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完結〖名探偵 耕子は憂鬱〗5巻あらすじ・感想!犬上が殺人未遂で逃亡

〖名探偵 耕子は憂鬱〗5巻完結あらすじ・ネタバレ感想。
事件現場で出会ったのは耕子の憧れの人物。
耕子を守りたかった犬上くんは、殺人未遂で逃亡し……。

〖名探偵 耕子は憂鬱〗  5巻 

『名探偵 耕子は憂鬱』5巻 tataraworks
著者:鈴木ジュリエッタ
カバーデザイン:杉田優美(G x complex)
発行:株式会社白泉社
発売日:2022年10月20日



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〖名探偵 耕子は憂鬱〗5巻登場人物
〖名探偵 耕子は憂鬱〗5巻あらすじ・ネタバレ感想



〖名探偵 耕子は憂鬱〗5巻登場人物 

●金田耕子(かねだ・こうこ)
 見た目は子供だが数えで18歳の探偵見習い
 クマのぬいぐるみ“りん太郎”がお守り
 8年前に殺人を疑われた過去がある

<春秋館の下宿人>
●犬上佑清(いぬがみ・すけきよ)
 犬上財閥の御曹司だが耕子の助手になる
 豹変すると何をするか分からない
 耕子の為に新聞記者を殺そうと……

●病院下(びょういんざか)
 留年生でミュージシャンの卵
 怠惰なのにお兄さん気質で世話焼き
●八墓(やつはか)
 耕子と張り合うオカルトマニアの大学生
 ハンバーグが大好き
●極門(ごくもん)
 声がデカイ浪人生
 不器用なさみしがり屋さん
●クロ
 極門が見つけて春秋館で飼っている黒猫

******** ******** ********

●依頼人
 耕子に息子とデートしてほしいと依頼
●芯太郎(しんたろう)
 来月取引先の令嬢と見合い予定
 デートの経験がなく、耕子と練習

******** ******** ********

●微頭(びとう)アツシ/あっくん
 銭湯ではしゃぐバカップル
 小尾口に貸した20円を返されず殴る
●ももちぃ
 あっくんこと微頭アツシの彼女
●銭湯で出会ったおじさん
 小尾口の通う大学の清掃員
 小尾口に侮辱され石鹸を投げつける
●小尾口鉄(おおぐち・てつ)
 銭湯で微頭と清掃員のおじさんともめる
 誰にも気づかれず風呂で死亡
●真由美
 小尾口の彼女
 小尾口を殺す夢を見たと言う

●由良倫太郎(ゆら・りんたろう)
 銭湯で出会った傷だらけのイケメン
 耕子の恩人で憧れの名探偵

●耕子の周辺をうろつく[怪文社]の記者
 8年前の事件当事者の耕子を探る
 犬上に殺されかけ……

●志水(しみず)
  本迅一郎(ほんじん・いちろう)
 元[春秋館]の下宿人で二重人格
 夜9時、志水から本迅に入れ替わる



〖名探偵 耕子は憂鬱〗5巻あらすじ 

◆4巻あらすじこちら
27歳の息子が取引先のご令嬢と見合いをすることになったが、デートの経験がないことを心配した母親は、耕子に息子との1日デートを依頼する。
実は耕子もデートなどしたことがない。
いつもなら犬上くんに協力をあおぐところだが、耕子はデートのことを犬上くんには知られたくないと思う。


デートをきっかけに、耕子は自分が犬上くんのことを好きだと認識する。
それ以来、街ゆくカップルに羨望の眼差しを向けてしまう。
耕子が銭湯で、自分の胸の小ささにガッカリしてしていた頃、犬上くんと八墓くんが入っている男湯ではいくつか客同士の衝突が起きていた。
そして、若者がひとり、死んだ……。
『名探偵 耕子は憂鬱』5巻 tataraworks



〖名探偵 耕子は憂鬱〗5巻ネタバレ感想 

銭湯で死んだ小尾口鉄は、まさに今の日本によくいるタイプの若者だと思う。
ぱっと見、明るい人間。
だが、底意地が悪い。
由良倫太郎は、死んだ小尾口のことをこう表現する。

「私の
見立てでは
 

彼は他人に
悪影響を与え
社会秩序を乱し
 

人生を
踏み外したが
最後99%
更正できない」
 
(80ページ)

最近の日本はとてもおかしくて、この台詞にあるようなタイプの人(特に若者)が凄く増えている気がする。
コロナでストレスを抱えていてとち狂っちゃってるからだと言う人がいる。
が、私はそんな単純なものではないもっと深刻な問題だと思う。
ストレス解消できたらそれでお終いではない根深い恐ろしさだと感じる。
大人がおかしいのだから、子供世代がおかしくなるのも当然か。


倫太郎は、犬上くんの危険性も指摘する。
それは、病院下がバーサーカーと呼ぶ犬上くんの本質であり、本人も気づいていない彼の思考の源だった。
豹変すると視線一つで敵を大人しくさせてしまう犬上くんの怖さがどこから湧き出すものなのかよく分かった。
そういう発想だったら、犬上くんは人を殺すことがあっても反省しないだろう。


105ページで犬上くんは反論する。

「僕は
あなたの言う
犯罪予備軍
ではありません

人を殺したい
なんて思った
こともない」

…うん、犬上くん、君は3巻で耕子をド変態偏愛おじさんから救おうと駆けつけた時、日本刀持ってたよね?
サヤから刀を抜いて斬りかからんとしたところを病院下に止められたよね?
その様子を見た殺人鬼に、僕だけじゃないと安心されたよね?
「人を殺したいなんて思ったこともない」なんて、無自覚すぎる(((゜Д゜;)))


鈴木ジュリエッタさんの漫画は、一貫して《命》について描かれていると思う。
前作の『忍恋』もコメディだが実は“死”がテーマだった。
大ヒット作『神様はじめました』は、誕生により命がどんどん繋がれていき、延々と巡る中での人との出会いや親子の愛情が描かれていたと思う。
『名探偵 耕子は憂鬱』もコメディ色が強いが、犬上くんを通して“生きる上で自分を軽んじてはいけない”というメッセージが送られていたのではないかと思う。


犬上くんのように自分のことを大切に思っていない人は境界線を超えやすい。
自分のことすら大事じゃないなら他人のことはもっとどうでもいいからだ。
殺人未遂で警察に追われる犬上くんにとって、一等大切な存在は耕子だ。
犬上くんは、大切に思うならばこそその人を悲しませるべきじゃないと気づく。
自分を大切にすることは人を大切にすることであり、そうであるならば、簡単に他人を傷つけたりもできないと思う。
それに気づいた犬上くんが、無事に探偵のお免状をいただけた耕子のそばに寄り添い続けてくれると良いなぁと思う。
『名探偵 耕子は憂鬱』5巻 tataraworks

☆…☆…☆…☆…☆…☆…☆

ありがとうございました(人´∀`*)

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