(小屋前から高山を望む)
縦走最終日の朝がやって来た。奥秩父でも裏岩手でも最終日は感傷的な気分になるものであった。ところが吾妻山は前回も、そして今回もあまり名残惜しいという気分がしない。それよりもいち早くこの縦走を終わらせたい。そういう気分でいっぱいだった。それは前回は悔しさから、そして今回はやり切ったという充実感から来るものであった。だから東吾妻山を越えて高山を登るという予定は中止してもいいと思っていた。小屋の外に出るとラジオの気象予報が伝えていたとおり、気温と湿度が高くなりそうだ。
だらだらと準備して、6時ちょっと前に出発する。昨日と同じように鎌沼の畔に下りて、顔を洗う。今のところ歩いている人は誰もいない。小屋ノートによると熊が頻繁に出没する所だというので、独りしかいないと思うと緊張する。昨日立てた予定どおり、鎌沼の畔をぐるっと回っていく。木道は鎌沼を離れるが、ほとんど下ることはない。浄土平への分岐に着くとちょうど初老のご夫婦が東吾妻山へと向かうところであった。分岐からは栂平が見下ろせ、一応今日の目標である高山がよく見える。
(酸ヶ平)
(鎌沼)
(奥に高山が見える)
(前大巓と一切経山)
(鎌沼を振り返る)
(浄土平への分岐)
分岐からはやや登り返す。途中でご夫婦に追いついてしまったが、分岐のベンチにザックを下ろして、先へ行ってもらった。ここからは昨日も歩いた東吾妻山の登りが始まる。水は1.5リットルほどになっているので、昨日よりは楽だろう。ゆっくりと登っていき、しっかりと隠れた木の根に足をぶつけて悶絶する。もう嫌これ…。山頂直下で谷地平の眺めを楽しみ、昨日に引き続き東吾妻山の山頂(1974.7)を踏む。山頂では先ほど会ったご夫婦がちょうど道を戻るところであった。昨日に続いて山頂を独り占めだ。昨日よりいくらかは磐梯山がはっきりと見えていた。
(東吾妻山頂上)
(パノラマ)
広い山頂で一通り眺めを楽しんだので、展望台を経由して景場平へと下りることにした。ハイマツの切り開きを進むと樹林帯に入る。やや傾斜の急な所が続く。昨日展望台まで行かなくてよかった。いつまで樹林帯が続くのだろうと思う頃、木道の敷かれた開けた湿地帯に出る。木道を進むと分岐があり、先に開けた展望台が見えてきた。展望台からの眺めはまあ予想通りというか、山頂からの眺めに比べると物足りない。わざわざ足を延ばすほどでもないだろう。展望台の周辺は小さな湿地帯を形成していて、意外と大きな池塘もある。水を豊富に溜め込んでいるのかもしれない。
(展望台への道)
(展望台)
(パノラマ)
(磐梯山)
(展望台近くの湿地帯)
湿地帯から樹林帯へと入る。洗掘した道が続く。それでも藪はしっかり刈り払ってある。稜線ルートよりはずっと良い。傾斜が急になり、姥ヶ原から登ってきたときと同じような歩きにくい道となる。そんな歩きにくい道にも関わらず、下から中高年の男性がやって来た。こんなマイナーなルートを歩く人もいるのだなぁ。時折景場平らしき湿地帯が見えるものの、殆ど眺望は得られない。そればかりか梯子が掛かる大きな段差まである。大石と梯子に苦しめられつつ、何とか傾斜の緩い所まで出てきた。おそらく景場平も近いはずだ。樹林帯を出ると予想通り景場平(けいばだいら)に出る。上から見た印象と異なり、樹木の多い荒地のような所だ。木道を進むと正面に高山が見えてきた。山頂に大きな反射板があるのでよく目立つ。それにしても落ち着かない所だ。文明とか国とかそんなものが滅んだ後の地球を見るような思いがする。ルートの中ほどには少し大きめの沼があり、ザックを下ろして休憩を取る。
(洗掘した道)
(梯子)
(景場平)
(高山を望む)
(東吾妻山)
(沼)
(やけに広く感じる)
木道が終わり、樹林帯に入ると石が転がる急な下りだ。バイクのエンジン音が聞こえてきて、下界が近いことを窺わせる。短いが苦しい下りを終えると磐梯吾妻スカイラインに出る。すぐに向かいの鳥子平への道に入る。平坦な道を進むと木道が敷かれた小さな湿地帯に出る。鳥子平だ。ここから見上げる高山はそれほど大きく感じない。でももう高山に登るのは止めにした。景場平に下りてきて、どうも高山に登ろうという気力が失せてしまった。そのまま兎平へと向かう道を進むことにした。前回若松の男性と歩いたときに、この道は歩きたくないと話していた。実際に歩き始めてみるとなかなか良い道である。只管平坦な道が続いて、とても歩きやすい。どこか小白森山から田代平への道を思わせるボク好みの道である。軽快に歩いていると前から中高年グループがやって来た。結構大きな荷物を背負っていたので、テントで一泊したか、あるいはこれからどこかの小屋に泊まるのかもしれない。
