◎ 出かけるときは
まず「何をどのように撮りたいか」を考える。
以前、私は撮り散歩に出かけるとき、まず「どこへ行こうか」とよく思いました。そして出かけた先で撮るものを決めていました。行動範囲が広く行く先がいくつもある場合はそれでもいいですが、今のように出かけられる範囲が狭いと自ずから行く先も限られてしまいます。数カ所のパターンを順に巡ってもマンネリ化は避けられません。
そこで、「どこへ」ではなく「何を」に考え方を変えました。例えば、"秋らしい空"とか"木漏れ日"、"水面の煌めき"などと。そしてそれを「どんな風に表現したい」かということを一応考え、実現できそうな時と場所を選んで出かけます。
できるだけ、あらすじも事前に考えるように(まったく違うものになることが多いですが)します。
もちろん、思いがけない瞬間に立ち会えることもあります。予想していなかった虫や鳥たち、景色などとの出会いです。そんな時はもう夢中になって撮ります。運がよいと、当初の狙い通りの動画と出会いの動画の二本立てなんてことにもなります。一つの撮り散歩で二日分・・、そんなときはホクホク顔で帰路につきます。
◎ 撮影時は
*「意図しない場合以外は、極力ぶらせない、ボケさせない」
固定撮影では、
・原則三脚を使用する。
・手持ちの場合は、カメラの手ぶれ補正を最大限活用し、場合によってはスロー撮影をする。
・編集ソフトによる手ぶれ補正は行わないようにする。
移動撮影では
・原則ジンバルを使用する。(普通歩きでもほぼブレない)
・手持ちの場合は、ジンバル歩きをするとともにカメラの手ぶれ補正を最大限活用し、場合によってはスロー撮影をする。
*「ちょうちん塗りをしない(例えば、右にパンしながら撮影し、そのまま同じ所を左にパンして重ねて撮る)」
目的もなしに、ズームのアップやダウンをしたり、パンやチルトの往復をしない。制作者が何を見せようとしているかが閲覧者にわからなくなる。
*「いろいろなショットを織り交ぜて撮る」
・遠景、中景、近景、アップなどを効果的に入れる。
*固定して撮ったり、移動しながら撮ったりする。
・ズームでアップしたり引いたりするだけでなく、できれば近寄ったり遠ざかったりして撮る。
・パンによりカメラを左右に振るだけででなく、できればその方向に移動しながら撮る。
・上向きや下向きにチルトさせるだけでなく、しゃがんだ姿勢から立ち上がりながら撮ったり、自撮り棒などで高さを徐々に変えながら撮ったりもする。
◎ 編集時は
*起承転結を頭に入れて行う。(いきなり途切れるように終わらない)
*思いを補完する「キャプション」や「ナレーション」の工夫(短く端的に)をする。
・読みやすくする。適度な大きさとし、、背景画像と見分けが付くようにする。
・意図しない限り、映像を妨げる位置や大きさにしない。
*思いを補完する「BGM」の工夫(内容に沿うようなもの)をする。
・BGMが映像の雰囲気を壊してしまわないようにする。
*背景音の効果的な利用に心がける。
・カメラでの同録と併せて、現地でレコーダで別録した背景音を活用する。
・場合によっては、WEBから入手したもの(撮影時に聞こえていたが、カメラでもレコーダーでもうまく録られていない場合、それに類似したものを借用する)も活用する。
*色補正などは、シーンに合わせて適度に行う。
・通常は目で見た感じに近いものにする。
・心象的な表現にしたいときは色の補正やエヘェクト等を活用する。