「夫のしつけ」
葉昭は趙玉瑾の前に座ると「床入りはせずともよいが、面紗は取れ」と言う。しかし「嫌だ」と言う玉瑾。葉昭が「取らせる」と言うと、玉瑾は「自分の手で取ればいいだろう」と言い返す。玉瑾の手首をつかみ「生き閻魔、女悪鬼」と目をつぶりながら叫ぶ玉瑾に面紗を取らせる葉昭。玉瑾が自分の顔を見ると「これで夫婦となった」と言って、葉昭は書斎を出て行く。
朝。まだ床入りしていない玉瑾は、秋水と秋華に脅され部屋から出ることができない。玉瑾の仲間・郭元景が、塀の外から布穀鳥の鳴き真似をし、部屋の入り口で見張っていた秋水と秋華をおびき出す。その間に劉隆たちが用意した梯子を使い、屋敷から逃げ出す玉瑾。
庭で挨拶の練習をしていた葉昭は、義姉の趙王妃に見つかり一緒に趙太妃の元へ行く。不機嫌な趙太妃は、以前、陛下から賜ったという白玉の腕輪を「あげるわ」と葉昭に差し出す。「この家に嫁ぎ腕輪をはめた者は、よくよく自重すべし。至らぬ点を省みて、礼儀正しく謙虚な女子になるべし」と言う趙太妃。腕輪をはめた葉昭は、色々な角度へ手を動かす。驚いた趙太妃が「あなたは一体、何を?」と聞くと、葉昭は「修練の妨げにならぬか確認を」と答える。趙太妃が「お黙り、どこ吹く風ね」と叱りつけるが、葉昭は意味が分からない。
趙太妃を休ませ、趙王妃は葉昭を外へ連れて行く。葉昭が「なぜ義母上はお怒りに?」と尋ねる。趙王妃が「孝行者でしとやかな嫁をお望みなの」と答え「孝行できる自身はあります。ですが、その“しとやか”は分かりません。私は辺境育ちゆえ、人付き合いや屋敷の掟などに疎いので、どうかご教示ください」と言う葉昭。趙王妃は「我が家は皇帝の一族の中でも人付き合いは少ないほうよ。屋敷では玉瑾の側室は楊氏で、眉娘と萱児も側女よ。でも普段、玉瑾は3人を放って友人とつるんでばかり」と話す。
側室や側女たちは婚儀の翌日、正室に挨拶する掟だった。刑に処されると思い震える側室たちだったが、葉昭は近づきのしるしとして楊氏には遼の王妃が身につけたかんざしを、眉娘には黄金の腕輪を、萱児には宝石の耳飾りを贈る。今後は私を姉だと思ってくれと。
楊氏が「軍王様と大将軍が陛下から賜った屋敷は、いかがいたしましょう?侍女たちを連れて行くか、新しく雇うか。下働きにかける費用などご指示を頂けないでしょうか」と尋ねる。これまで趙王の屋敷は王妃が取り仕切り、楊氏と侍女が些事を担ってきたと聞いた葉昭は、字の読める楊氏に「今後、屋敷のことを任せる。侍女や侍従も好きに選べばよいが、義母上にも聞くこと。他家との付き合いも取り仕切ってくれ。私は女子の集まりを避けたい」と話す。さらに「化粧代は倹約したりせず、必要なら楊氏が買ってくれ」と言う葉昭。
張珪たちと女相撲館から出てきた玉瑾。玉瑾が「高じいの羊肉館でおごるぞ」と言うが、7日も玉瑾に付き合ってきた張珪、郭元景、劉隆は、それぞれ理由をつけ帰ってしまう。
葉昭の武術の修練を見ていた眉娘と萱児は、りりしい姿に殿方だったら嫁ぎたいと言い合う。そして葉昭に武術を教えてほしいと頼む萱児と眉娘。そこに趙太妃が来る。
「息子は7日も戻らぬ。新婚初夜、息子に何をしたの?」と言う。「郡王は書斎で休み、私は何もしていませぬ」と答える葉昭。鼻で笑った趙太妃は「何もしていないなら、なぜ戻らないの?善良な優しさなど期待していない。妻の気配りも従順さも要らぬが、修練ばかりで夫に関心もないとは」と言う。
葉昭は「武術の修練は、私の務めです。郡王は自ら出ていきました。ろくに話もしていない私が、追い詰めたと?」言い返す。「武力を盾に私たちを脅すの?とにかく息子を連れ戻しなさい。さもなくば私は死んでやるわ」と怒る趙太妃。葉昭は「分かりました、捜します。でも拒まれたら?」と聞く。趙太妃は「戻るよう懇願しなさい。それでも拒むなら、息子の前でひざまずくのよ」と言う。納得できない葉昭は「大将軍として配下に侮られる真似はできませぬ」と言うが、趙太妃は「とにかく…3日以内に連れ戻すのよ。さもなくば皇太后様の前で自害してやる。親不孝な嫁の罪を訴えながらね」と言うと行ってしまう。
眉娘たちは、ただの脅しだから気にすることはない、でも捜しに行くなら酒場か妓楼か賭博か荒れ寺のいずれかに、と話す。秋水が「捕獲します」と言うが、葉昭は「必要ない。私が自ら行く」と返す。
