今日は父の形見の浴衣にパナマ帽といういでたちで、千葉市中心部を散歩しました。
途中、千葉三越の呉服売り場を冷やかしたら、たいそう着慣れていらっしゃる、と店員から褒められました。
ずいぶん練習しましたからねぇ。
正絹の反物などをいくつか広げてみました。
もちろん買う気などありませんが、私の衣装から考えて、店員は売る気満々だったようです。
反物だけで、安いものでも20万円くらいしました。
これに仕立て代が加わるのですから、怖ろしいものです。
ポリエステルだと、仕立て代込みで2万円以下ですから、いかに正絹が高いかが分かります。
秋冬の物は母からプレゼントされたものがありますし、どうせ平日は着られませんから、怪しい和装の金持ちを気取って呉服屋を冷やかしてまわろうかと思っています。
千葉駅周辺だけでも、4軒呉服屋を知っていますし、三越とそごうもありますから。
今年のお盆は休みが取れない見込みであるため、昨日、時季はずれながら実家の寺に墓参りに行ってきました。
父が石の下に入ってもう3度目のお盆が近づいているのですねぇ。
私はどこの石の下に入るんでしょうね。
明日死んだ場合は実家の墓に入れてもらえるかもしれませんが、90だの100だのまで生きてしまったら、そういうわけにもいかないでしょう。
まぁ、死んだ後のことをとやこう言っても仕方ありません。
生きている者がうまくやるでしょう。
あるいは同居人に先立たれて孤独死して白骨化なんてこともあるかもしれませんが、それも時代と境遇の要請によってはやむを得ません。
実家へは性懲りも無く浴衣で出かけました。
そうしたら、父が着用していた浴衣と麻の着物を母がプレゼントしてくれました。
さすがに父が着ていた物は全然違います。
着心地も良いし、見た目も渋いし、気に入りました。
ありがたいことです。
ただ、浴衣のほうは体型の違いを着るテクニックで誤魔化せる程度のサイズですが、麻の着物は大幅に直さなければ着られません。
父は私よりも身長で10センチ高く、体重はおそらく20キロくらい重かったんじゃないかと思います。
肉体もまた、精神と同様、大きな人でした。
で、近所の呉服屋に持っていったら、一端バラバラにして洗い張りをするほか無いということで、3万円ほどの出費と相成りました。
もっとも、3万円で買えるような代物ではないので、それは良しといたしましょう。
べつに博打をやるわけでも金がかかる趣味があるわけでもありませんから。