幸猫

今日は野外の催事。

暑くもなく寒くもない。

11：00過ぎ、何処からともなく茶トラの猫（♂）が現れる。
犬を連れてくる人は多いが猫は珍しい。
大勢のお客さんに逃げるどころか、草の上に座ってくつろいでいる。
トコトコ歩き出したかとおもえば、俺の足元に座ってしまった。
野良にしては毛ヅヤはいい。
皮膚も目も異常はない。
茶トラと遊んでいると、小学生くらいの子が寄ってきて
”この猫、ときどきうちの近所の畑にいるからご飯をあげてるよ。”
と言って抱き上げる。
やっぱ野良かな？
野良にしては人になつきすぎだなぁ。

腹が減ったのでおにぎりを食う。
茶トラはじ～っとこっちを見ている。
おにぎりの端を少し与える。
あっという間に食う。
もう少し与える。
あっという間に食う。
やっぱり野良か？

隣に出店している会主さんが弁当を広げる。
茶トラはそこにまっしぐら。
会主さんも少し分け与える。
あっという間に食う。
たくさん貰いあっという間に食う。
満足したのか後ろのシートの上でくつろいでいる。
少し風が出てきた。
後ろを見ると、箱の中に茶トラがいる。
いつの間に移動してきたのか。
箱の中で風を除け、毛づくろいをし、寝てしまった。
なんだこいつは？

撤収時間が来たので箱を除くといない。
あいつは野良ではない。
たぶん名前が3つくらいあって、自称飼い主が3人ほどいる飼い猫と見た。
気ままに家出し、時々それぞれの家にふらっと帰る。
またふらっと家出する。

そうなら幸せな猫だろうな。
そうあってほしい。