gooブログはじめました!

実例 で 学ぶ! Word ワンポイント 講座。

◯  加工写真の使い回しも楽々、Word文書内の画像を保存する。

[今回のテーマ]文書内の画像だけをファイルに保存。

 Wordには、文書内に挿入した写真やイラストなどの画像を、独立した画像ファイルとして保存する機能が備わっている(図1)。トリミングなどをした文書内の状態で保存するほか、元の状態に戻して保存することも可能だ。また、文書内の画像をまとめて保存する方法もあり、レポート内の図版を一括保存したい場合などに重宝する。

図1 Wordの文書内に挿入した画像は、独立した画像ファイルとして保存できる。元の画像ファイルを紛失したときなどにも安心だ。いろいろな保存方法があるので、用途に応じて使い分けよう
図1、Wordの文書内に挿入した画像は、独立した画像ファイルとして保存できる。元の画像ファイルを紛失したときなどにも安心だ。いろいろな保存方法があるので、用途に応じて使い分けよう。

 文書内の画像にはさまざまな加工を施せるので、気に入った表現で保存しておくのもよいだろう。例えば、チューリップの写真をイラスト風に加工して保存すると、別のアプリでも簡単に使い回せる(図2)。今回は、状況に応じた画像の保存方法を紹介しよう。

図2 文書内で加工した画像を保存すれば、別のアプリでも利用できる。作例では、チューリップの写真をイラスト風に加工し、それを画像ファイルに保存した
図2、文書内で加工した画像を保存すれば、別のアプリでも利用できる。作例では、チューリップの写真をイラスト風に加工し、それを画像ファイルに保存した。

画像の状態は保存時に選ぶ 解像度は圧縮で変わることも。

 作例は、花材の写真と名前を一覧表にした文書。写真はそれぞれトリミングとサイズ変更をして、大きさを揃えている。そのため、文書内には写真の一部分が表示されている状態だ(図3)。まずは、この状態の写真を画像ファイルに保存してみよう。

画像を文書内の状態で保存する
Θ 画像を文書内の状態で保存する。
図3、作例の文書では、写真をトリミングしてサイズも変更している。まず、文書に表示されている状態で保存してみよう。

 操作は簡単だ。保存する画像を右クリックして「図として保存」を選び、表示される画面で保存の操作をすればよい(図4図5)。「保存」ボタンをクリックすると、トリミングとサイズ変更をした状態の写真が画像ファイルに保存される。

図4 保存する画像を右クリックし、表示されるメニューから「図として保存」を選択する(1)(2)
図4、保存する画像を右クリックし、表示されるメニューから「図として保存」を選択する(1)(2)。
 
図5 表示される画面で画像ファイルの保存先を指定(1)。「ファイル名」と「ファイルの種類」は自動表示されるので、必要に応じて変更する(2)(3)。「保存」ボタンをクリックする(4)。これでトリミングとサイズ変更をした状態の画像が保存される
図5、表示される画面で画像ファイルの保存先を指定(1)。「ファイル名」と「ファイルの種類」は自動表示されるので、必要に応じて変更する(2)(3)。「保存」ボタンをクリックする(4)。これでトリミングとサイズ変更をした状態の画像が保存される。

 画像ファイルの種類は「JPEGファイル交換形式」「PNG」「GIF」「TIFF」「Windowsビットマップ(BMP)」「SVG」から選べる。ここでは元の写真と同じ「JPEGファイル交換形式」が自動表示されたのでそのまま保存したが、形式がふさわしくないときは変更しよう。

 トリミングやサイズ変更を解除して元の状態の画像を保存したい場合は、「保存」ボタンの右にある三角ボタンをクリックしてメニューを開き、「保存元の画像」を選ぶ(図6)。

画像を元の状態で保存する
Θ 画像を元の状態で保存する。
図6、画像を元の状態で保存する場合は、図4の要領でダイアログボックスを開いて保存先などを指定(1)。「保存」メニューから「保存元の画像」を選択する(2)(3)。これでトリミングした部分やサイズが復活した状態で保存される。

