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天上の音楽…ベートーベン ピアノソナタ第32番(2)

2024-03-01 05:25:15 | 写真


昨日、天上の音楽と題してベートーベンのピアノソナタ第32番について書きました。

   こちら→


今日は、この曲と私の出会いについて書きたいと思います。




たしか、「ベートーベンの晩年のピアノソナタがいい」とどこかで読んだんだと思います。

お小遣いで、ピアノソナタ第30番、31番、32番の3曲の入ったレコードを買いました。







高校生の頃のことです。


毎夕、私は山のふもとまでランニングしていました。


そして、山で空手の稽古をして帰ってきます。


帰ってきて椅子に座って、このレコードを聞いていました。




聴き始めるんですが、いつも疲れてぐったり眠っていました。


気がついたときには、レコードの針は最後の端まで行って、ぶつぶつと音を立てていました。




けれども、その日は、私は目が覚めていました。


ピアノソナタ第32番の嵐のような第一楽章が終わり、そして、



静かに第二楽章が始まります。



曲は2回ずつ繰り返しながら変奏が続いていき、


だんだん盛り上がっていきます。




そしてその盛り上がりの頂点に来たとき、





なんということでしょう!


私は不思議な体験をしたのです。





体の奥から、何かエネルギーのようなものが湧きあがってくるというか、


踊りたくてたまらなくなるような、


ものすごく幸せな感じというか、



私はそんな感動に包まれたのでした。





これが、私とベートーベンのピアノソナタ第32番、作品番号111との出会いでした。


(さっき見てみると、昨日のブログのいいねの数がちょうど111です(笑)。どうもありがとうございます。)







この感動の箇所というのは、上のバックハウスの演奏の13分49秒から14分57秒のところです。




私はピアノを習ったことも全然なかったのですが、この地上のものと思われない音楽が、楽譜が一体どうなっているのか知りたいという興味を持ちました。



それで大学生の頃、古本屋でこの本を見つけ、




あの箇所を探しました。



たぶんここだなというところが、このページでした。






それから何十年も経った今でも、これを聞くと、私は幸せな感じに包まれるのです。





最後まで読んでくださって、どうもありがとうございました。