フランスのカルトホラー「マーターズ」を観ました。
マーターとは、殉教者、もしくは犠牲者という意味だそうです。
何者かに拉致監禁され、暴行を受けた少女は、チャンスを見つけて逃げ出しますが、心に深い傷を負ってしまいます。十五年後、暴行の犯人と思しき者を見つけ出し、復讐と己の心の傷を癒すため、家族もろともショットガンで惨殺してしまいます。電話を受けた親友の女が駆けつけますが、復讐を果たした女は錯乱し、自傷行為の末、自殺してしまいます。
親友の女が途方に暮れているところに、監禁暴行を行う組織のメンバーが駆けつけ、女はその組織に囚われてしまいます。
果たして老いた紳士淑女ばかりの組織の目的は何か、ネタばれになってしまうので、ここでは明かしません。
ヨーロッパのホラーというのは、古くはイタリアの「サスぺリア」、最近ではスペイン の「レック」など、ハリウッドにはない独特の暗さがあって、良いですね。
ただ「マーターズ」はかなり後味の悪い作品なので、賛否は分かれると思います。
人間が一つの目的を遂行しようとすると、どんな残虐行為も可能なのだ、ということを痛感させられます。
私は、知的でダークなホラーとして一流だと思いますが、重すぎて、お化け屋敷感覚で気楽に楽しめる作品ではないと思います。
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