
中邑を猛プッシュしたメッチメイクで更にプロレス見る気を失せる。
所々、余計な猪木劇場が始まる。
橋本、長州、武藤等、主軸選手はどんどん退団。
もう悲惨な土地が枯れ果てたかの様な気分でしたね。
棚橋が必死で頑張るも、支持が得られない。まあ、当然ですよね。
イケメン魔裟斗を猛プッシュしK−1MAXで優勝した事に対抗し
同じイケメンの棚橋、中邑を猛プッシュで毎週この2人かと思うと
当時はゲンナリし、事実新日本プロレスの利益も右肩下がりですし。
後々思えば、デビューして日の経たない
ヤングライオンの様な立場で必死にエースを張る中邑は
ホント半端じゃないプレッシャーでしたし。
総合格闘技も前回の不完全試合だった
アレクセイイグナショフを倒し面目を保つも
「キングオブスポーツ」の看板を背負うのは荷が重過ぎる。
しかし時は経ち、この2人を筆頭に新日本プロレスはV字回復
高橋本の呪縛から離れ、よく頑張ったと尊敬します。
因みに私個人はプロレスをどう観れば良いか葛藤の中
NOAHの熱い闘いで少し慰められる所もありました。

高橋本を黙殺したプロレス関係雑誌は私の毎週の楽しみだった週刊ゴングを始め
多くのプロレス雑誌が廃刊となりました。
生き残っている週刊プロレスも滅多にお目にかかれないし。
今プロレス団体、選手はどれだけいるやら???

プロレス、格闘技に関して造詣が深い水道橋博士は
もう高校生の頃にプロレスの真実を教えられた様で。
今、ミスター高橋も高田延彦もプロレスや格闘技の世界で
表舞台?に出ております。
今ではミスター高橋のインタビューや本人の書く文章を
素直に読める様になりました。

この葛藤は多くのプロレスファンが味わったでしょうね。
プロレスファンを止めた方も多いと思います。
毎週、スリルの有る、流血プロレスを楽しみにしていましたし。
この多くの葛藤、今現在の女性や若いプロレスファンはどう観ているのか?
真剣勝負として見ているプ女子も居ますし、
直接は此処に関して、プロレスを語る時、
相手を傷付けないか?気を使う所です。

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4 コメント

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本、注文しました(*´ω`*) (Home In My Shoes)
2020-08-30 12:00:26
太郎さん、こんにちは。

「真夜中の~」の藤井さん、「ジョー樋口はそんな事を書かないんですよ!」で大爆笑しました。この一言は全日派側からの両団体への視点を見事に表しております!そうですよ、ジョー樋口なら絶対墓場まで持ってくんですよ。って、勝手な幻想ですが。

私、高橋本も高田の本も、というか佐山サトルの「ケーフェイ」くらいしかこのテの本読んだことがないので、さきほどその2冊をアマゾンで注文してみました。

やっぱ、太郎さんとこれからもプロレスの話させてもらおうと思うと、避けて通れない感じがしたもので(*´ω`*)。

ちょっと遅まきながら勉強させてもらいます。読まずに済んだ方がいいのかもですが(*´ω`*)。

だから私は未だにUWF幻想の名残が残ってまして、前述の藤井さん同様「安生は長州に200%勝つ」とか思ってましたもん(笑)。全日派からするとUWFは「新日には勝てても、こいつらにはヤバイかも」って思ってましたから。

