書道の紙を丸めたルオバイは、イーフォンに「出てけ」と告げる。睨みつけているような目で言われたイーフォンは、何も言わず出て行く。
シャオインと外を歩いていたバイツァオ。対抗戦以来、姿を見ていないルオバイをシャオインは心配していた。師範代のルオバイ不在で、稽古もどうしたらいいか分からないと。そんな中、バイツァオがイーフォンを見つける。
シャオインは「ルオバイ先輩は大丈夫ですか?」とイーフォンに聞く。イーフォンは目を伏せ「傷の手当てもしないで、ずっと習字をしている」と話す。チューユエン先輩が辞めてから賢武には連敗続きだ、責任を感じたルオバイは、打倒ティンハオを目標に猛練習してた、だけどティンハオの実力は圧倒的だ、と。「まさか…ルオバイ先輩は元武道を辞めるの?」とシャオインが言うと「そうだな、あの調子だと…あり得る」と答えるイーフォン。
バイツァオは掃除をするため道場へ。
明かりをつけると「消せ」という声がする。その声の主はイスに座ったルオバイだった。
ルオバイにバイツァオが声をかけると「出ていけ」と言われてしまう。バイツァオは「答えてください。なぜ1度の敗北で、そこまで落ち込むのですか?その悔しさをバネにするべきでしょう?」と言う。
ルオバイはチューユエンが金メダルとトロフィーを持ち、チューユエンの両親と自身も写っている写真を見ながら「子供の頃、道場の壁越しに稽古を見ていた。当時の松柏は岸陽一の存在だった。チューユエンは松柏の誇りだったんだ。門下生も大勢いて活気に満ちあふれていた」と話す。「それは…知っています。当時の松柏はみんなの称賛の的でチューユエン先輩は負け知らずだったと」と言うバイツァオ。ルオバイは「だがチューユエンが辞めてからはティンハオがトップとなった。もはやチューユエンは忘れ去られた存在だ。松柏の名声は地に落ちた。何とか挽回しようと俺はユー夫人の誕生日に一席を設けた。ユー家の心が再び1つになれるように…。あの日、俺は1人で待ち続けた。祝いの食事が冷めるのを見つめながら心に誓ったんだ。“松柏は俺の力で盛り返してみせる”と。ティンハオを倒せば過去の栄光を取り戻せる。それなのに俺にはできない。2年間努力して俺は強くなった。だが対戦して思い知った。ティンハオにはかなわない」と言う。
バイツァオは「そうでしょうか?私もティンイーさんと対戦して見事に完敗でした。ですが“ウサギとカメ”の物語のように、たゆまぬ努力が実ることも。だから私たちも諦めなければいつかきっと勝てるはずです。カメだって突然変異を起こせばミュータント・タートルズに」と言う。「本来、元武道は才能に恵まれた者のためにある。平凡な者がいくら努力しても才能には勝てない」と言ってルオバイは行そうに。そんなルオバイの背に向かい「私は天才ではないけれど、ティンイーさんに勝てると信じてます」とバイツァオは叫ぶ。立ち止まるルオバイ。バイツァオは「先輩がこのまま元武道を辞めてしまって、将来、私がティンイーさんに勝ったと知れば、その時はきっと後悔しますよ」と言う。再びルオバイが歩き出し、バイツァオは「カメさん、頑張れ」とつぶやく。
バイツァオが道場で朝稽古をしていると、門下生たちが来る。「ルオバイ先輩は来ないのよ」と言うシャオイン。それでもバイツァオは「私たちだけで稽古を始めましょう。私たちが真剣に稽古する姿を見たら、先輩の気持ちも変わるわ」と言う。そんなバイツァオの話を聞きいたシャオインは、あることを思い付く。
バイツァオや門下生たちは、庭からルオバイの部屋に向い「ルオバイ先輩、稽古をお願いします」と声を揃えて頼む。その声を聞き、皆の前まで歩いて行くルオバイとイーフォン。イーフォンは「分かっただろ?松柏にはお前が必要なんだ」とルオバイに言う。
「太極八章、構え」とイーフォンが言うと、その場で稽古を始める門下生たち。その様子を見ながら、ルオバイは“だから私たちも諦めなければ、いつかきっと勝てるはずです”と言ったバイツァオの言葉を思い出す。
「騒がしいぞ。稽古は道場でやるものだ」とルオバイが言う。シウダーが「先輩が戻ってきてくれるぞ」と言い、皆も喜ぶ。
