多摩爺の「時のつれづれ(睦月の30)」
少子化対策と子育て支援
4日午後、伊勢神宮への参拝を終えた総理が、年頭の記者会見を行い、
喫緊の課題でもある・・・ 企業の成長と賃上げの実現、中国からの入国者の扱い、
G7と連携したウクライナ対策、異次元の少子化対策などについて語った。
個人的に喫緊の課題は・・・ 中国からの入国者の扱いであり、水際対策のさらなる強化だが、
同日の午後、都知事が「チルドレンファースト」と称した少子化対策として、
18歳までの子どもに月額5000円を給付すると発表したもんだから、
総理が「異次元」と称した少子化対策が、一気に霞んでしまった。
「異次元」と「5000円給付」を比較するのもなんだが、
どんな対策をやっても、100%の満足はありえないんだから、少なからず批判はでてくる。
大事なことは、決断と実行であり・・・ スピード感を持ってやりきることだ。
「異次元」という言葉をどう捉えるか、そこに疑問を投げかける人は多いと思うが、
方向性は間違っていないし、少子化を他人事として捉えている人々や、
斜に構えて批判するだけの人々の口からは・・・ こういった言葉はでてこない。
また、「5000円給付」は、現実的な視点で捉えれば、
とってもありがたい政策だと思うが、
これは子育て支援策であって、少子化対策ではないので混同してはならない。
コロナ禍に陥ってから、一過性の生活困窮者支援と、恒久的な子育て支援が、
ごちゃ混ぜになってしまったし、
さらに20~30年も前から顕在化していた、少子化対策と、子育て支援の具体策に至っては、
いまやボーダーレスになってしまい・・・ 成果が見えなくなっている。
ここにきてメディア各局は、フランスやスエーデン、イギリス、ドイツなどでは、
GDPに占める、少子化や子育てに関する予算が3%を超えてるが、
この国は2%にも満たないといった指摘を・・・ 繰り返すようになってきた。
確かに、それはそのとおりで・・・ 間違いではないが、
フランス、イギリスの消費税は20%であり、ドイツは19%、スエーデンに至っては25%である。
もちろんこれは標準課税であって、食料品などは軽減されているが、
この国の税率10%(軽減対象は8%)より大きいことについては触れていない。
なぜ・・・ 消費税率の差について触れないのだろうか?
少子化対策や子育て支援に、多額の予算を投入する諸外国を見よという説は、正しいと思うが、
その原資に触れないのは・・・ 批判のための批判と言わざる得ない。
早い話が・・・ 現実はそういうこと(高福祉=高負担)であって、
「増税しかないだろ。」なんてことを言うつもりは、全くもってないものの、
高負担をすることで・・・ 子育てに、大きなリターンがあったとしても、
高負担によって、全世代が社会から守られるシステム(ゆりかごから墓場まで)を具現化しない限り、
公助に頼らず、自助で頑張り続けてきたこの国は、納得できない思うが、如何なものだろうか?
ただ、手っ取り早い対策としては、子育て支援だから「子育て国債」で賄えば良いという考えもある。
いまから10数年ぐらいは、我々も負担(返済)に関与せねばならないし、
「子育て国債」が恒久財源となるのは、年配者には厳しいが、
10数年後に子どもたちが大人になってから、国民の三大義務の一つ(納税)を果たしてくれれば、
年齢構成に少しずつ変化が出てくるので、なんとなくだが収まりが付くのではなかろうか?
高齢者には、いささか辛い話しになるが・・・ いまから20数年が経って、
年代構成の偏りが小さくなってくれば、社会保障のウェイトも偏りが小さくなってくるので、
有るべき姿に・・・ 落ち着いてくるのではなかろうか。
さらに、国債の借り換えが、償還期間を過ぎて二巡目に入ると、
視点を変えてみれば、二巡目からの国債発行分は、増加をともなわない恒久財源となり、
予算(税)で賄わねばならないのは、返済にともなう金利分だけという見方もできることから、
対応策としては・・・ まんざらあり得ない話しでもないと思う。
よって、しばらくは・・・ なり行きを見守りつつ、
人生の先輩方(高齢者)を支え、守り切って行かねばならないと思う。
それにつけても問題なのは・・・ 少子化対策である。
頭が痛いのは、子育て支援や、人工授精などの不妊治療に、いくらお金を使っても、
出生率が増加に転じることが、個人的には想像できないでいる。
結婚しない人々が増えてることもあるし、結婚しても子どもを作らない夫婦もいる、
さらには子どもを作っても、1人か2人の家庭が一般的だから・・・ 増える要素があり得ない。
これは先進国には共通する悩みであり、移民で解決するしか手がないのが現状ではなかろうか?
