毎度おなみじナイトレースの開幕戦がやってきました。ポールポジションのロレンソの
飛び出しの後方でロッシがいきなり躍動します。
3列目、7番手グリッドからのスタートだったのにインフィールドで勝負になると踏むや
タイヤが温まるのも待てないって勢いでぐいぐい前へ出て行きます。(キ、キターー!)
ドヴィツィオーゾを抜く際、勢い余って1コーナーへの進入で更に前を行くペドロサのお尻を
かすめてあわやのシーン。
このアクシデントでブラドルの後ろ、6番手まで落ちるんだけどロッシは慎重だったね。
ゆっくり態勢を整えて手足を伸ばしていく。
ブラドルを片付けてようやく追撃開始するロッシ、しかしこの時点で前のグループとは
4秒も離れてる。
セカンドグループはレース序盤からずっとペドロサ・マルケス・クラッチローの並びで
熾烈なつばぜり合いの最中。ロッシのことなど考えちゃいられないはずだったのだが
ペドロサのサインボードにまさかの表示が!!
セカンドポジションを守るだけでも必死なとこなのに3.5秒も後ろのロッシの位置を
知らせてます。
これが何を意味するか・・・ロッシが追ってくるだけの力を示してるってことなのだ。
カメラに映るごとにロッシの姿が大きくなる。
もう気のせいじゃない。レース後半で追い上げるロッシの姿を見るなんて久しぶり
すぎて血が沸き立つ。
クラッチローにとりついてからも迷いは無い。メインストレートでインを突き砂を巻き上げ
ながらブレーキング勝負に突入。
ロッシの迫力に気合い負けしたか、曲がりきれず万事休すなクラッチロー。
マルケスを抑えきれなかったペドロサじゃ今日のロッシは止められない。あっさりと
インを差していよいよマルケスとの対決だ。
残り3周で実現したこのバトルは熱かったよねぇ・・・
この勝負を見てて本当に嬉しかったのはロッシがコーナーへの進入で以前のように
車体を動かせていたこと。
ロッシの躍動は遥か前方を走るロレンソへもサインボードで伝えられます。
ロッシにコーナーで抜かれたあとも直線での伸びを武器に必死に食らいつくマルケス。
抜きつ・・・
抜かれつ・・・
ロッシはこういうヒリヒリするようなバトルが大好きだから・・・ラストラップの火花散る
攻防は相当燃えたと思う。
ペドロサを蚊帳の外に置いての一騎打ち・・・しびれたね。(いい勝負でした)
あ、優勝はこの方、ホルヘ・ロレンソですからね。(忘れちゃダメ)
レース後のロッシはあっさりガス欠で動けなくなりました。
イアンノーネに拾ってもらってなんとか帰還。(笑)
あ~興奮した・・・ロッシのおかげで見どころ満載の開幕戦になりました。
優勝したロレンソは予選も含めて立ち回りが完璧。スタートで飛び出してレプソルの
2台を引き離していくときの力強さはハンパじゃなかった。(王者の走りだね)
やったね、ロッシ。届く範囲のすべてのライバルを片付けて「未だ健在」なことを
印象づけた。(やっぱり合ってるよ、ヤマハのマシンが・・・)
マルケスも闘争心を見せて素晴らしい走りだった。初戦からこれだけやれるんだから
才能に疑いは無い。先輩ライダーとのギリギリのバトルを一年かけて楽しんでください。
第2戦は4月20日からのアメリカズGP。(ホンダの逆襲の予感がします)