羊肉館。高じいは羊肉鍋を食べている玉瑾に「現実を受け入れなければ。一度、戻られては?」と話す。「嫌だ。あんな妻をもらって大恥をかいた」と言う玉瑾。それでも高じいは「女子で大事なのは、嘘偽りなく誠心誠意尽くしてくれるかでしょう。見た目や気立てなど二の次です」と説得する。しかし玉瑾は葉昭が自分に尽くしてくれるとは思えず「私は男だぞ。女子の尻には敷かれない」と言う。それを同じ店にいた胡青が聞いていた。そんな話をしていると、高じいの息子・小麻雀(しょうまじゃく)が駆けながら店に入ってくる。
「俺は裏に隠れるから、誰かが来ても“いない”と言って」と言うと小麻雀は奥へ行ってしまう。そのすぐ後、小麻雀を捜すならず者が3人入ってくる。「うちの息子が何か粗相でも?」と聞く高じい。男たちは「賭けに負けたくせに銭を払わない」と言う。その賭けとは“勇猛な生き閻魔と花のごとき郡王は床入りしたか?”というものだった。
男の1人が「結局お二人は無事床入りを果たしたが、小麻雀は“絶対に無理”に賭けて我ら1人につき銀5両の借りを作った」と話す。「ばかを言うな。床入りしたと、なぜ分かる?」と怒る玉瑾。しかし男たちは玉瑾の話も聞かず、高じいに乱暴を。とっさに玉瑾が器に入っていた羊肉鍋の具をならず者たちに投げ、男たちが玉瑾を殴りそうになる。そんな玉瑾を酒を飲んでいた胡青が助けてくれる。
男たちが逃げて行き、自分の席に胡青を座らせた玉瑾は、鍋をもう1つと酒を注文する。玉瑾が名前を尋ね「天下兵馬大将軍・葉昭の配下・胡青です、世間は“狐狸”と」と言う胡青。胡青のことは“策で敵を負かす軍師”と玉瑾も聞いたことがあった。玉瑾は「偶然の出会いは友の始まり。まずは飲もう」と言う。しかし酒がまずく「屋敷から取ってこよう」と席を立つ玉瑾。だが戻れないことに気づき「今日は都合が悪いので、また後日に」と言う。
胡青は自分の持っていた酒を取り出す。玉瑾は香りをかぐと「都に名酒は多い。和楽楼や千春楼の美酒。だが一番は望陽楼の下に埋められた18年ものの“女児紅”だ。あのけちな店主がよく売ったな」と胡青に言う。「美酒を味わうには理解すること。揺らしつつ個性を探る。ふたを開け、香りをかぐ。なめて年の頃を把握し、よく味わい、心身共に酒と交わる。急がず、焦らさず、気兼ねせず、軽んじず、尊重し慈しむ。酒は人のごとし。徐々に心を開いて語りかけ、本物の味わいを感じさせてくれるはず。真心をもって酒と向き合えば、店主は売ってくれます」と話す胡青。作り手は酒を愛し、飲み手は酒を解して互いを尊重する、これぞまさに“人と酒の交わり”と。
酒を飲んだ玉瑾は「我が家の“あの酒”は苦味ばかりだ。飲む気もしない。貴殿には良き奥方がおるだろう」と尋ねる。胡青は、まだ独り身です、好いた女子がおりましたがすでに嫁ぎました、と答える。親の意に従い愚かな男に嫁ぐしかなかった、と胡青から聞き「貴殿に嫁がせぬとは、その親も愚かだ。嘆くことはない。その女子の夫をはめてやる。色仕掛けで陥れ、財産を奪い、痛めつける」と言う玉瑾。胡青は「ご厚意はありがたいのですが、まずは身を隠すのをやめて大将軍のもとに戻られては?」と話す。玉瑾は「あの行き閻魔は、なぜ突然女子に変身した?大将軍でいればよいのに、わざと私を困らせる」と言う。
ーつづくー
今度は立派すぎるほどの梯子が(≧▽≦)
無事に脱出できたけど、高じいが言ってるように、いつまでも逃げてばかりはいられないよね。
女相撲の黒四娘(こくしじょう)が気になる。
黒四娘も見ていたし…。(劉隆を見ていたのかな?)
胡青の酒の話が深い!!
でも、あの妄想の口づけ顔を見てしまっているので「あんな妄想をしてた人が!」と思うと、ちょっぴり可笑しくもあったり。
何も知らない玉瑾が「その女子の夫をはめてやる」なんて言ったのにも突っ込んだり(≧▽≦)
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#ション・イールン #マー・スーチュン #将軍在上 #あらすじ
姐姐もコメントされているように、
狐狸は本当に優しく、できた人ですね。
玉瑾を叱ることなく、あんなに諭していました。
葉昭の幸せを心から願っているのですね。
美桜さんに、ちょっとだけ、、、
仰るようにこのドラマも開封府も同じ宋代ですね!