シャオインの両親の店を手伝っていたバイツァオは、訓練センターのニュースをTVで見る。それを一緒に見たシャオインが「きっとあんたも選ばれるわ」とバイツァオに話す。ルオバイとイーフォンは選ばれると思うが、自分は自身がないバイツァオ。
病院。ティンハオは意識のない母に「今年の対抗戦も優勝したよ。チューユエンとの対戦も間近だ。必ず倒してやる」と話す。長年の願いがやっとかなうと。
強化選手の選抜結果を待っていたシャオインとシウダーたち。そんなシャオインたちはティンハオが来たのを目にし、後をつけることに。
ティンハオが向かった場所は、チューユエンの小屋だった。近くで掃除をしていたバイツァオに「あんたもいたの?」と言うシャオイン。
小屋の前にいたチューユエンに、ティンハオは「かつて“お前を倒す”と俺は宣言した。覚えてるか?」と言う。チューユエンは「僕は元武道を辞めた。誰とも戦わない。それに君は世界チャンピオンだ。僕なんかに対抗心を燃やしてどうする?」と返す。子供のころからチューユエンを意識していたティンハオは「お前のいない大会で優勝しても何の意味もない。俺と対戦しろ」と言う。そして、これまでは拒めただろうけど今回はどうかな、強化チームに皆、選抜されたいと願ってる、松柏の門下生も然り、しかし強化チームの選抜には俺の許可が要る、訓練センターの出資者はファングループだ、明朝9時、賢武の道場で待ってる、と言うティンハオ。松柏の強化チーム入りはお前次第だと。
帰ろうとするティンハオに「待て」と言いながらルオバイが現れる。「いい加減にしろ。チューユエンは元武道を辞めたんだ。それに選手選考にお前の意向が反映するなら、強化チームなどこちらから願い下げだ」と言うルオバイ。黙っていられなくなったシャオインが「待ってください」と言って3人のもとへ行き、バイツァオたちも後に続く。
シェン監督に師事すれば、国際大会で優勝することも夢ではありません、とルオバイに訴えるシャオイン。しかしルオバイは「私の決定に口出しは無用だ」と言う。
「松柏に無関心なら、それでもいい。だが俺と対戦すれば後輩の強化チーム入りをかなえてやれるぞ」とチューユエンに言うティンハオ。ティンハオはとにかく明朝9時に賢武の道場で待ってると言い、行ってしまう。
シウダーやヤン・ルイはチューユエンに「あいつを負かしてください」と頼むが、ルオバイは「チューユエンはとっくに元武道を辞めたんだ」と止める。
帰ろうとしていたルオバイは、ある木の近くを見つめて立ち止まる。その場所はチューユエンとルオバイが子供の頃、稽古をした場所でもあり、チューユエンとティンハオが初めて対戦した場所でもあった。
負けたティンハオとも一緒に稽古をし、子供の頃は仲のよかった3人。
チューユエンから話を聞いたバイツァオは「昔からライバル視してたけど、お母さんの件でさらに加熱したのですね」と言う。でも、選考を引き合いに試合を強要するなんて最低だと。しかしチューユエンは「違うよ。ティンハオは身勝手に見えるが根はいいやつだ。母親を愛するあまり行き場のない思いを抱えてるんだ」と話す。「あんなふうに挑発されても、まだ、かばうんですか?」と聞くバイツァオ。チューユエンはそれには何も答えず「僕が辞めた理由を聞かないのか?」と言う。バイツァオは「立ち入ったことを尋ねようとは思いません。“言葉に迷わされず相手を信じろ”師匠の教えです。だから先輩のことも信じますよ」と返す。「君は優しいね」と言うチューユエン。
バイツァオは明日の試合を受けるのかチューユエンに聞く。「やむを得ない。だが、こちらから攻撃は一切しないよ。無意味な試合だと気付くまで、つきあおう」とチューユエンは言う。「殴られっぱなしということですか?」と驚くバイツァオ。「ティンハオの気が済めば、それでいい」とチューユエンは言う。
夜。チューユエンはベッドの下からほこりのかぶった箱を出す。その中には道着が入っていた。
「いつか袖を通す日が来ると信じている」と父から受け取った時のことを思い返すチューユエン。
バイツァオは引き出しにしまっていた、チューユエンからもらった接骨木の輪を取り出す。「チューユエン先輩には助けてもらってばかり。今度こそ、私が恩返しする番よね」とぬいぐるみのシャオツァオにバイツァオは話しかける。