そう捉えれば、介護、看護、SE、農業、建設業などに技術をもった真面目な外国人や、
先々この国で働いても良いと考えてる外国人留学生を積極的に受け入れ、
来日10年程度の実績を踏まえて、一定数を移民として受け入れるしかないのではなかろうか?
ここにきて、メディアに露出する知識人やコメンテーターは、
唐突に、いまの稼ぎじゃ子どもを作れないと、さも当然のようなことを言ってるが、
それって・・・ ホントだろうか?
それはそれで一理あると思うが、一方で戦後で貧しかった私たちの親世代は多くの子どもを作り、
子どもの成長を楽しみにして頑張ってくれていた。
早い話が、この国が発展し、世の中にさまざまな物と情報が手の届くところに溢れ、
楽しみの選択肢が増えてしまったのであり、けっして稼ぎが少ないことが主たる問題ではないはずだ。
楽しみが増えれば・・・ 思考と行動が、そちらに向くのは必然であり、
結婚することや、子どもを作り、成長を見守ることも・・・ 楽しみの一つではあるが、
世の中に溢れるほどある楽しみのなかで、子どもに関わる楽しみのウェイトが、
親の世代と比べて、格段に小さくなってしまったのではなかろうか?
究極の少子化対策を提言するとすれば、
平日のたった1日で良いので・・・ 金曜日の夜22時から2~3時間程度、
病院や介護施設を除いて、全国的に計画停電にすることであり、
併せて、節目節目にニンジン(祝い金)をぶら下げれば、なにかしらの変化があるだろう。
そんな無茶苦茶なことができないのは・・・ 百も承知だが、
それぐらいの政策だったら、ホントに異次元だと思うが、如何なものだろうか?
そのうえで、出産時に10万円、小学校入学時に10万円、中学校入学時に10万円、
義務教育が終わる中学校卒業時に10万円、大人となる18歳になったら10万円の祝い金を、
子ども手当と合わせて、マイナンバーに紐付けされた口座に自動振り込みすれば、
出生率も、少しぐらいは・・・ 上がるのではなかろうか?
ちょっと品格に欠けた内容を綴ってしまったが、
ご愛敬と言うことで・・・ ご容赦いただけるとありがたい。
また、ここまで述べたことは、あくまでも個人的な思いであって、
本件について議論するつもりはないので・・・ 併せて、ご容赦いただけるとありがたい。
そうそうと言いながら読んでいました。
特にスピード感の大切さは本当に重要と思います。具体的なご意見に
感心しながら二度拝読致しました。
爺さんのボヤキに共感していただき恐縮です。
この問題はかなりの難問ですので、しっかりと知恵を絞り、議論を重ねて欲しいと思います。
納得感が取れるとすれば、選挙制度を見直して議員定数を1割(約50名)程度削減することと、
自治体のIT化と、令和の廃藩置県で自治体を統廃合して人材(公務員)を大胆に配置転換することだと思っています。
そう捉えれば・・・ ベーシックインカムや、道州制などを検討してみるタイミングかもしれませんね。
フォロワー登録ありがとうございました、
拙いブログですが宜しくお願いします。
出生率を上げる為に5千円の給付ですか~
それはそれでいいことだと思いますが、これで出生率が上がるとはとても思えません、
今沢山の若い方が結婚されないようですね、
まぁ~結婚に対しては色々な考えがあり一生独身でいいと思われる方もいますが、
結婚したくても出来ない方が沢山いるように思います、
先ず雇用の安定を図るのが大切だと私は思っています、
派遣社員の方に嫁ぐ人はほぼいないでしょう~
そのことを解決しないで出生率を上げるのは無理なことだと思います。
なんか~国のやることは余りにも姑息的なやり方ではないでしょうか?
まぁ~たわごととして捉えて下さいね。
コメントを頂戴しありがとうございました。
仰ってること良く分ります。
あくまでも私の思いですが、いまから40年ぐらい前に年功序列から成果主義を求めたのは、私のような当時の若い社員でした。
社会はそれに応えるために、業績に連動した成果主義を取り入れるとともに、派遣社員という新たな雇用制度をつくりだしました。
政治に責任押しつけて、スケープゴートにまつりあげるのは簡単ですが、
ホントに政治だけの責任なのか、私自身も悩むところです。
政治に責任がないとも思いませんが、人生の岐路における選択肢は、自分自身にあったはずなので、
私自身は。政治に責任を押しつけてストレスを解消するのは、どうかなと思っています。
率直なご意見、ありがとうございました。
今後とも宜しくお願い致します。