つらつら日暮らし

飲める飲める飲めるぞ~酒が飲めるぞ~♪(フロイス日記4)

学生のコンパなどで先輩や同級生が無理矢理飲ませて急性アル中を起こす事故が続いたために、最近では無理矢理飲ませることについて、傷害事件に近い扱いをするようになっており、一種のハラスメントだと考えられるようになりました。ところが、こういった無理にも飲ませるという宴席の風習が遥か室町後期の昔から行われていたとすれば如何でしょう?

というわけで、またルイス・フロイス師の著作にその様子を見てみましょう。

第6章-31 われわれの間では誰も自分の欲する以上に酒を飲まず、人からしつこくすすめられることもない。日本では非常にしつこくすすめ合うので、あるものは嘔吐し、また他のものは酔払う。

ちょっと生々しい表現で恐縮です。まぁ、ご飯を食べながらこのブログを見ている人なんかは居ないでしょうから、お許し下さい。それにしても、当時からしてこんな感じですよ。しつこくすすめ合って嘔吐したり、酔っ払う日本人を見て「やれやれ何をやっているんだか・・・」というフロイス師の呆れ顔(そんな様子は見せなかったでしょうけど)が目に浮かぶようです。しかも、ここから宴席という場所が、欧州が個人が自らの格好を決める、いわゆるのサロン的な(もしくは現代の政治家のパーティーのような感じ?)場所であるのに対し、日本は酔うことで自分自身のありのままを見せるというような強固な家族共同体的意識という意識に裏付けされての場所だった、というような対比が出来るかと思います。

したがって、フロイス師も以下のような事を書いております。

第6章-38 われわれの間では酒を飲んで前後不覚に陥ることは大きな恥辱であり、不名誉である。日本ではそれを誇りとして語り、「殿 Tono はいかがなされた。」と尋ねると、「酔払ったのだ。」と答える。

酒の飲み方1つでも、これだけ違います。皆さまも欧州の方と飲まれる機会があった場合には、酒の勧め方にお気を付け下さい。
名前:
コメント:

※文字化け等の原因になりますので顔文字の投稿はお控えください。

コメント利用規約に同意の上コメント投稿を行ってください。

 

※ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。

  • Xでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

最近の「宗教」カテゴリーもっと見る

最近の記事
バックナンバー
人気記事