(石の転がる道)
(鳥子平からの高山)
(鳥子平 これでほぼ全景)
(兎平へ向かって 平坦な道)
一旦木の橋で塩ノ川の支流を渡るとアップダウンが大きくなる。それでも車道を歩くよりはずっと良い。兎平が近づくと正面に吾妻小富士が大きくなってきた。肉眼でも人が火口壁の上を歩いているのがわかる。途中分岐があるが、無視して進むとそのままテン場に入らずにセントラルロッジ前まで出ることができる。ロッジ前にレンジャーらしき人のクルマが停まり、ボクに何かお探しですかと声を掛けてきた。水が欲しかったのだけれども、そんなものは無いのがわかっていたので、無視して先へ進む。吾妻小舎では小屋番の男性が屋根を掃除しているところだった。挨拶だけ交わしておいた。レンジャーらしき人は小屋番の男性に用があったらしく、何やら話し込んでいた。
(橋を渡る)
(兎平から吾妻小富士)
(吾妻小舎)
浄土平へ直接向かう道を分けて樋沼への道を進む。樋沼を見下ろす展望台にベンチがあり、そこで休憩を取りたいのだ。よく整備された道を上がり、展望台に出る。樋沼はあまり透明に感じられないのだが、この辺りの水源として使われている。樋沼からスカイラインへの木段を下り、いよいよ浄土平に出た。もう熊鈴は止めて大丈夫だろう。スカイラインを横切り、木製の橋の上に立つ。正面には噴煙を上げる一切経山が大きい。その左には前大巓のピークだろうか。山肌が薄らと黄色く色付き、手前の薄原との対比が美しい。木道の上は観光客や日帰り登山者が多く、向こうは避けてくれないので、流石に鬱陶しく感じる。駐車場には多くのクルマが停まっていて、連休初日の混雑ぶりを感じさせるものであった。レストハウスの前にやって来て、ようやくザックを下ろし、スパッツや手袋を片付ける。これで山歩きは終了だ。家に山行終了の電話を入れておく。バス停で時間を調べると福島駅行きは12:45発となっていた。ゆっくり待つとしよう。
(樋沼)
(前大巓)
(吾妻小富士)
(浄土平の湿地帯からの眺め)
(浄土平の駐車場)
トイレで手と顔を洗う。だいぶ汗臭いが駅の極楽湯で汗を流すまで我慢しよう。レストハウス内のお土産屋を物色し、起き上がり小法師と福島檜のコップを購入した。起き上がり小法師はNHKの番組で会津を紹介したときに特産品であることを知り、是非買いたいと思っていた。昼食は前回入れなかったレストランで済ませることにした。カツカレーはなかなか旨かったと思う。バスを待つ間にサンダルに履き替え、ベンチで待つことにした。観光客を見ていると登山姿の人は殆どが中高年だ。若い人は如何にも観光に来たという感じで、山ブームは福島にはまだ押し寄せてはいないように感じた。3時間待ってバスに乗り込む。ここでも高速仕様のバスだった。結構乗る人が居たことはちょっと意外だった。バスは高湯温泉を経由して福島駅へと向かう。ボクはてっきり土湯温泉を経由していくものだと思っていた。高湯を過ぎた辺りから寝入ってしまい、起きた頃にはもう駅が近かった。西口で降りて極楽湯に入る。ここは温泉では無いが、汗を流せるだけでも有り難い。その後は駅で頼まれたお土産を買い、新幹線で家路に着いた。
DATA:
酸ヶ平避難小屋5:45~5:56鎌沼~6:15浄土平分岐~7:00東吾妻山~7:18展望台~8:07景場平~8:38磐梯吾妻スカイライン
~8:40鳥子平~9:17吾妻小舎~9:30樋沼~9:44浄土平レストハウス(福島交通バス)福島駅西口
福島交通 浄土平~福島駅西口 1290円
極楽湯 630円
携帯電話受信状況 浄土平は入る 但し電源入れっぱなしにしているとすぐに電池がなくなる 他の地域は入りにくい
地形図 吾妻山 土湯温泉
最後に今回の感想。2日目の記事にも書いたことなのですが、ボクは日帰りがオススメの山だと思います。別に縦走が悪いって訳じゃないのですが、あんまり面白味はないかなと感じます。吾妻山は真面目に歩いたら一泊二日で縦走できてしまいます。それほど大縦走というようなルートじゃありません。それなら日帰りの軽い荷物で西吾妻と東吾妻をそれぞれ縦走しても変わらないんじゃないか、という気がします。それに縦走としては短いけれども、山としては厳しい所が多いのも事実。出来るだけ荷は軽くしたほうが楽だし、安全です。ボクは西吾妻だけでも十分百名山の資質は備えている山だと思いますし、あまり無理をする必要は無いと思います。どうしても縦走をしたい場合、谷地平を経由するルートが一般的、稜線縦走ルートが中上級者向けだと感じました。ましてや土湯温泉から登って、若女平へ下るというところまで加えるのなら、荷物は出来る限り軽くしましょう。でないとボクみたいに泣きをみることになります。
