時のつれづれ(北多摩の爺さん)

下り坂を歩き始めたら
上り坂では見えなかったものが見えてきた。
焦らず、慌てず、少し我儘に人生は後半戦が面白い。

たぶん収監されない凶悪犯

2024年01月29日 | 時のつれづれ・睦月 

多摩爺の「時のつれづれ(睦月の50)」
たぶん収監されない凶悪犯

毎度お馴染みの・・・ と言っちゃ、茶化すようで申し訳ないが、
交番の前を通れば必ず目にしていた、指名手配犯が、
偽名を使って入院していた病院で、自ら素性を伝えたことから、
まだ逮捕はされてないようだが・・・ 任意での取り調べが始まったようである。

遡ること半世紀前、ちょうど私が二十歳の頃、私と同じ昭和29年生まれの過激派の男は、
連続企業爆破事件に関与した凶悪犯として、指名手配されていたが、
なんと、神奈川県内の工務店に30年も住み込みで勤め、平然と生活していたらしい。

悪運尽きたかどうかは分からないが、余命数ヶ月の末期癌を患っているらしく、
「最後は本名で迎えたい。」などとほざいて・・・ 病院関係者に素性を漏らしたことから、
公安の取り調べが始まったらしいが、どうやらこれが相当に難儀なことらしいのだ。

あまりにも年月が経ちすぎていて、指名手配当時の写真では、顔立ちを判別するのが困難らしく、
身分を証明する物を持ってなく、本人であることが確認できないこと、
さらにDNA鑑定しようにも、当時の証拠物との照合が可能かどうかも未知数なうえに、
どれだけ照合物をかき集められるかもあって、下手すりゃお手上げになる可能性もあるらしい。

半世紀も姿をくらまし、散々迷惑をかけておいて、
DNA鑑定に付き合わされる親族の思いを察すれば、迷惑千万で堪ったもんじゃないだろう。

そして・・・ 本人であることが特定できたとしても、
高齢や病気を理由に、拘留されない場合もあるというから・・・ なんてこったいである。

30年働いていた工務店では、給料は現金でもらっていたというが、
それは、銀行口座を開設できなかったことによると思われるが、それはそれとしても、
所得税や住民税を天引きして納めてなかったのだろうか?
会社が負担する、従業員の厚生年金は納めてなかったのだろうか・・・ 申し訳ないが理解できない。

当然の如く、マイナンバーカードなど持ってなかったと思われるが、
工務店がマイナンバーカードの確認をしていれば、数年前にはどこのだれだか分かってたはずで、
逮捕も拘留もできてたと思うし、裁判だって終ってたかもしれないのである。

医療費を全額負担すると言えば、保険証を持たなくても済むかもしれないし、
車の運転をしなきゃ免許証は不要だし、海外旅行に行かなきゃパスポートも不要になるが、
マイナンバーは、カードを持つ持たないは別に、この国の国民なら全員に番号は付与されており、
持ってないということは不法滞在であって、御用の筋から手配されることになるはずである。

個人情報に拘って、マイナンバーカードの普及にブレーキを踏む方々は未だに多いが、
犯罪抑止につながるだけじゃなく、潜伏する指名手配犯の行動範囲を狭め、
あぶり出しにつながることを考えたことがあるのだろうか?

健康保険証との一体化も良いが、もっともっと利活用できることを考えて欲しい。
個人的にはチャージ可能な、プリペイド機能があれば嬉しいと思っている。

まっ、それはそれでおいといて、50年も逃げたうえに、
無縁仏にされるのは堪らないからといって、自白か、自首か、自爆か分からないが、
刑務所に入らないで済むなんて・・・ あまりにも狡すぎる。

数年前に池袋で、交通事故(過失致死)を起こした爺さんですら収監されているのに、
この国の法律は、テロ事件を起こしたであろう、凶悪犯の逃げ得を許してしまうのだろうか?
暖房が効いた病院のベットの上で・・・ 事切れるまで待ち続けるつもりだろうか?
だからどうしろって妙案があるわけじゃないが、なんかモヤッとしている。

追伸
今朝、早起きしてブログを書いて投稿し、新聞取ってきて、少し二度寝して、
それから洗濯物干して、リビングに戻って朝メシでもと思っていたら、
なんと、なんと容疑者死亡のテロップが流れたもんだから、
ブログのオチが、とんだマヌケになってしまい・・・ ちょっと恥ずかしい。

容疑者はギリギリのタイミングで、無縁仏になるのは免れたものの、
この後のDNA検査で、指名手配犯だと確認されたら、
親族が遺体(遺骨?)を引き取って埋葬するとしても、想像を絶する蟠りがあるだろう。

フォローさせてもらってるブロガーさんは、50年前の亡霊と表現されていたが、
上手いこというなぁ・・・ と、感心することしきりであった。
こういった表現が出来るブログを書きたいと思うが・・・ まだまだ経験不足のようである。

交番の前に貼ってあった、指名手配犯の写真が一つぐらいなくなっても、だれも気がつかず、
町は、いつもとなんら変らない平和な毎日のなかにあり、
容疑者が熱く燃えた昭和も、人々の視線や声に怯え続けた平成も、遠い昔になってしまった。

死者に鞭打つつもりなんて・・・ サラサラないが、
「ご冥福を・・・ 。」なんて気持ちにはならないのは、私だけではないだろう。


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