I~これが私~

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『LAST・ADVENTURE』第1章

2011-03-19 23:00:48 | 小説『LAST・ADVENTURE』
LAST・ADVENTURE

第1章 龍星剣の秘密

疾風(はやて)は、轟村から歩いて3日のところにある、龍神が祀(まつ)られているという龍神村の宿にいて、龍星剣を見つめていた。
「お前はどういう能力を持っている剣なんだ?」
だが、当然、龍星剣は答えてくれない。
「村に聞き込みでも行くか。」
疾風はそう言って、宿から出て行った。

村人から話を聞くと、
「村の長老に聞けば、分かるよ。」
と言っていた。
長老は、龍神を祀る神社にいるという。
疾風は行ってみることにした。

神社に行くと、剣を持っている龍の像の前に人が1人立っていた。
「あなたが龍神村の長老ですか?」
と尋ねると、
「どうした、旅の者よ。」
と問いかけてきたので、自分のこと、先祖のことなどを長老に包み隠さず話した。
「そうか、そうか。君は龍星剣のことを知りたいのだな。」
長老は、そう言って、何も言わずに聞きたいことを教えてくれた。
「龍星剣は、最強の龍『紫電』が封印されておる。それが、この像の龍じゃ。」
長老は、疾風が来た時に見つめていた龍の像を指さした。
「だが、最強の龍の力を使うためには、他の9匹の龍の力を使いこなさなければならん。君にはその勇気があるのか。」
「はい。あります。」
疾風はきっぱりと言い切った。
その様子を満足げに見て、長老は話を続けた。
「では、ここから少し離れた、紫電城のある忍風町に行くと良い。もし、怪物にあったなら、『解放・雷撃剣』と叫べばよい。」
「わかりました。」
長老に礼を言いつつ、疾風は忍風町へと歩き出した。



written by ロマノフ


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