考えるあるみさんのブログ

「たたかうあるみさんのブログ」の管理者が「革命的」に「生産」「労働」と「分配」について考えるブログ

発想を転換して、お勉強宣言

2019-06-30 15:36:05 | 政治・経済

 前回までの議論で、かなり「マルクス主義」から離れてしまった。
 MMTというのは、現代のニューケインジアンらも依拠する論理で、米上院議員バーニーサンダースの経済顧問であるステファニー・ケルトン(ニューヨーク州立大学スト―二―ブルック校教授)がMMT派であるという。またアメリカ民主党で史上最年少議員となったオカシオコルテスが支持しているということでも話題になっている。

 それはともかく、本ブログで今のところMMTのお勉強をするつもりはない…
 研究するのは需要不足(デフレ)下で政府支出によって需要を喚起する「ケインズ政策」を実施することが、マルクス主義的にみてどうゆうことなのか?ということをやってみたい。
 その前に…マルクス主義の体系は「需要不足」ということは考慮されていない。需要が不足する=供給が過剰→ → →過剰資本を問題としている。資本が「過剰」になれば、破綻していくというものだ。
 ただし、G-W-G´において、WからG´への転換が「全て、確実に」行われる…と仮定されている。これは「セイの法則」といって、「非貨幣市場の総供給と総需要が常に一致する」という原則、すなわち「作ったモノは必ず市場で全部売れる!」という原則(原理?)をリカードが採用し、マルクスも取り入れているからだ。
 ちなみに「総供給と総需要が常に一致」というのは、現代の新古典派でも暗黙的に採用されており、これが新古典派が労働市場に対し楽天的な見方…失業は存在せず、現在ある失業は雇用のミスマッチに過ぎない…てなことを支えているのであるが、それはおいておこう。
 この「セイの法則」はケインズの「一般理論」によって否定されている。

 マルクスに戻ろう…ただし「セイの法則」が成り立たない世界において…過剰資本であればWは需要以上に生産(需要不足)され、全てが貨幣Gになるわけではない。G=W>G´となり、倉庫に余ったWが退蔵される。現代では、需要に合わせて生産量の調整を行うので、Wが余ることはないが、最初から少なく生産するので、G>W=G´いずれにせよ、資本は増殖しない。で過剰なGが増殖先を見つけてさまようことになるわけだ。
 この状況が不況であり(恐慌ではない)その解決策として?ケインズは政府支出によりG-W-G´がまわるようにしましょう!と言っているわけだ。政府支出の「財源」として、ケインズはふつうに「税金」としているわけであるが、現代の左派、ニューケインジアンは富裕層への課税強化(収奪)およびMMT理論に基づいた政府債券発効…自国中央銀行引き受け…となるわけである。 

 また、マルクス主義的な考察にあたっては「資本主義の終わり論2」にいろいろ示されている再生産表式、すなわち…①    資本を生産財を生産する資本Ⅰ(部門Ⅰ)と、消費財を生産する資本Ⅱ(部門Ⅱ)に分類し②W=C+V+M…生産物は原材料などの元からあった価値Cと、労賃(可変資本)Vと、剰余価値Mの和である③部門Ⅰの生産物はⅠ(C+V+M)、部門Ⅱの生産物はⅡ(C+V+M)と表す…てなことから、単純再生産・拡大再生産過程を考え、「資本主義の終わり」を考えてみる…要するに、資本論2巻20章、21章を再度お勉強しつつ、若干の「ケインズ的」考察をしてみよう…という大胆な試みをしてみよう!というものである。

おまけ…関西本線亀山駅にて、キハ120形


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