前回のブログで「前から見たら付けていることが判らないチューナー」の進化型として、コルグのMagnetuneを紹介しました。磁石を利用したアイデアを絶賛しましたが、あれれれ、ネットを見ていたら同じ方式のチューナーを発見!調べてみたら、どうもこちらの方が先らしい。行きがかり上、後には引けません。早速、購入しましたので紹介しましょう。
🌟CLING on Tuner / MS1R
2021年にサウンドハウスで2,475円(税送料込)で購入しました。色は赤(MS1R)とダークグレイ(MS1G)の2色。赤のMS1Rを購入しました。付属のベースは、ヘッド木部に取り付けるときなどに使用します。ベースには両面接着テープが付いており、狙った場所に先に取り付け、そこにチューナーを吸着させます。磁石が効かないペグもこれでOK!ベースは良いアイデアです。
本体にはボタンが3つあり、それぞれ電源、基準ピッチ切替(430〜450Hz)、チューニングモード切替(クロマチック、ギター、ベース、バイオリン、ウクレレ)です。
【写真1】製品の中身は本体とベース1個。磁石の力はコルグより強力、ガチッと吸着します。
■Cling on Tuner HP:https://jp.yamaha.com/products/brands/clingon/index.html
🌟モズライトのヘッドに付けてみました
6弦ペグに付けてみました。磁石の力が強くガチッと吸着します。コルグより強力で、ペグに付けてから本体の角度を変えても外れないほどです。
【写真2】(左)前から判りません(中)6弦ペグにしっかりと付いてます(右)ペグにガッチリ!
✳️見え方比較 こんな感じに見えます
これまで紹介したチューナーを付けてみました。こんな感じに見えます。見え方はどれでもOKです。最も小さいD'Addarioでも問題ありません。Cling on Tunerは一際デカいですね。
【写真3】(左)コルグと比較してみました(右)え〜い、全部付けちゃえ!"Cling on"デカッ!
🌟かなり身長が高い
代々のチューナーの身長を比較してみました(写真4)。写真でもお分かりのようにMS1Rが断然身長が高い。コルグの1.5倍、D'Addarioの3倍以上あります。ペグの上に装着するとD'Addarioとの身長差はさらに大きくなります。
【写真4】Cling on Tunerはコルグの1.5倍、ダダリオの3倍以上も身長が高い。
本体が大きいということは、見る角度がちょっと変われば、前から見えやすくなるということ。表示部が大きく視認性が高まるのは良いが、ヘッドの裏から頭を出す可能性も高まる。これを回避するためでしょう、演奏時はチューナーを横に倒し頭を低くすることができます。
【写真5】(左)本体が大きい分、前から見えやすくなる(右)本体を横に倒し身を隠す技も・・・
🌟付属のベースを利用すれば
写真6のように付属のベースを利用すれば、ヘッドど真ん中に装着することも可能。身を隠すには、ペグに付けるよりはるかにこちらの方が有利。演奏中は本体を倒しておけば完璧でしょう(写真6右)。こうした作業をスムーズに行うためにも磁石を強力にしているのでしょう。アメリカでは色々な状況に対応できるように、ベースだけを別売りしています。
【写真6】(左、中)付属のベースでヘッドのど真ん中に装着可能(右)演奏時、本体を横に。
【写真7】ガットギターヘッドにも装着できますし、これなら前から見てもほぼ判りませんね。
ヘッド裏に隠すという目的達成や使い勝手向上のために、どんな工夫をしているのか興味がありました。ベースとはいいアイデアですね。平ワッシャーで代用できますし、DIY店では磁石コーナーでずばり磁石吸着板を売っています。それで日本では別売品が紹介されてないのかな?演奏時、本体を横に寝かせるというのも良い。高さはD'Addarioとほぼ同じになります。
Cling on Tunerの開発者はプロのクラシック・ギタリストとのこと。クリップチューナーはステージ上で目立ち過ぎると、観客から見えないチューナーを開発したそうです。クラシックの世界では絶対音感は当たり前、クリップチューナーを付けるなんて邪道と見なされるでしょうし、付けているのが見えるだけでダメの烙印を押されるのかも知れません。
このチューナーは2018年のNAMMショーで賞を獲得しているとのことですから、磁石を使うアイデアはKORGより早いのではないかと推察します。日本に紹介・販売されたのはつい最近ではないでしょうか。私の見落としかも知れませんが、もっと早く知りたかった!
もう新しいものが出ても買いません、チューナー貧乏になります♬