処方箋をデジタル化した「電子処方箋」の運用が1月末から始まっているのですが、実際、開始できているのは、全医療機関・薬局の0.1%程度となっているようで、電子処方箋の普及には、その前提となるマイナンバーカードの普及やシステム整備な、課題は山積のようです。
電子処方箋は、対応している医療機関や薬局であれば誰でも選ぶことができ、医療機関で発行される番号を使い、紙の処方箋を持たずに薬局で薬を受け取れるようになり、さらにマイナンバーカードに保険証の機能を持たせた「マイナ保険証」を使えば、管理サーバーに記録された過去の薬の処方歴を照会できるようになります。
メリットとしては、ほかの医療機関で飲み合わせの悪い薬が処方されているのに気づけたり、処方済みの薬の重複を避けたりできることで、飲み合わせによる悪影響を避けたり、本来必要がない医療費を省いたりでき、厚労省によると、モデル事業では約5%の重複処方を検知できたのだとか。
とはいえ、電子処方箋を「受け取る側」である薬局はシステム導入を進める意向が強いようですが、ベンダーの対応が追い付かず、システム導入が進んでいません。