1日23分で学習効果はあるのか
あります。
理由は簡単。23分の学習は、宿題・課題+23分だから。
具体的にはこういうことです。
いままで、宿題以外の家庭学習の時間が0分だった人が、新たに1日23分の学習を始めたら、1週間で新たに141分学習したことになります。100日続けると2300分、約30時間分の学習を積み重ねることになるわけです。
同じように、1日の家庭学習の時間が20分以下、1週間で2時間ほどだった人も、それまでより家庭学習の時間が増えることになります。
家庭学習の時間が(宿題などをのぞいて)1週間で2時間以下の中学生は、かなり多いのではないでしょうか。
こうした人たちには、とても大きな効果があります。ある程度の日数を続けると予想外に成績が伸びるということを実感できるのではないかと思います。
では、これまでも1日に1時間程度は家庭学習を続けていたという人はどうでしょうか。
この場合は3つのタイプに分かれます。
①進学教室に通っている人。
②家庭学習の習慣や自分なりの方法が身についている人。
③それなりに勉強している(つもりな)のだけれど、思い通りに成績が上がらない人。努力に見合った成果があげられていないと感じている人。
このうち、①進学教室に通っている人は、進学教室でかなり分量の多い課題が出されているはずなので、とてもほかのことをしている時間の余裕がないはずです。
よほど時間に余裕がない限り、進学教室を信じて、その課題に取り組んでいくのがよいでしょう。(ただし、そうした進学教室の提示する学習方法が信じられなかったり、ついていけなかったりするのなら、はっきり言って授業料が無駄なので、その進学教室をスッパリやめるべきです。詳しくは章を改めて解説したいと思っています。)
②の、家庭学習の習慣や自分なりの方法が身についている人、は、たぶん成績も良いか、少なくとも自分がそこそこ満足できる学習成績が取れているはずなので、このまま自分の学習習慣や学習方法を続けていくべきです。ただし、その学習方法に改良を加える余地があると考えているのであれば、私の提示している学習法を自分なりに咀嚼して、いわゆる「いいとこどり」を試みてみると良いと思います。
③の中学生が、このブログを最も読んでほしい人たちです。
私のブログを読んで、これまでの自分の学習方法を見直してください。
私の提示する学習方法をそっくりまねても効果はありますが、自分の都合や個性に合わせて、改良を加えたほうがより効果が上がります。
そもそも1日23分(3分+10分×2)のねらいはなにか、そこには大きく分けて2つのねらいがあります。
ねらいその1)は、毎日家庭学習に取り組むことによって、家庭学習の習慣を身につけることです。
毎日取り組むためには、日々のハードルを下げる必要があります。体調が良い日ばかりではなく、部活で疲れて帰ったり、様々な雑事で気分が落ち込んだりしている日もあります。そんな日でも1日23分くらいならなんとかできる、そんな最低ラインが3分+10分×2です。
数学の問題を見たら眠くなる、英語の教科書を開いたらとたんにヤル気がうせる、そんな中学生は少なくありません。本当は「5分も無理!」とはいっても、実際のところ5分では実質的な学習にならないわけで、そこで妥協の「10分」。きっちりやった証を残すためにタイマーにも登場してもらいました。
実際にやってみるとわかりますが。10分は「意外に長い」です。なんといっても1日の144分の1ですからバカにできません。
ねらいその2)は、短い時間を区切って学習することで、学習を効果をあげることにあります。俗にいう「集中力」というやつです。
机に向かって教科書を開いているだけで、気がついたらずいぶん時間がたっていた、ということはありませんか。その昔、皆さんのお爺さんが受験生をしていたことは、ラジオの深夜放送がはやりました。「受験生ブルース」という歌がはやり、「ながら族」という言葉が流行語になり、受験生は深夜遅くまで、「オールナイトニッポン」や「セイヤング」などラジオの深夜放送に耳を傾けながら机に向かっていたものでした。いまなら「LINE」をしながら勉強している人も少なくないのかもしれません。しかし、こうしたやり方で「きのうは4時間勉強したよ」と言ったところで、親や自分への言い訳にはなっても、身についた学習ができたかというと怪しいのではないでしょうか。そこで、タイマーという小道具を使って正味の学習時間を記録していく。それによって学習効果を上げて、余った時間を自由に使いましょう。
だから、家庭学習の習慣がある程度身についている人は、10分間にこだわらす、10分を2回とか、設定を15分に変えるとか、自分にあった区切りの時間に変更してください。(私の体験的な感触では、中学生の場合、2年までは1日計60分、3年からは平日1日100分。休日1日150分程度のノルマをこなしていけば、あわよくば東大が狙える程度の進学校にたどりつけると考えています。・・・夏休み明けにそこまでたどり着いていたなら、3年の2学期から、もう一段ギアを上げるともう1つ上の高校が射程に入るはずです。進学教室に通っている中学生よりあなたは確実に伸びるので。ちなみに私が教えたある中学生は、3年の11月からの50日間で模試の偏差値が7上がりました。)
具体的な学習方法は章を改めて解説します。
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