所坂王子跡
加茂郵便局前の古道を進んで行くと、橘本神社の石段が見える。石段を上がった広場に所坂王子の案内があった。
橘本神社には前の橘本王子、所坂王子、次の一壺(山路)王子が合祀されているそうだ。
橘本神社境内には、蜜柑の橘樹がある。
田道間守(タジマモリ)が常世の国から持ち帰った非時香菓(トキジクノカグノコノミ)という橘樹であり、蜜柑の原種だそうです。
一壺王子跡(山路王子)
熊野古道と市の坪川が東西に交差する道筋に山路王子神社が鎮座している。この社が一壷王子跡であり、案内板が立っている。
「江戸時代には、市坪王子、あるいは山路王子社とか沓掛王子社とも呼ばれ、此処から蕪坂峠に向かう急坂となるため、山路・沓掛などと言われていたのでしょう。」と記されていた。
また、この山路王子神社は県無形文化財の「稚児達の泣き相撲」が有名であり、子供の丈夫な成長を祈願する祭りでもあるようだ。
右側は泣き相撲の土俵
一壷王子からは拝の峠を越えて、目指すは蕪坂塔下王子である。
沓掛の松(拝の峠へ向かう中腹あたり)
紀伊続風土記に「沓掛の名は、おおよそ山の麓にある名なり。平地には沓を用い、坂道はわらじを用う。よって沓を掛け、用いざるにより、沓掛の名となる。地蔵堂のかたわらに、沓掛の松あり」と記されているそうだ。
地蔵堂から拝ノ峠までの険しい坂道を登るためここで沓を脱いでわらじに履きかえ、脱いだ沓をこの松に掛けて登っていったといわれる。
急な登り道を行くと拝の峠である。

長保寺・下津港・紀伊水道から遥か淡路島を望む
長保寺(紀州徳川家の菩提寺)山門の桜
次回は蕪坂塔下王子から
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