 なお、この方法で保存しても、元のファイルと解像度や画像の大きさなどが異なる場合がある(図7[注1]。Wordでは既定の解像度が「220ppi」に設定されていて、解像度がそれ以上の画像は文書を保存する際に圧縮されることがあるからだ。

元ファイルとサイズなどが異なる場合もある
Θ 元ファイルとサイズなどが異なる場合もある。
図7、図6の方法で保存しても、画像の解像度やサイズが元の画像ファイルと異なる場合もある。ここでは解像度の異なる写真「A」「B」を文書に挿入し、サイズ変更後に元の状態で保存してみた(1)~(3)。解像度の低い「A」は元ファイルと同じになったが、解像度の高い「B」の画像は圧縮されるため、保存後に解像度やサイズが小さくなった(4)。
 
[注1]解像度は画像の画質を示す数値。単位は「dpi」が一般的だが、Wordでは「ppi」が使われる。数値が高いほど画像が細かく高画質になる

 画像を圧縮せず、元の解像度のまま文書に保存しておきたい場合はWordのオプションで設定を変更する(図8)。この設定は通常、編集中の文書だけに適用される。画像が圧縮されない分、文書ファイルの容量が大きくなることがあるので注意しよう。

画像ファイルを圧縮しない設定にする
Θ 画像ファイルを圧縮しない設定にする。
図8、文書内でも元の解像度を保ちたいときは、「ファイル」タブの「オプション」を選択(1)~(3)。表示されるオプション画面で「詳細設定」パネルを開き、「ファイル内のイメージを圧縮しない」をオンにして「OK」ボタンをクリックする(4)~(6)[注2]。
 
[注2]オプションの設定以降に、文書に挿入した画像に適用される。すでに圧縮された画像の解像度を元に戻すことはできない

 画像ごとに圧縮方法を指定することも可能だ(図9)。図8下の「ファイル内のイメージを圧縮しない」がオフの場合でも、文書ファイルを保存する前なら変更できる。特定の画像だけ圧縮したくない場合に利用しよう。

画像ファイルごとに圧縮方法を指定する
Θ 画像ファイルごとに圧縮方法を指定する。
図9、解像度は個別に設定することもできる。画像を選択し、「図の形式」タブの「図の圧縮」ボタンをクリック(1)~(3)。表示されるダイアログボックスで画像の解像度を確認し、必要に応じて変更する(4)。変更した場合は「OK」ボタン(5)、変更しない場合は「キャンセル」ボタンをクリックする。

ファイル操作で画像を一括抽出 背景透過なら「PNG」を選ぶ。

 画像の数が多く、保存の操作を繰り返すのが面倒なときは、まとめて保存するのがお勧めだ。Wordの文書ファイル(拡張子「docx」)は、関連するファイルを圧縮して保存する仕様になっているため、圧縮ファイル(拡張子「zip」)に変更すると、中身を取り出すことができる。そこでまず、エクスプローラーでWordの文書ファイルをコピーし、拡張子を「zip」に変更(図10)。次にダブルクリックでファイルを開き、「media」フォルダーに保存されている画像をコピーする(図11図12)。

文書内の画像をまとめて保存する
Θ 文書内の画像をまとめて保存する。
図10 エクスプローラーで文書ファイルをコピーし、貼り付けて複製する(1)(2)。複製した文書ファイルの拡張子「docx」を「zip」に変更する(3)。
 
図11 確認のメッセージが表示されたら「はい」ボタンをクリック(1)。文書ファイルがZIP形式のファイルに変わる(2)。アイコンをダブルクリックして開く(3)(4)。表示される内容の「Word」フォルダー内にある「media」フォルダーを開く(5)
図11、確認のメッセージが表示されたら「はい」ボタンをクリック(1)。文書ファイルがZIP形式のファイルに変わる(2)。アイコンをダブルクリックして開く(3)(4)。表示される内容の「Word」フォルダー内にある「media」フォルダーを開く(5)。
 
