http://www.youtube.com/watch?v=CM6ruLnA72Y
これまで今日の一曲ではプログレを主に扱ってきましたが、今日は趣向を変えて、
ペットショップボーイズのアルバム"Alternative"(1995)から"Jack the lad"を取り上げてみました。
ブックマークにあるジャスミンさんのHP「哀メロ天国」の読者の方ならご存知かもしれませんが、
ペットショップボーイズは私が小学生の頃から聞いている洋楽で、もう25年近くファンをやっています。
ヴォーカルのNeil TennantとキーボードのChris Loweの作り出す音楽は一般的にはダンスポップと呼ばれていますが、、
その枠に収まりきらないアート性が彼らの大きな魅力。
"Alternative"というアルバムはシングルのB面曲を集めたもので、実験的な曲が多く収録されているのが大きな特徴です。
この曲も"Paninaro"(1986)のカップリングとして収録されていて、
どちらかといえばこの曲のほうがシングル向きだったという感じがします。
ピアノの静かなイントロと洒落た都会的なメロディ、難解な歌詞…。
ダンスポップとして十分コマーシャリズムに訴えるメロディでありながら、
敢えてB面扱いされたのは曲のアートな雰囲気が若干地味に思われたからかもしれません。
タイトルの"Jack the lad"とは「自信満々の若者」という意味で、歌詞はそれに対する警句のようなものとなっています。
歌詞にも出てくるアラビアのロレンスと英国・ソ連の二重スパイであったキム・フィルビーはどちらも中東に関わりを持った人物。
ロマンティックなメロディはロレンスとフィルビーの危なっかしい人生に対する警句とは対照的な華麗さをもっており、
奔放な生き方への憧れや中東へのエキゾチズムを感じさせるところもあります。
なお、公式HPの発表によると来年"Alternative"の第二弾ともいうべき"Format"というアルバムの発売が予定されているそうです。
最後は恒例のアルバムジャケットを見てみましょう。彼らにしては随分とあっさりとしたデザインですね。