ヤンディーズ

現在闘病中で「病んでいる」ボーカル&ギタリスト、「太郎」の独り言

Death 「Human 」

2021年11月14日 | 音楽
このバンドのメンバーチェンジの多さは中々、
メガデスの様に。事実上チャックシュルディナーのリーダーバンド化というか、
しかし、この頃は完全に洗練され、ヘビー面はモダン化。
リズム面はJAZZロック、プログレ面がかなり出てますよね。
元々演奏技術の高かったコレまでの作品が更にスケールアップして。
やはりCYNICのポールマスヴィタルのギター、故ショーンレイナートの
2人が参加している面も大きいのでしょうか。
リズム面はツーバスのタイト且つテクニカル化、
チャックの鋭いリードギターはそのまま、
今度はメタル的アプローチとは毛色が違うポールの
テクニカルなソロ、ダウンチューニングなリズムギター
展開の多さ等、色んな変化を感じます。
そして90年台初頭という時代背景とトレンドも。


Death - Flattening of Emotions (Remastered - HQ)


Death - Secret Face (Remastered - HQ)


スラッシュ、デスメタル系は急激な転調が多いですが
この作品は顕著に現れ、リズムパターンも色々変わる事から
ユニークでイレギュラーなアプローチなギターリフや曲調、
ショーンの正確無比なツインペダルドラム、
やはりCynicの2人は一般的なヘビーメタラーとは違う
JAZZ、プログレアプローチのテクニカルなミュージシャンだなぁ、と
この2人の音やこの2人だから出来てくる様な音が特に気なります。
ポールのリードはJAZZ的な分解コード音階を基調にしたかの様な
テクニカルさ。コレまでのトレモロリズムギターに合わせた高速リズムは
勿論健在だと思いますが、時代の流れにマッチした楽曲達と。
そしてベースはメタル界のフレットレスベースの名手
スティーブジョルジオ!コレは凄い面子ではないでしょうかね。

曲作りの状況でチャックの意思がかなり反映され
そこに、コレ等のプレイの名手達が参加したのか?
それともメンバーが揃ってから曲作りが始まったのか?
チャックのテクニカルプログレの音楽的嗜好も合ったのでしょうね。
最後の「ヴィカント・プラネッツ」なんかボーカルが
チャックのダミデス声では無く、ドリームシアターの
ジェイムスラヴリエがレンジの広いメロディー付けて歌っていたら
どんな感じになったりするのだろ?と思ったり。
いや、今私が色々メロディーを考えてみましたが
メロディー入れたら合わないかな。
何となくアナイアレーターに在籍したボーカリスト達なら
マッチするかも。

この作品がリリース後、ファンがどんな反応をしたのか?
残念ながら私はリアルタイムで聴いていないので判らないですが
まあ、私と同世代のミュージシャンが何やら恐ろしい事を
やっていたんだなぁ、とシミジミ思います。
この頃、私はオールドスクールと呼ばれてしまう
ヘビーメタル、ハードロックにガチ向き合いプレイしていました。
ボーカルなりギターなりで。腕前や時代に合わせる音楽センス、力は
彼等とは天と地程の差が有り、勿論私は「地」ですが。
何というか、正に「プログレッシブな(進歩的な)」事をしているなぁ、と思います。
私はもし当時、凄腕のテクニカルプロミュージシャンだったとしても
この時代の流れには絶対乗れていない、いや乗らないだろう‥
とつくづく思わされる作品でした。
時が20年、30年過ぎて聴いたから、の感想です。

デスメタル好きにプログレ好きなミュージシャンが当時から多かった事も
何となく理解出来るというか。もっと前の世代ですが
日本のDOOMとか、かなりアバンギャルドな事をしていたなぁ‥と
紐付いてしまいました。

コメント (2)    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« YAMAHAパシフィカ612改めて弾... | トップ | カーティスメイフィールド 「... »
最新の画像もっと見る

2 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
皆がよく知るDeathに (ぶりぶりざえもん)
2021-11-16 21:10:32
間違いなくプログレ展開を本格的に導入してきたアルバムですね。
「デスメタルも自分達が目指すモノの通過点だった」と公言していた
Cynicのポール(Vo/g)と故ショーン(Dr)を迎えて
そこに凄腕ベーシストのスティーヴ・ディジョルジオが
加わるわけだから、このメンツでも凄いのですが次作は更に凄いことに…
(余り書き込むと記事の妨害になるので控えます)

アルバムの個人的な感想ですが、とにかく展開が激しく
「これ?Dream Theater意識してんじゃないの?」と
勘を潜ってしまうほどです。
だけど、ここはチャック先生の凄い(偏屈)なところで
色々な要素を取り入れても「メタル」に拘っているのが特徴です。
返信する
ぶりぶりざえもんさん (太郎)
2021-11-17 21:06:55
そうなんですか、デスメタルが通過点だったと。
クイーンズライチが1stの時プリースト系のトラッドヘビーメタル色を出した後、
どんどん色んな方向性へ以降してオリジナリティを作り出した例もありますしね。
今作は面子的には、当時若くとも凄腕ばかりですしね。
ハイ、次作はあのドラマーが参加していますしね。

一番気になるのがコレまでの作品を好んで聴いていたファンがどういう反応をしたか?ですね。
クイーンズライチの「オペレーションマインドクライム」にドハマりした我々世代が
次作で元々持っているプログレ色を前面に出した「エンパイア」で離れたファンが結構居た様に。
大人なってから聴く「エンパイア」は好きなんですが。
返信する

コメントを投稿

音楽」カテゴリの最新記事