【登場人物】
岳飛(がくひ) …文武両道に秀で、忠義に厚い勇士。主人公。
王貴(おうき) …岳飛の仲間。義兄弟。
杜充(とじゅう) …宗沢の部下。金と結託している。
王燮(おうしょう) …杜充の部下。
牛皐(ぎょうこう) …岳飛の仲間。義兄弟。
張用(ちょうよう) …岳飛の仲間。義兄弟。
傅慶(ふけい) …蜈蚣山の山賊討伐のために選ばれた100人の兵の1人。
兀朮(ウジュ) …太宗の4男。
「岳飛軍を迎る」
杜充でさえ金で冷遇されていると知っている王燮は、岳飛を手土産に投降すれば重用してもらえると考え、岳飛のもとへ行くことを決める。
故郷の宜興に戻った素素は、父・張大年に会う。数年ぶりに帰ってきた娘に「家を客桟代わりにして勝手気ままに遊びおって」と厳しい口調で言うが、内心では嬉しく思う父。
入浴中、仲のよい侍女の娟児にだけ、2年間、忠義社にいて、忠義社と岳軍の連絡係を努めていることを素素は話す。父上には内緒だと。
女性らしい衣装に着替え、父と食事をする素素。素素は父の好物である魚の酢漬けを父の器に置く。「覚えていたか」と父が言い、場が和んだところで素素は「建康を退いた岳軍が行く当てに困っているそうよ」と話す。「県内の南西の張渚鎮に広い空き地があったわよね。岳軍に貸してはどうかしら?兵は休養を取ることができるし、私たちは宜興を守ってもらえるわ」と。父は素素が岳軍に詳しいことを不思議に思うが、素素はたまたま聞いたとごまかす。
長い間、朝廷から兵糧も支給されず、行く当てもないと聞いた父は、素素に「父上も抗金の義士でしょう。苦しんでいる岳軍を救ってあげて」と言われ考える。
朝廷や皇帝がどこにいるかに関わらず、単独で戦い続けるしかないと義兄弟たちに話す岳飛。張憲は「駐留して大局を見るべきだ」と言う。しかし、その駐留する場所がなかった。そんな中、兵を連れた王燮が来る。
ひざまずき「私は謝罪に来た」と言う王燮。すべて私が間違っていた、どうか今回だけは許してくれと。
怒った岳飛は、抜いた剣で王燮の甲を飛ばすと胸を蹴る。さらに岳飛が押さえつけると「矢を射たことを恨んでるのか」と言う王燮。岳飛は「私怨による報復ではない。民に代わって貴様を成敗する」と返す。それでも陛下に見捨てられた今となっては兵糧は望むべくもない、それゆえやむなく略奪を行なったが、我らとて同胞からはぎ取るのは忍びなかった、だが金への投降は不忠な行いだ、そう考えると賊に成り果てるしかない、と王燮は言う。
本心から帰服した我々を見捨てないでくれ、と王燮から言われた岳飛は、あの矢を持ってこさせると「10本に折れば許そう」と告げる。
1本を折り2本に、2本になった矢を4本に、そして4本を何とか折る事ができた王燮に「今回は許そう。だが次、道を謝れば貴様をその矢と同じ数にたたき斬る」と岳飛は言う。
空腹の岳軍の兵にも限界がきていた。「故郷に戻り、田を耕し、母の面倒を見たい者を止めはしない。俺は酒をくみ交わし、みんなを送り出す。だが、もし賊と成り果て民を苦しめるなら、必ず殺す。残りたい者は俺と共に苦しみを耐え、難局を乗り越えてくれ。そして戦場に戻った暁には、共に敵を倒し、中原を回復しよう。共に錦を飾るぞ」と言う岳飛。岳飛は皆に「もし我々が餓死するなら、この岳飛が誰よりも先に死ぬ」と約束する。岳飛の言葉を聞き、皆は「中原を取り戻すまで帰郷しないぞ」と一丸となる。そこに張大年が来る。
張大年は宜興から来たことを話し、岳飛に「将軍が兵糧に事欠くと聞き、お招きにあがりました」と言う。太湖のそばの張渚鎮に1万5千人を収容できる兵舎も建て、10年分の食糧もあると。
「戦に出れぬ私も、朝廷を助けたいのです」と張大年が言い、岳飛は太湖に駐留することを決める。
宜興の民は岳飛軍を歓迎してくれる。出迎えてくれた張大年に「張殿のおかげで路頭に迷わずに済みました」と岳飛が言うと、張大年は「宜興一帯は湖賊や山賊の多い地です。岳軍が駐留すれば、賊も逃げ去るでしょう。岳軍をお迎えできるのは幸運なことです」と話す。感謝する岳飛。その時「私にも感謝すべきよ」と素素が現れる。「まったく調子のいい娘だ」と張大年が言い、岳飛は素素が張大年の娘だと知る。
岳軍が食事をしていると、丹桂坊の桂娘が豚足を持ってくる。他の民たちも食べ物を持ってきてくれるが、岳飛は長引く戦乱のせいで皆の懐も厳しいはず、持ち帰ってくれと言う。兵たちにも「草1本でも略奪した者は軍紀違反と見なし斬る」と告げる岳飛。
