つらつら日暮らし

約300字で仏教(39)

インドから中国に最初に伝わったという『仏説四十二章経』という経典がある。文字通り、インド仏教の真髄について四十二章にわたって説かれた比較的短い経典である。その内容は極めて基本的・概論的であり、修行を行う場合には、とても役に立つだろう。それに以下のような言葉があった。

仏言く、衆生十事を以て善と為し、亦十事を以て悪と為す。何等をか十と為す。身に三、口に四、意に三あり。身に三といふは、殺・盗・婬。口に四といふは、両舌・悪口・妄言・綺語。意に三といふは、嫉・恚・痴。是の如く十事、聖道に順わざれば十悪行と名づく。是の悪、若し止めば十善行と名づく。
    第四章


如何だろうか?我々自身の身口意に於いては、それぞれに悪事をなす可能性があり、煩悩を生み出す根源ともされる。その意味で、これを「三業」という。ただし、用い方によっては、あるいは行いによっては、この三業が、そのまま仏の行になることもある。よって、密教では「三密」ともいう。同じ身口意を使った行為なら、善行をしたいものだ。

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