図12 「media」フォルダーに文書内の画像がファイル形式で表示される(1)。画像ファイルの保存先フォルダーを開く(2)。「media」フォルダーに戻って「Ctrl」+「A」キーで全ファイルを選択し、保存先のフォルダーにドラッグする(3)(4)。画像ファイルがコピーされる(5)
図12、「media」フォルダーに文書内の画像がファイル形式で表示される(1)。画像ファイルの保存先フォルダーを開く(2)。「media」フォルダーに戻って「Ctrl」+「A」キーで全ファイルを選択し、保存先のフォルダーにドラッグする(3)(4)。画像ファイルがコピーされる(5)。

 この方法で操作すると、画像は元のファイル形式で保存される。Wordの「図として保存」では選べない「Windowsメタファイル(WMF)」形式の画像も復元できる。なお、画像のトリミングなどは解除される。そのため、文書内の状態で保存したいときは、1つずつ「図として保存」の操作をする必要がある。

 Wordでイラスト風に加工した画像も、「図として保存」の操作で画像ファイルに保存できる(図13図14)。作例のように、背景を削除して切り抜いた画像は、背景を透過できる「PNG」形式で保存しておこう。ほかの画像や文字列と重ねやすく、使い勝手が良くなる。

加工画像やレイアウトの状態を保存
Θ 加工画像やレイアウトの状態を保存。
図13、Wordには画像を加工する機能が備わっている。ここでは写真をコピーして加工した(1)。「図の形式」タブの「背景の削除」を選ぶと、専用画面で写真の切り抜きができる(2)(3)。また、「アート効果」メニューでは、画像にさまざまな効果を付けられる(4)。ここでは「線画」を選んで写真をイラスト風にした(5)。
 
図14 画像を右クリックして「図として保存」を選択し、保存先と「ファイル名」を指定する(1)(2)。「ファイルの種類」には、背景を透過できる「PNG」を選択(3)。「保存」ボタンをクリックすると、背景のないイラスト風の画像が保存される(4)(5)
図14、画像を右クリックして「図として保存」を選択し、保存先と「ファイル名」を指定する(1)(2)。「ファイルの種類」には、背景を透過できる「PNG」を選択(3)。「保存」ボタンをクリックすると、背景のないイラスト風の画像が保存される(4)(5)。

 このほか、複数画像のレイアウトをそのまま画像として保存することもできる。文書内のレイアウトを別のアプリで使い回したい場合に利用しよう。ここでは、角度を変えて重ねた2枚の写真を選択し、画像ファイルに保存した(図15)。ファイル形式に「PNG」を選ぶと、背景がなく写真だけが切り抜かれた状態になる。

図15 複数の画像のレイアウトをそのまま保存することも可能。ここでは2つの画像を同時に選択した(1)(2)。2つめ以降の画像は「Shift」+クリックで選択できる。一方の画像を右クリックして「図として保存」を選び(3)(4)、表示される画面で保存の操作をする。ここでは、画像をPNG形式のファイルで保存した(5)
図15、複数の画像のレイアウトをそのまま保存することも可能。ここでは2つの画像を同時に選択した(1)(2)。2つめ以降の画像は「Shift」+クリックで選択できる。一方の画像を右クリックして「図として保存」を選び(3)(4)、表示される画面で保存の操作をする。ここでは、画像をPNG形式のファイルで保存した(5)。

ランキングに参加中。クリックして応援お願いします!

名前:
コメント:

※文字化け等の原因になりますので顔文字の投稿はお控えください。

コメント利用規約に同意の上コメント投稿を行ってください。

 

  • Xでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

最近の「〝 たぬき の 「 スマホ & パソコン 」 ワールド 〟」カテゴリーもっと見る

最近の記事
バックナンバー
人気記事