<<風は過去のほうから来た>>
不可逆的に過ぎてゆく時間に
ささやかな追憶が許されるならば
僕は森深い落ち葉のクッションを踏みしめながら
目的もなく歩んでいただろう。
<<思い出せた?>>
寂しい秋の手に惹かれながら
物の影が止まるように
頭上に差し迫った空が
それは思わず手が届きそうで
やがて風が葉を振り落す季節
僕自身が不在な時間と場所を
今でもいとおしく思う。
不可逆的に過ぎてゆく時間に
ささやかな追憶が許されるならば
僕は森深い落ち葉のクッションを踏みしめながら
目的もなく歩んでいただろう。
<<思い出せた?>>
寂しい秋の手に惹かれながら
物の影が止まるように
頭上に差し迫った空が
それは思わず手が届きそうで
やがて風が葉を振り落す季節
僕自身が不在な時間と場所を
今でもいとおしく思う。