新井浩文(1979年1月18日 - )
7月下旬の夕方過ぎ、東京から離れた郊外の街に、新井の姿はあった。黒いハットを目深に被り、Tシャツにサンダルというラフな服装だ。以前とは別人のように、衣服がダボダボに見えるほど痩せている。彼は今、何を思うのか。記者が声をかけると、新井は静かに語り始めた。
──新井さん、今はどんな心境でしょうか。
「いや、特に……仮釈放中なんで、何もお話しできないんですよ」
──心配されているファンや、関係者の方にはどんな思いですか。
「それは、(ファンや関係者にコメントを出す等)やるとしたら、(刑期が)満期になったらやろうと思ってますので。仕事で迷惑をかけた方もいるので、それは(周りの人と)相談してですね」
──現在はどんな生活をされていますか?
「保護観察の遵守事項に従う感じで過ごしています。ごめんなさい、ウチも性格上、ぱぁーっと言いたいタイプなんですけど。満期までは話さないという保護観察の人との約束なので、今は話せないんですよ」
──最近は規則正しい生活を送っている?
「酒も飲んでるし、規則正しいかといえばなんともですが……」
──今はまだ仮釈放中ですが、今後も俳優を続けていく意志はありますか?
「満期になったら、(俳優に)戻るんだったら戻るでやるし、戻らないんだったら戻らないで終わりじゃないですか。それだけなんで」
──少し痩せましたか?
「いや、まぁまぁ。(SNSでは新井さん待望論の声も上がっていますが?)はい、ありがたいことです(少し笑みを浮かべて)」
何度も記者に頭を下げて、その場を後にした新井。
被害者への思いを含め、満期釈放を迎える時、どんな決断を下すのか。
(週刊ポスト2024年8月16・23日号)
裁判
9月2日、東京地方裁判所で初公判が行われ、罪状認否に先立ち女性従業員への謝罪の言葉を述べた。
起訴内容について新井は、性交行為自体があったことは認めており、その際に、
①強制性交等罪の成立要件とされる「相手方の反抗を著しく困難にする程度の暴行」はなかった
(この程度を満たす「暴行」が事実認定されなければ、刑事事件としては不可罰であり、新井の行為は民事上の不法行為責任の範囲で有責となる)、
②相手方の合意があるものだと誤信していたため、犯罪の成立要件である「故意」はなかった、として2点を争点として争った。
なお、この新井側の認否の報道で、性交の事実を公判廷では「合意があると誤信していた」と供述している事実について、
これを誤報し、あたかも「同意があった」旨の供述を新井がしたかのように示唆する歪曲報道がマスコミ各社から報じられており、
こうした印象操作による公正な裁判への実害を懸念して、担当の弁護士は、この報道の訂正を求めている。
10月23日の公判で検察側は懲役5年を求刑。新井は無罪を主張して結審した。
12月2日、東京地方裁判所は、求刑通り懲役5年の実刑判決を言い渡した。
新井被告側は判決を不服として即日控訴し、保証金750万円で再保釈が認められた。
2020年10月12日、東京高等裁判所で控訴審初公判が開かれる。
弁護側は、罪の成立を認めた一審判決には事実誤認があるとして、改めて無罪を主張。
また、新井と被害女性との間で和解が成立したことを明らかにした。
検察側は控訴棄却を求め、即日結審した。
11月17日、判決公判が開かれ、懲役5年とした1審判決を破棄し懲役4年の実刑とする判決が言い渡された。
検察、弁護側双方が期限の12月1日までに上告しなかったため、12月2日付で二審判決が確定した。
2024年7月下旬、すでに仮釈放されていることが報道された
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