自動車整備士のつぶやき・・・

車の整備や使い方など、自動車整備士としてもただの車好きとしても、いろいろと綴ります・・・

前回の続きです

2019-05-03 11:11:22 | 日記
かなり間が開きましたが、前回の続きです。
車中泊仕様車に必要なのは、断熱、平らな床(ベッド)、電源です。
車内の内装を外し、全てに断熱材を入れたら、まずは簡単な物から始めます。



軽い荷物を置けるように、棚板を付けました。前回はディーラーオプションのレールやネット類を使っていました。車内の中央部分の室内高とリヤスピーカーを置くためです。
もともとバン用のボディーなので、あちこちにネジが切られており、車内改造にはうってつけの車なんです。
電源関係では、まずはサブバッテリーです。



ディープサイクルと言うある意味特殊なバッテリーです。通常のバッテリーは完全放電(11V以下)後に充電しても、完全充電できません。でもこの手の物はほぼ100%近くまで戻ります。



走行充電器(アイソレーター)です。現在の車の発電機(オルタネーター)は「充電制御」と言い、加速時や走行時はあまり発電されていません。アクセルペダルを戻したときや減速時に多く発電します。なので過去の車とは違い、このように充電制御車用アイソレーターが必要となります。



インバーターです。サブバッテリーの12Vを100Vに昇圧させてくれる物です。これはかなり大型ですが、正弦波という一般家庭に届いている交流100Vと同じになります。
よく小さいインバーターがホームセンターやカー用品店で見かけますが、これらは擬似正弦波と言い、のこぎり状の交流波形を作ります。携帯の充電などには使えますが、マイコン制御の電気毛布や炊飯器などには使えません。全ての家電が使えるには正弦波が必要となるので大型になってしまいます。ちなみにこれは、1500Wまで使えます。



荷室部分に箱を作り、このように置きました。前側にある通常のバッテリーとアイソレーターをつなぎ、アイソレーターとサブバッテリーをつなぎます。サブバッテリーとインバーターをつなぎ、インバーターから通常の100Vのコンセントにつなぎます。正直言って電気配線関係の知識がないとできませんが、僕ら自動車整備士なら簡単なものです。もしこれを読まれた方が「自分もやってみたい」と思えたなら、行きつけの整備工場で相談にのってくれるかも知れません。
カーオーディオにこだわってる人の中には、大きなアンプとウーファーを載せ、アイソレーターとサブバッテリーを使って電源としている人もいます。



リヤシートをたたんで板を載せて、このように平らな床ができます。当然高さが合うようにしてはありますが、それら細かい部分は省略します。
床面の長さは約180cmあるので、余裕で横になることができます。既成のキャンピングカーなどではクッション材が貼られていますが、夏場はこのような木の床のほうが気持ち良いんです。寝る時は長座布団のようなもの(キャンプで使うインフレーターマットなど)を敷けば快適です。
前のアトレーでも同じように木の床で、快適に過ごす事ができました。
この後は、カーテンや棚を作って一応完成します。あくまで「一応」。自分で作ったからこそ、後で手直ししてバージョンアップできますから。続きはまた。