明朝。待っていたティンハオの前にバイツァオが現れる。
その頃、道場で稽古を始めようとしていたルオバイは、時計を見て“チューユエンは行っただろうか…”と考えていた。そんなルオバイに「チューユエン先輩が賢武へ」と知らせにくるシウダー。
「開始を30分早めたいと連絡してきたのは君か」とバイツァオに言うティンハオ。「稽古の前に済ませたいからよ」とバイツァオは答える。「俺の対戦相手はチューユエンだ、君じゃない」とティンハオは返すが「私があなたと戦いたいの」とバイツァオは言う。あなたがチューユエン先輩にしていることと同じよ、私が勝ったら先輩に関わらないと約束してと。
バイツァオが「先輩は優しい人よ。あなたのことまで心配してる。あなたのお母様の件も聞いたわ。でも事故よ」と言うと「黙れ。俺はチューユエンのようにご託は並べない。勝負したいのか?」と言うティンハオ。バイツァオはうなずく。
ティンハオは女相手に戦って勝っても笑われるだけだと言い、かなり高い位置に吊るした花瓶を2つ用意する。「花瓶を蹴りで割るんだ。負けたら俺の条件を飲む。チューユエンと俺を勝負させろ。もしくは松柏の強化チーム入りを諦めるか」とティンハオはバイツァオに話す。撮っているビデオカメラが証拠だと。
チューユエンが賢武の道場へ向かおうとしているところに、ルオバイとシウダーが来る。「なぜ、ここに?」と聞くチューユエンに「松柏のために来た」とルオバイは答える。
ティンハオは簡単に花瓶を割ってしまう。すごいパワーだと驚くバイツァオ。同時に自分の力では花瓶は割れないと考える。それでもチューユエンのためにバイツァオは挑戦することに。
花瓶に向かってバイツァオが駆け出した時、ルオバイたちが道場の中へ入ってくる。
ジャンプをしたバイツァオは、花瓶を3連続蹴りする。想像以上のバイツァオの身体能力に驚くルオバイ。しかし花瓶は割れなかった。
「彼女はお前のために勝負を挑んだ。この花瓶が割れたら、金輪際、お前に関わるなと」とチューユエンに話すティンハオ。バイツァオは「違う。勝手に勝負を挑んだの。チューユエン先輩は無関係よ」と慌てる。ティンハオは「だが君は大した実力だよ。女子選手では到底、無理だ。男子選手でもできる者は多くない」とバイツァオに言う。
「花瓶が割れていないから、バイツァオの負けか?」と言うシウダー。「そうだ、君の負けだ。要求は聞き入れられない」とティンハオはバイツァオに言う。そしてチューユエンに「お前の番だ」と言うティンハオ。
「ああ」とチューユエンが答えると、ルオバイが「辞めた者に勝負させると松柏の名誉に関わる。代わりに俺が相手だ」と言う。
緊張が走る中、バイツァオが蹴った花瓶にヒビが入って割れる。
ーつづくー
怖いルオバイもまたカッコいい(´艸`●)←バカ
今日見ててお顔の好みはルオバイ、性格の好みはイーフォンだなって思いました。
って、そんな発表いらないから!!ですね(≧∇≦)ノ
ルオバイは真面目すぎて、チューユエンは優しすぎて、ティンハオはツンツンしすぎなんだもん。(あくまでも私にとっては、です)
子供の頃のように、3人が仲良くできる日がくるといいな(;д;)
一度、ティンハオが望むように、チューユエンと本気で戦えばいいのかな?
一番いいのは、ティンハオのお母さんが目覚めることなんだけど…。
割れたよ、花瓶割れたよ!!
ティンハオ、どうする!?
約束を守らなくちゃ男じゃないよ!と思うけど、ここまで引きずった思いを断ち切ることができるの!?
あぁぁ、次回が気になる気になる。
ただ…「強化チームの選抜には俺の許可が要る」は嘘だよね?
シェン監督が決めるって言ってたものね???
…違うのかな。
次回が待ち遠しい~。
↓ポチッと押していただけると嬉しいな。
よろしくお願いします
にほんブログ村
いつもポチッをありがとうございます(*´ー`*)
努力してる分、敗北はダメージが大きかったのでしょうか。
私も見た目はルオバイがいいな。そして性格はチューユエンでしょうか。やっぱり優しい人が好きだから(笑)。
チューユエンの性格・雰囲気からは、それほど強い人というイメージじゃないんだけど、きっと今でも強いんですよね?
花瓶が割れたところで終わっちゃって、続きが気になります!!