死神
2.死神の理由
<1>
その次の日から、私達は楓さんの病院で過ごした。
楓さんの家族はどうやら6人ぐらい。
話を聞く限り、楓さんの命は小さな灯火。
まあ、私からみるとすっごい元気だが。
そんなことを考えているとき、ルカが来た。
「ルリ、おにぎり買ってきたよ。」
このおにぎりは普通にコンビニとかで売ってるアレ。
人に姿を見せるか見せないか選べる私達死神は、買い物だって普通にやっているのである。
―――黒ローブで目立つけど。
そこさえ目をつぶれば、17、8才の少女だ。
ちなみに言うと、鎌も消すことができる。
「ん、ありがと。ねえ、ルカ。楓さんの病気って何?」
「あ~~、病気じゃないらしいよ。さっき耳に入ったんだけど、首の骨折っちゃって、かろうじて生きてるって…。」
考えていたのよりも、ずっとつらそうだ。
しかも今は意識がなく、本当に奇跡的に生きているらしい。
「そっか…。楓さんの家族とか…悲しいよね…。」
「それはどうだろう?逆に生きてるから良かった~って思わない?」
「う―ん…一理あるわ…。」
話しても楓さんじゃない人に気持ちがわかるわけがない。
私達は黙々とおにぎりを食べた。
「そういえばさ。ルカって、何で死神になったの?」
2つ目のおにぎりをきれいに食べ終わった頃、ふと思って聞いてみた。
まだ2つ目の半分くらいしか食べてないルカは、こっちに驚いた顔を向けた後、ニヤリと笑った。
「…聞きたい?」
「うん。」
ルカが私におにぎりを渡す。
食べていいってことか?
まあ、良さそうだから、はむっと食いついた。
「私には、1つ下の妹がいたんだ…。」
ルカは少ししんみりと語り出した。
written by ふーちん
2.死神の理由
<1>
その次の日から、私達は楓さんの病院で過ごした。
楓さんの家族はどうやら6人ぐらい。
話を聞く限り、楓さんの命は小さな灯火。
まあ、私からみるとすっごい元気だが。
そんなことを考えているとき、ルカが来た。
「ルリ、おにぎり買ってきたよ。」
このおにぎりは普通にコンビニとかで売ってるアレ。
人に姿を見せるか見せないか選べる私達死神は、買い物だって普通にやっているのである。
―――黒ローブで目立つけど。
そこさえ目をつぶれば、17、8才の少女だ。
ちなみに言うと、鎌も消すことができる。
「ん、ありがと。ねえ、ルカ。楓さんの病気って何?」
「あ~~、病気じゃないらしいよ。さっき耳に入ったんだけど、首の骨折っちゃって、かろうじて生きてるって…。」
考えていたのよりも、ずっとつらそうだ。
しかも今は意識がなく、本当に奇跡的に生きているらしい。
「そっか…。楓さんの家族とか…悲しいよね…。」
「それはどうだろう?逆に生きてるから良かった~って思わない?」
「う―ん…一理あるわ…。」
話しても楓さんじゃない人に気持ちがわかるわけがない。
私達は黙々とおにぎりを食べた。
「そういえばさ。ルカって、何で死神になったの?」
2つ目のおにぎりをきれいに食べ終わった頃、ふと思って聞いてみた。
まだ2つ目の半分くらいしか食べてないルカは、こっちに驚いた顔を向けた後、ニヤリと笑った。
「…聞きたい?」
「うん。」
ルカが私におにぎりを渡す。
食べていいってことか?
まあ、良さそうだから、はむっと食いついた。
「私には、1つ下の妹がいたんだ…。」
ルカは少ししんみりと語り出した。
written by ふーちん