ブログ うつと酒と小説な日々

躁うつ病に悩み、酒を飲みながらも、小説を読み、書く、おじさんの日記

劇場版 ATARU

2014年07月27日 | ホラー・サスペンス・SF等の映画

 あんまり暑いので冷房の効いたリビングにこもり、DVDを鑑賞しました。

 「劇場版 ATARU THE FIRST LOVE」です。



 知的障害がありながら、天才的な能力を持つサヴァン症候群。

 アタルは驚異的な記憶力を持つサヴァン症候群患者ですが、その記憶力のため、FBIにスカウトされ、捜査官となります。
 一度みただけで、複雑なコンピュータのプログラムを記憶し、しかも再現できるという能力は、FBIで多いに役立ちます。

 FBIの訓練所で一緒だった、同様の能力を持つ美少女、マドカ。
 ただし、マドカには知的障害はありません。
 マドカとアタルは深い絆で結ばれています。

 しかし、少女のうちから怖ろしい犯罪の情報をインプットし続けたマドカは、法による裁きでは手ぬるいと考えるようになります。

 そのため、FBIはマドカを不適格として追放。

 マドカはただちに満期出所した犯罪者を、主にハッキングによって送電線に不具合を起こし、爆発事件や火災などで次々に血祭りに挙げていきます。

 マドカは逮捕されますが、凶悪犯罪者ばかりを狙った犯罪ということで世論はマドカを支持。
 わずか5年で釈放されます。

 そしてマドカは日本にやってきて、また同じような犯罪を繰り返します。
 アタルはFBIの一員として来日。
 マドカとの友情の板挟みになりながらも、マドカを救おうと、彼女とサイバー空間で戦いを繰り広げます。

 親に捨てられ、孤児院からFBIの訓練所に連れてこられた天涯孤独の美少女、マドカ。
 彼女にとって、アタルだけが信頼に足る人物だったのです。

 ラスト、マドカは自分を罰するため、アタルと無理心中を図ります。
 しかし、マドカはアタルに渡した銃には弾を込めず、自分一人、ピストル自殺を遂げるのです。
 自らも引き金を引いたアタルですが、当然生き残ります。

 マドカの血で染まったルート66に、数えきれないほどの百合の花を飾るアタルの姿には、心打たれました。

 単なるエンターテイメントにとどまらず、心ならずも犯罪者となってしまった美女と、知的障害者のアタルとの精神の内奥での交流が描かれた、切なくも美しい映画に仕上がっています。

劇場版 ATARU THE FIRST LOVE & THE LAST KILL DVD スタンダード・エディション
中居正広,北村一輝,栗山千明,玉森裕太,島崎遥香
ポニーキャニオン

にほんブログ村 映画ブログへ
にほんブログ村


映画 ブログランキングへ