10月1日(土)
金田一秀穂の対談集『日本語大好き』(文藝春秋)を読んだ。
220ページほどの本なのに、相手が13人もいるので、例えば三谷幸喜などは「もっと読みたい!」というところで終わってしまうけど、それもまたよし、かもしれない。
加賀美幸子、谷川俊太郎、外山滋比古、出口汪がとくにおもしろかった。
意外な人選だった(でも読めば納得)のは料理の土井善晴。
自分と相手(金田一)、相互のテーマ(料理と言葉)がどうつながるかをしっかりと深く、かつわかりやすく語っていて、そのクレバーっぷりが伝わる。
聞き手が何を求めているかにピタリとはまることをしゃべる人って、実はそう多くないんじゃないか。
内館牧子なんかは「しゃべりたいことをしゃべっている」見本みたいなインタビューだった。
彼女が指摘する「日本語の乱れ」というのがとにかく恣意的でうんざりする。
日本語が(どこの言葉でも同じだと思うけど)、大昔からおびただしく生まれては消える新語や造語、言い間違いや書き間違い、日本人の生活や精神の変化などが起こすダイナミックなうねりの中で変化したりしなかったりしながら生きているっていう当たり前の認識がないみたいだ。
それはともかく、
各対談の終わりについた金田一秀穂のコメントもよかった。
谷川俊太郎との対話の中で「私もやはり「金田一」という名前に囚われているんです。この名前には、いろんな意味がくっついてしまっている」(51p)という発言があって、胸を突かれる思いだった。
この人に誰かがロングインタビューをしてくれたら絶対に読むわ。
金田一秀穂の対談集『日本語大好き』(文藝春秋)を読んだ。
220ページほどの本なのに、相手が13人もいるので、例えば三谷幸喜などは「もっと読みたい!」というところで終わってしまうけど、それもまたよし、かもしれない。
加賀美幸子、谷川俊太郎、外山滋比古、出口汪がとくにおもしろかった。
意外な人選だった(でも読めば納得)のは料理の土井善晴。
自分と相手(金田一)、相互のテーマ(料理と言葉)がどうつながるかをしっかりと深く、かつわかりやすく語っていて、そのクレバーっぷりが伝わる。
聞き手が何を求めているかにピタリとはまることをしゃべる人って、実はそう多くないんじゃないか。
内館牧子なんかは「しゃべりたいことをしゃべっている」見本みたいなインタビューだった。
彼女が指摘する「日本語の乱れ」というのがとにかく恣意的でうんざりする。
日本語が(どこの言葉でも同じだと思うけど)、大昔からおびただしく生まれては消える新語や造語、言い間違いや書き間違い、日本人の生活や精神の変化などが起こすダイナミックなうねりの中で変化したりしなかったりしながら生きているっていう当たり前の認識がないみたいだ。
それはともかく、
各対談の終わりについた金田一秀穂のコメントもよかった。
谷川俊太郎との対話の中で「私もやはり「金田一」という名前に囚われているんです。この名前には、いろんな意味がくっついてしまっている」(51p)という発言があって、胸を突かれる思いだった。
この人に誰かがロングインタビューをしてくれたら絶対に読むわ。