快読日記

読書とともにある日々のはなし

読了『モナドの領域』筒井康隆

2016年04月18日 | 日本の小説
4月17日(日)

『モナドの領域』(筒井康隆/新潮社)、数日前に読み終わったのに、うまく感想がまとまらず。

人間が神を生み出すずーーっと前から、“そういうもの”は、いる(ある)。
その“そういうもの”を『モナドの領域』ではとりあえず「GOD」と呼び、「GOD」は人間に憑依する。

わたしも“そういうもの”はいると思う。
十数年前、ウミウシの写真集を眺めていたら「こりゃいるな神様」と思った。
そうじゃなきゃこのデザインは誰がしたの?と。

それはともかく、
この話、どう終わるんだろうとワクワクしながら読み進むと、あれ?これ「時をかける少女」じゃん!と思った瞬間、作者の口から「時をかける少女」という言葉が飛び出したり、物語がわたし(読者)のいる世界に浸食してきたり、こういうの“メタフィクション”っていうのか。

とにかくおもしろかった。
教授みたいにわたしの頭の中もぐちゃぐちゃになって、天井のライトの数をかぞえるみたいに目玉がキョロキョロした。

満足満足。