◯ 3万ドル未満で26年量産へ。
米Tesla(テスラ)がついに開発中の完全自動運転車、ロボタクシーについて明らかにした。同社は2024年10月10日(米国時間)、ロボタクシー「Cybercab(サイバーキャブ)」に関するイベントを開催し、試作車を初公開した。車両価格は3万ドル(1ドル=149円換算で447万円)未満を想定しており、2026年内の量産開始を目指す。
イベントでは、Tesla最高経営責任者(CEO)のElon Musk(イーロン・マスク)氏が自らCybercabの試作車に乗って登場。ステアリングホイールやアクセル、ブレーキのペダルがない点をアピールした。
ロボタクシーのサービス提供はTeslaの現行車種「Model 3」と「Model Y」からとなる。2025年に米テキサス州とカリフォルニア州で実用化する。両車に搭載する高度運転支援システム「FSD(Full Self-Driving)」をOTA(Over The Air)によるソフトウエア更新で進化させ、完全自動運転に対応するとみられる。
Cybercabをロボタクシーとして運用する際のコストは、税金も含めて1マイル(約1.6km)当たり約30~40セント(約45~60円)になるという。マスク氏は「(完全自動運転によって)道路交通のコストを大きく下げられる」と強調した。
なお、Teslaは同イベントで20人乗りとする自動運転車「Robovan」のコンセプトも初公開した。路面電車のような外観で、人やモノの大量輸送に使うことを想定する。電気自動車(EV)の需要が鈍化する中、同社はAI(人工知能)技術を活用した自動運転に注力し成長を狙う。