フランス発のホラー映画『Vermines(原題)』が、『スパイダー/増殖』の邦題で11月1日より新宿武蔵野館、ヒューマントラストシネマ渋谷ほかにて全国順次公開されることが決定した。
本作は、主人公カレブが手に入れた毒グモが脱走、カレブたちが住むアパ―トで繁殖・増大し、住民たちに次々と襲いかかっていくパニックホラー。1989年生まれの新鋭セヴァスチャン・ヴァニセックの監督デビュー作で、フランスの郊外で生まれ育った監督自身の経験も踏まえ、外見で判断され忌み嫌われるクモと、出身地だけで差別的に扱われる郊外出身者との間に類似点を見出し、構想された。カメラワーク、キャラクタービジュアルなどの絵作りのアイデアは、監督自らの手で全てシナリオに書き込み、低予算ながらもエッジの効いた演出がなされている。 本作は、過去20年間のフランスでのホラー映画で初登場第1位を記録し、約27万人の動員を記録。第49回セザール賞では最優秀新人監督賞と最優秀視覚効果賞にノミネートされ、第35回シッチェス・ファンタスティック映画祭では審査員賞を受賞した。
作家スティーヴン・キングも本作を「恐ろしく、気持ち悪く、よくできている」と賞賛。さらにヴァニセック監督は、サム・ライミ監督から『死霊のはらわた』シリーズのスピンオフ作品の共同脚本兼監督のオファーを受け製作が決定するなど、今後の活躍が期待されている。
主人公カレブはテオ・クリスティーヌが演じ、そのほかのキャストにはソフィア・ルサーフル、ジェローム・ニール、リサ・ニャルコ、フィネガン・オールドフィールドが名を連ねた。
パリ郊外の団地で暮らす、エキゾチックアニマル愛好家のカレブ(テオ・クリスティーヌ)はある日、珍しい毒グモを手に入れる。日々、スニーカーの転売で稼ぐカレブは、同じアパートに住むトゥマニから注文を受けたスニーカーを渡す。その直後、原因不明の死を遂げるトゥマニ。警察は謎のウィルスが発生していると判断し、建物は封鎖され住民たちは閉じ込められてしまう。その裏で、カレブの購入した毒グモが脱走し、猛スピードで繁殖し始めていて……。
あわせて公開された日本版ティザーポスターは、ヴァニセック監督が手がけた本国ビジュアルの世界を踏襲したもの。血塗られた顔面に浮かぶ苦痛の表情の先には、糸を垂らした“毒グモ”が描かれている。 場面写真には、人々を死に至らしめる毒グモに恐れおののく女性の表情やカレブが何かを見つけ、叫んでいる姿が写し出されている。
リアルサウンド編集部
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