野老の里

奥武蔵をメインに日帰りの山歩きを中心としたブログです

山について思うこと-登りよりも下ること

2012年08月27日 | tokoroの日常
最近登山ブーム到来のせいか、テレビで山を紹介する番組を多く見かけます。
代表的なところだとBSフジの「絶景百名山」でしょうか。
もちろん山は好きなので、山番組はよく見ます。
そこでよく疑問に思うのは、何故山頂に至るところまでを紹介して、下山のシーンを撮らないのだろうということです。
前述の絶景百名山はまだ下山のシーンを多く撮りこんでいるほうですが、
大抵の番組は山頂までのシーンを映して終わりということが多い。

山において山頂というのはある種のクライマックスであることは確かです。
ただボクは山に行って良い思い出が出来たと思うのは、下山がドラマティックであったときに限られています。
山頂の景色がどんなに良かったとしても、下山のルート取りが拙いとその山はあまり印象に残りません。
逆にピークが大したことなくても下山するまでに面白い所を通れるルートは全体として良い山だと感じます。
大菩薩なんかはその良い例なんじゃないでしょうか。
ボクはよく上日川峠からカラマツ尾根を登って大菩薩山頂、
大菩薩峠・石丸峠を経て上日川峠という周回コースを歩くようにしています。
正直言ってカラマツ尾根を登って大菩薩山頂をピストンなんてのは時間の無駄遣いとしか思えません。

時間が無いからピークだけというのはもちろん有り得ることですし、
平ヶ岳などのようにそもそもピストン山行しかできない山も沢山あります。
だからといって下山はやはり軽んじてはならないのです。
登りと同じルートを下っても見える景色は違います。
雑事に追われて貴重な時間を山に使っているというのなら、尚更山を下りる時間を大切にすべきです。
山を登るときだけでなく、下るときに何を感じたか。
そこを大事にしないと、山頂には行ったけど、見晴しがなくてつまらない山だった、みたいなことになってしまう。

ボクが低山であっても縦走することに拘っているのは、下山を少しでもドラマティックなものにしたいからです。
上にも書きましたが、貴重な時間を使って山に来ているのだから、少しでも良い思い出を残したい。
そう思うのであれば、下山ルートはもっと慎重に検討して決めるべきなのではないでしょうか。
下山シーンを撮らない番組というのはぞんざいな山歩きを助長しているような気がしてならないのです。

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