本読んでから、またこちらの記事にコメントさせていただきます(*´ω`*)。
返信する
Home In My Shoesさん (太郎)
2020-08-30 22:58:59
こんばんは。
いやぁ、この藤井氏の回、おもしろすぎて昨夜も昼も繰り返し聴いてました。
何度聴いても笑ってしまうのです。
「馬場・・オレでも勝てるんちゃうかな?」「鶴田は頭二回ポンポンしたら復活する」
「かたやドラゴン「マッチョドラゴン!四角いジャングル~♪」と猪木に歌わされて」」等々。
昔堅気のプロレス関係者は墓場迄持って行ったでしょうね。
ただアメリカでは税金関係も有りWWEがカミングアウトし映画にもなりましたし
ミッキーローク主役の「レスラー」なんかもプロレスの裏と悲哀を画いたり。
いやいや、私に合わせて頂く事は無いのですが、この高橋本は・・・
避けれなかったですね。この本で「アングル」「ブック」「セメント」「ジャブ」沢山の暗号?が公開され。
あの痛みをあれから20年経った今なら受け止められるでしょう。
私もUWFはセメント!とも期待していたのですがねぇ・・。
前田もリングスはプロレスは辞めた!とインタビューで語っていたのに、前田さんの試合は・・・
と謎と噂はどんどん広がり。
200%!ヒクソン道場破りの惨敗でプロレスを窮地に追い込んだ一人ですしね
長州にも200%負けても、あれだけ大化けするとは思いませんでした。
鶴田がUとセメントで対峙したら・・・打撃は要注意ですが、鶴田に勝てるとは思えないんですよね。
本は高橋→高田の順が良いかな?と思います。
返信する
私、プロレスの味方でした! (凸椪)
2020-08-31 13:38:52
子供の頃、力道山時代の末期、時々、まだ我が家で一台だけの白黒テレビで金曜8時のプロレス中継を視るのは楽しみの一つでした。翌土曜日に小学校での男児の話題は前夜のプロレスだったこともありましたが、父母はそれぞれ他の番組が視たかったようで、露骨にプロレス=八百長説を聞こえよがしに述べていたのを覚えています。約40年前の1980年頃、のちに直木賞作家となったM松T視の著した『私、プロレスの味方』ですを熟読して、同時期にM松氏の"親友"を自称していたA・猪木が異種格闘技戦を連発し、僕の周囲からの冷たい視線を跳ね返すように堂々と「プロレスファン」を自認していたのが懐かしい。いわくプロレスは真剣勝負ではないものの、本気になってガチンコで対峙したら他の格闘技に後れを取ることは決してなく強いのがプロレスラーというのを信じて疑わなかったものです。
それでも今世紀に入る少し前に、プロレスファンを"卒業"したのちに、高橋本が出版された時には、それほどの衝撃は受けないまでも、なぜか違和感を覚えました。
遅ればせながら、プロレスラーのみならず格闘技者やファイター個々人に「絶対的な強さ」を求めるのは無為なこと。いわく「絶対王者」などはどこにも存在しない訳だし、実際に真剣勝負を行ったら、敗者は(場合によっては勝者も、)“その後”はなくなる可能性が高いから、部外者ファンとしてリング上でのガチンコを期待するのは“お門違い”だと、高橋本を読んで再認識させられたものです。
それでも格闘技戦でプロレスラーが相手を降す場面に溜飲を下げる私は、やはりプロレスファンなのでしょうか?もっとも旧FMWのO仁田の格闘技戦やデスマッチには、一向に食指は動かなかったけれど(笑)…!?
返信する
凸樫さん (太郎)
2020-08-31 22:48:48
力道山と木村線の序章で世間から八百長論議が出たそうで。
結果、ブック破りで木村をボコボコにしてしまい八百長論を消した感じでしょうか。
ウチにも有りました。「私プロレスの味方です」
昭和58年頃に父が教育用として買ってきてくれたのですが
小学生の私は読書力が無く良く分からず、最後のプロレスタイトル年表ばかり見てました。
私がリアルタイムで見始めた頃は異種格闘技連勝でプロレス最強という猪木の野望を
目の当たりににしていたのでプロレスはリアル格闘技で真剣勝負と
子供には燃えるモノが有りました。タイガーマスクもデビューしましたし。
何で長州がアルティメット拒絶していたのか?この本で明らかになってしまいましたが
女子プロに燃えた女の子友達はブックと分かって追っかけてたそうです。
試合中、スパイダージャーマンやショルダースルー等、変だな?と
思う所は多々有ったのですが、当時プロレスを全否定し陥れた、
プロレスに裏切られた、というショックで実際高橋は
居酒屋で「お前のせいで40年の楽しみを奪われたんだぞ!」と絡まれたそう。
それまでの特に新日本プロレスはこれまでのやり方ではやって行けないのは分かりました。
大仁田劇場は色んな人を傷つけたとは思いますが、NWAジュニアチャンピオンから
一気に地に落ちどん底を味わって男だからこそ、共鳴し燃えるモノが私には有りました。
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