2015年(1/12~11/9)に読んだ本の中からベストを考えてみました。
フィクション(順不同)
「ポースケ」 津村記久子
「松竹梅」 戌井昭人
「アクロイド殺し」 アガサ・クリスティー
「永い言い訳」 西川美和
「子供時代」 リュドミラ・ウリツカヤ
ノンフィクション
「真説・長州力 1951-2015」 田崎健太
「楳図かずお論 マンガ表現と想像力の恐怖」 高橋明彦
「騙されてたまるか 調査報道の裏側」 清水潔
「サザエさんの東京物語」 長谷川洋子
「検証 ワタミ過労自殺」 中澤誠 皆川剛 / 「ワタミ・渡邉美樹 日本を崩壊させるブラックモンスター 」中村淳彦
「世界が土曜の夜の夢なら ヤンキーと精神分析」 斎藤環
「ネット私刑」 安田浩一
「名人に香車を引いた男 升田幸三自伝」 升田幸三
「翻弄者」 藤原章夫
「看護師という生き方」 宮子あずさ
「ヘンな日本美術史」 山口晃
年末のひとり選考会のために、今年は最初から3段階の「☆」をつけてみたんですが、こうして振り返ってみると、「時間が経つと感動がうすれるもの」と「時間が経つほど染み込んでくるもの」に分かれるみたいです。
今年は比較的ノンフィクションでおもしろいものが読めた気がします。
読了してもブログが更新できなかったものがあったので、タイトルと☆を記しておきます。
「新装版 二人の夫を持つ女」 夏樹静子 ☆☆
「名探偵登場!」 筒井康隆ほか ☆☆
「花模様が怖い」 片岡義男 ☆☆
「アガサ・クリスティ完全攻略」 ☆☆
「サムライ 評伝 三船敏郎」 松田美智子 ☆☆☆
「おしゃれと無縁に生きる」 村上龍 ☆☆
「ずるずる、ラーメン」 椎名誠ほか ☆☆
「バカになったか、日本人」 橋本治 ☆☆☆
「「動かない」人は病む 生活不活発病とは何か」 大川弥生 ☆☆
「常識哲学 -最後のメッセージ」 なだいなだ ☆☆☆
「「怖い絵」で人間を読む」 中野京子 ☆☆
「看護婦が見つめた人間が病むということ」 宮子あずさ ☆☆☆
「負けない力」 橋本治 ☆☆☆
「いつまでも若いと思うなよ」 橋本治 ☆☆☆
「ペテン師と天才 佐村河内事件の全貌」 神山典士 ☆☆☆
「名探偵登場!」はアンソロジー。
津村記久子のミス・レモンを主人公にした短篇がすごくよかったです。
「花模様が怖い」は短編集。
傑作との誉れが高い作品集で、読み始めは「おお。これは噂にたがわず!!」というかんじでしたが、最後の2編がどうにも受け付けないタイプでだめでした。
相性というか、単に好みの問題ですね。
「サムライ 評伝 三船敏郎」はとにかくおもしろかった。
気遣いが細やかで繊細で、なんでも完璧にこなす姿と、元妻を口汚く罵る姿、そしてその酒乱っぷりのギャップ。
こんなに振り幅の広い人っていますかね。
この本のおかげでわたしは今ちょっとした三船ブームです。
「無法松」は続けて2回見ちゃた。
橋本治の新刊は、還暦も過ぎて病を得、人生のしめくくりを意識して、そこから逆算しながら言葉を吐きだしているような凄味・迫力を感じ、集中して読みました。
「ペテン師と天才 佐村河内事件の全貌」もおすすめ。
「片や、何でもいいから有名になりたいと野心をむき出しにする男。中身は空虚だが、人を驚かしたりその心を鷲掴みにしたりする才には長けていた。/もう一方は、音楽に関することなら何でも純粋な興味を持つ男。知識も技術も豊富なものを持っているが、唯一自分から何かをやりたい、やろうという意思には欠ける。これをやってくれと頼まれたら、その要求以上の作品に仕上げる才にかけては人後に落ちない。」(171p)
よりによって出会っちゃったもんですね。運が悪い。いや、いい?(佐村河内にとって)
騒がれていた当時は、佐村河内の気持ちはともかく、新垣の行為(ゴーストを引き受けて実行したこと、金を受け取っていたこと、最終的にはそれを世間にばらしたこと)に首をかしげることばかりでしたが、これを読むと「ああ、どうしようもなかったんだな」と思えます。
なかなか更新がはかどらないけどしばらくは続けたいので、来年からちょっと形式を変えてみるかもしれません。
引き続きお付き合いいただけたらうれしいです。