夜。桂嬢のことが頭から離れず、牛皐は眠れない。
岳飛、王貴、傅慶は張大年の屋敷に招かれる。我らは長年、賊に苦しめられてきた、岳軍が駐留してくれることを民は心より喜んでいると話す張大年。ここは兵を養うには最適の場所で、皆様を数年間養えると。張大年の厚意にお礼のしようもないと岳飛は言う。さらに「ご母堂の住まいはどうなされる?」と聞いた張大年は、岳飛から草庵を建てると聞き「拙宅の離れに住むのはいかがです?」と言ってくれる。更なる厚意に張大年と酒に代わって茶で乾杯をした岳飛は、自分に従ってくれたことを感謝し、王貴たちとも乾杯をする。
岳飛が文才もあると聞いていた張大年は「ぜひ一筆、書き残していただきたい」と頼む。
岳飛は素素から受け取った筆で“昨今 中原は動乱す 金の賊 長躯し 無人の境に入るがごとし 我 河朔に発憤し 大小 二百余りの戦いを歴す 今 狐群を提げ 宜興に振起す 兵を休め 鋭気を蓄えて敵を待つ 朝廷 兵器甲冑を賜れば 之をして完備せしむ 功賞を領降すれば まさに北狄の地に入るべし 賊首を縛し 血を踏む 二帝を迎え 京師を復還し 故地を取りて 版籍を上ぐ いつの日か功を金石に刻む 豈に快からずや この心 更に深し 天地 之を知る 我を知る者 之を知る 建炎4年6月望日 河朔にて 岳飛 書”と書く。
ーつづくー
せっかく杜充がいなくなったと思ったのに、王燮が来ちゃった(o´д`o)=3
また問題が起きそう…というか起こすよね。
素素が綺麗だった~(*´ー`*人)
まさかこんなお嬢様だったなんて!!
岳飛は素素の気持ちに気づいているのかな?
ちょっとだけ冷たい気がするけど、これが普通?
そしてまさかの牛皐に春がー(*´艸`*)
桂娘もまんざらでもないようなきがしたけど、気のせい??
うまくいくといいなぁ。
これから楽しみ♪
「岳飛」も半分が過ぎましたねー。
前半の半分はすごく濃かったと思うの。
ここから後半はどういう展開になっていくのか…ドキドキです。
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私もびっくりしました。
岳飛たちを救え、また一緒にいられて嬉しそうですね!
そして、牛皐にも春ですね!
豚足LOVEでなく、ちゃんと彼女を見てくれていて良かったです~
ちょっと妄想気味ですが、いい方向に進んで欲しいです。
民も、素素パパもすっかり岳飛のことがお気に入り。
真情のある豪傑が側にいると本当に安心です。
孝娥たちも合流できますように
裕福なパパのおかげで岳飛の力になれて嬉しそうな素素でした。
そうそう、牛皐まで目がハートマークに。
牛というより熊さんみたいだけど
いい旦那さんになるだろうなあと思わせる優しい目でした。
「彼女の温かい胸で寝られたら・・」って、逆でしょ?!
想像するだけで可笑しい。
びっくりぽんでした(*≧∀≦*)
牛皐にも春が来た!?
久々のカップル誕生だとうれしい♪
素素も岳飛の側にいられてうれしそうだけどこちらは孝娥がいるから無理だけど…
それにしても孝娥たち再会できませんね(TT)
落としてしまった玉佩を岳飛が見つけて再会、かと思ったんですが…早く再会して欲しいです。
王燮がもう何かしでかすと気になって気になって!
映る毎に見せる表情が心配です。
岳飛ってやっぱり甘いって思いませんか?(ーー;)
うささん、そうですね、もう半分過ぎてしまいました。
宗はもう朝廷の体をなしてないし岳飛たちも今は救いの手が差し伸べられたけどこの先も確かな物はないし…
今後の展開もみなさんとがんばって見て行きます(*^^*)
岳飛を慕う気持ちも分かるし、岳飛が独身だったら応援したいところですが、岳飛だって良妻賢母の孝娥をないがしろには出来ないですよね。
でも素素の好意には気づいていそうな雰囲気でしたね。
でれでれ牛皐のシーンも楽しかったー。
戦いのドラマとはいえ、家族を思ったり人を好きになったり、こういうシーンも良いものですね。
非常事態も日常生活の延長線上に成り立ってるんだなぁと実感します。そして女性の存在がほっこりさせてくれますね。
もう後半に突入、というタイミングなのですね。
後半はどんなふうに展開するのか・・・楽しみであり、若干怖いような気もしますが、皆さんとご一緒に見届けていきたいです