快読日記

読書とともにある日々のはなし

「中年まっさかり」永井愛 光文社文庫

2008年03月23日 | エッセイ・自叙伝・手記・紀行
o(^-^)o←こんな感じ。





グループる・ばる公演、永井愛作「片づけたい女たち」を昨年秋に観ました。
期待以上の素晴らしさでした。
舞台にいるのは、わたしもよく知ってるあの人、いやわたし自身かというくらいのリアルさと説得力。
「女」が、「しずかちゃん」や「ももレンジャー」のような記号ではなく、生身の人間としてそこに立っているこんな舞台を、今まで観たことがあっただろうかと考えてしまいました。
そんな永井愛のエッセイがおもしろくないわけがないです。
とくに中年を「最も冒険するにふさわしい、知識と経験の充実期(205p)」と言い切ってくれる辺りは「いよっ!」と声を掛けたくなるくらいです。
迷ったりへこんだりしながらも力強く前進して行く様子が爽快な読後感をもたらします。
女優の加藤治子や著者のおばあさんといった"先輩"のエピソードが最高です。


ひとつだけ気になることを言えば、本作のベースにあるフェミのにおいに自分が感じてしまう違和感の正体をさぐるのが今後の課題かなあ。
■3/22読了