前回は、縦糸(経糸)巻きでした。
縦糸を巻いた物をチキリと言います。
織物とは、縦糸に横糸を通した物ですので、織機にはまず縦糸をセットしなくてはいけません。
普通の織物は、それでいいのですが、タオルはそうは行きません。 タオルのパイル(毛)は、実は縦糸のパイルに成るグループなんです。 パイルになっていく縦糸の量とそうでない物とは、必要は糸量が違いますので、パイルになる糸の別のチキリを巻かなくてはいけません。 織機には、普通に縦糸になっていくチキリと、パイルに成っていくチキリと、2本、並行にセットします。
上に載ってるのがパイルになるチキリ、下にあるのが本来の縦糸のチキリです。 パイルに成る糸のチキリは、その分消費が早く、縦糸の数倍の速さでなくなります。 その差の事を、パイル倍率って言います。
パイル倍率は、薄てのタオルやタオルシーツなどで3倍~4倍、 一般的には4倍~7倍位です。海外のものは、総じて長く、7倍~9倍ほどあります。(あくまで一般的に、例外はもちろんあります)
倍率が高いから良いってことはありません。 また倍率が低いから悪いってこともありません。 たとえば、今年の夏のように猛暑の時にスポーツや、屋外の作業するときは、7倍のタオルは暑いし、重いしで、3倍のタオルを持ちたくなるでしょう。 また、家に来客がある時は、ホテルタイプの様な倍率の高いタオルの方が、おもてなしとしてはよいでしょう。 洗濯量軽減には、倍率の低いタオルが、貢献したりもします。
パイル倍率の計測法は、端の方のパイルの先端をはさみで切って、わざと糸を引っ張って、5cm伝線させます。 (生地から出た糸の長さ+5cm)÷5cmが、パイル倍率です。 一度手持ちのタオルで、測ってみてください!
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