良い年越しをお迎えください
フィクション(順不同)
「ポースケ」 津村記久子
「松竹梅」 戌井昭人
「アクロイド殺し」 アガサ・クリスティー
「永い言い訳」 西川美和
「子供時代」 リュドミラ・ウリツカヤ
ノンフィクション
「真説・長州力 1951-2015」 田崎健太
「楳図かずお論 マンガ表現と想像力の恐怖」 高橋明彦
「騙されてたまるか 調査報道の裏側」 清水潔
「サザエさんの東京物語」 長谷川洋子
「検証 ワタミ過労自殺」 中澤誠 皆川剛 / 「ワタミ・渡邉美樹 日本を崩壊させるブラックモンスター 」中村淳彦
「世界が土曜の夜の夢なら ヤンキーと精神分析」 斎藤環
「ネット私刑」 安田浩一
「名人に香車を引いた男 升田幸三自伝」 升田幸三
「翻弄者」 藤原章夫
「看護師という生き方」 宮子あずさ
「ヘンな日本美術史」 山口晃
年末のひとり選考会のために、今年は最初から3段階の「☆」をつけてみたんですが、こうして振り返ってみると、「時間が経つと感動がうすれるもの」と「時間が経つほど染み込んでくるもの」に分かれるみたいです。
今年は比較的ノンフィクションでおもしろいものが読めた気がします。
読了してもブログが更新できなかったものがあったので、タイトルと☆を記しておきます。
「新装版 二人の夫を持つ女」 夏樹静子 ☆☆
「名探偵登場!」 筒井康隆ほか ☆☆
「花模様が怖い」 片岡義男 ☆☆
「アガサ・クリスティ完全攻略」 ☆☆
「サムライ 評伝 三船敏郎」 松田美智子 ☆☆☆
「おしゃれと無縁に生きる」 村上龍 ☆☆
「ずるずる、ラーメン」 椎名誠ほか ☆☆
「バカになったか、日本人」 橋本治 ☆☆☆
「「動かない」人は病む 生活不活発病とは何か」 大川弥生 ☆☆
「常識哲学 -最後のメッセージ」 なだいなだ ☆☆☆
「「怖い絵」で人間を読む」 中野京子 ☆☆
「看護婦が見つめた人間が病むということ」 宮子あずさ ☆☆☆
「負けない力」 橋本治 ☆☆☆
「いつまでも若いと思うなよ」 橋本治 ☆☆☆
「ペテン師と天才 佐村河内事件の全貌」 神山典士 ☆☆☆
「名探偵登場!」はアンソロジー。
津村記久子のミス・レモンを主人公にした短篇がすごくよかったです。
「花模様が怖い」は短編集。
傑作との誉れが高い作品集で、読み始めは「おお。これは噂にたがわず!!」というかんじでしたが、最後の2編がどうにも受け付けないタイプでだめでした。
相性というか、単に好みの問題ですね。
「サムライ 評伝 三船敏郎」はとにかくおもしろかった。
気遣いが細やかで繊細で、なんでも完璧にこなす姿と、元妻を口汚く罵る姿、そしてその酒乱っぷりのギャップ。
こんなに振り幅の広い人っていますかね。
この本のおかげでわたしは今ちょっとした三船ブームです。
「無法松」は続けて2回見ちゃた。
橋本治の新刊は、還暦も過ぎて病を得、人生のしめくくりを意識して、そこから逆算しながら言葉を吐きだしているような凄味・迫力を感じ、集中して読みました。
「ペテン師と天才 佐村河内事件の全貌」もおすすめ。
「片や、何でもいいから有名になりたいと野心をむき出しにする男。中身は空虚だが、人を驚かしたりその心を鷲掴みにしたりする才には長けていた。/もう一方は、音楽に関することなら何でも純粋な興味を持つ男。知識も技術も豊富なものを持っているが、唯一自分から何かをやりたい、やろうという意思には欠ける。これをやってくれと頼まれたら、その要求以上の作品に仕上げる才にかけては人後に落ちない。」(171p)
よりによって出会っちゃったもんですね。運が悪い。いや、いい?(佐村河内にとって)
騒がれていた当時は、佐村河内の気持ちはともかく、新垣の行為(ゴーストを引き受けて実行したこと、金を受け取っていたこと、最終的にはそれを世間にばらしたこと)に首をかしげることばかりでしたが、これを読むと「ああ、どうしようもなかったんだな」と思えます。
なかなか更新がはかどらないけどしばらくは続けたいので、来年からちょっと形式を変えてみるかもしれません。
引き続きお付き合いいただけたらうれしいです。
良い年越しをお迎えください