遂に舎利菩薩を光らせたであろう菌を豆乳ヨウグルトを入れていた容器の蓋付近から見つけ出す事が出来た。
何気に部屋の入口に捨てようと思い放っておいたプラスチックの容器の中に紫に色づいた物質が見える。
いままで卵菌・王菌を培養して見て初めて見た色である。
蓋や上部の縁に見られる事から酢酸膜菌から生成されたものだと思われる。
見つけるには見つけたがこれは寒天で容易に培養出来るような代物では無さそうだ、酵母とか細菌とかは飯台の上の百均のパックでは無理だろうと思われる。
さて一応は今までの手順で培養を試みるが無理な場合は実験を中断する事になる。
「目標は玉卵洞の再興」なのであるから「光の細胞」がどうして出来たかを特定できれば事は足りるのだ。
でんぷん質が酢酸膜菌に分解されて組成が変わっているようならもう作家の出番はないだろう。
と…。あきらめる処だったがさっき牛乳の元種を作った容器からも紫のカビが芽を出してるのを確認した。
培地が寒天から酢酸膜菌の生産物に変わるだけで培養が出来るようだ。
そして確かに暗がりに持ってゆくと青く光った様な状態になる。
ここまで状態が似ているのだから王卵堂で繁殖していたカビは間違い無く私の手元に届いたと言う事になるだろう。
今まで培養して様子を見ていたカビ達にはこれを機会に私のアパートから退去していただく事にした。
これからの行動計画としては「光カビ菌の培養」「光カビの効能検証」このふたつに限ろうと思う。
ネウス神父 「どうも身体の細胞が変化したわけではなくこの紫の光カビが身体に付着していたと言う事になってしまうが、結果としては細胞が光るよりもまともだな」
作者から「ネウス神父」に一言、ネウス神父は今回の旅の主人公で私の代わりと言う設定ですから誕生日も私と一緒と言う事になります。それは「ニネベ定数」の日、西暦1959,5520年です。
ネウス神父 「どうも設定に不満があるんだよな、前世はアヘンで身を持ち崩した売れない湖畔派の詩人だ。今度はニネベか?紀元四千年に遡るというスメラの街だぞ」
スタップ 「神父なんだからみんなの為に我慢くらいしろ、面白くないのはこんな事くらいしかないんだよおまえは」
これからのカテゴリ「第二のフランス革命」のキャラを作る為にも必要な事ですからよろしく。
光カビの王卵堂のもと、我々は未来に船出するだろう。