今回は良い天気で、「山の写真集」の金森さんにも「ド派手なリベンジ」と書かれてしまいましたが、
こんな天気は年に何回も無いと思います。どちらかといえば前回の2日目くらいの天気が通常といったところなのでしょう。そのくらいの天気でも楽しめる所は結構多いです。単に展望が良いだけじゃなく、数多くの湿地帯があるのも吾妻山の大きな魅力。縦走にこだわらずに天気に応じて上手くルート設定するのが良いんじゃないでしょうか。それと出来れば複数回訪れてほしいところです。ボクは二度訪れたことでメインとなる所は大体回れました。良い山でしたが、正直もうお腹一杯です。来年は…たぶん別の東北の山を歩いているんだろうなぁ。
縦走最終日の朝がやって来た。奥秩父でも裏岩手でも最終日は感傷的な気分になるものであった。ところが吾妻山は前回も、そして今回もあまり名残惜しいという気分がしない。それよりもいち早くこの縦走を終わらせたい。そういう気分でいっぱいだった。それは前回は悔しさから、そして今回はやり切ったという充実感から来るものであった。だから東吾妻山を越えて高山を登るという予定は中止してもいいと思っていた。小屋の外に出るとラジオの気象予報が伝えていたとおり、気温と湿度が高くなりそうだ。
だらだらと準備して、6時ちょっと前に出発する。昨日と同じように鎌沼の畔に下りて、顔を洗う。今のところ歩いている人は誰もいない。小屋ノートによると熊が頻繁に出没する所だというので、独りしかいないと思うと緊張する。昨日立てた予定どおり、鎌沼の畔をぐるっと回っていく。木道は鎌沼を離れるが、ほとんど下ることはない。浄土平への分岐に着くとちょうど初老のご夫婦が東吾妻山へと向かうところであった。分岐からは栂平が見下ろせ、一応今日の目標である高山がよく見える。
(酸ヶ平)
(鎌沼)
(奥に高山が見える)
(前大巓と一切経山)
(鎌沼を振り返る)
(浄土平への分岐)
分岐からはやや登り返す。途中でご夫婦に追いついてしまったが、分岐のベンチにザックを下ろして、先へ行ってもらった。ここからは昨日も歩いた東吾妻山の登りが始まる。水は1.5リットルほどになっているので、昨日よりは楽だろう。ゆっくりと登っていき、しっかりと隠れた木の根に足をぶつけて悶絶する。もう嫌これ…。山頂直下で谷地平の眺めを楽しみ、昨日に引き続き東吾妻山の山頂(1974.7)を踏む。山頂では先ほど会ったご夫婦がちょうど道を戻るところであった。昨日に続いて山頂を独り占めだ。昨日よりいくらかは磐梯山がはっきりと見えていた。
(東吾妻山頂上)
(パノラマ)
広い山頂で一通り眺めを楽しんだので、展望台を経由して景場平へと下りることにした。ハイマツの切り開きを進むと樹林帯に入る。やや傾斜の急な所が続く。昨日展望台まで行かなくてよかった。いつまで樹林帯が続くのだろうと思う頃、木道の敷かれた開けた湿地帯に出る。木道を進むと分岐があり、先に開けた展望台が見えてきた。展望台からの眺めはまあ予想通りというか、山頂からの眺めに比べると物足りない。わざわざ足を延ばすほどでもないだろう。展望台の周辺は小さな湿地帯を形成していて、意外と大きな池塘もある。水を豊富に溜め込んでいるのかもしれない。
(展望台への道)
(展望台)
(パノラマ)
(磐梯山)
(展望台近くの湿地帯)
湿地帯から樹林帯へと入る。洗掘した道が続く。それでも藪はしっかり刈り払ってある。稜線ルートよりはずっと良い。傾斜が急になり、姥ヶ原から登ってきたときと同じような歩きにくい道となる。そんな歩きにくい道にも関わらず、下から中高年の男性がやって来た。こんなマイナーなルートを歩く人もいるのだなぁ。時折景場平らしき湿地帯が見えるものの、殆ど眺望は得られない。そればかりか梯子が掛かる大きな段差まである。大石と梯子に苦しめられつつ、何とか傾斜の緩い所まで出てきた。おそらく景場平も近いはずだ。樹林帯を出ると予想通り景場平(けいばだいら)に出る。上から見た印象と異なり、樹木の多い荒地のような所だ。木道を進むと正面に高山が見えてきた。山頂に大きな反射板があるのでよく目立つ。それにしても落ち着かない所だ。文明とか国とかそんなものが滅んだ後の地球を見るような思いがする。ルートの中ほどには少し大きめの沼があり、ザックを下ろして休憩を取る。
(洗掘した道)
(梯子)
(景場平)
(高山を望む)
(東吾妻山)
(沼)
(やけに広く感じる)
木道が終わり、樹林帯に入ると石が転がる急な下りだ。バイクのエンジン音が聞こえてきて、下界が近いことを窺わせる。短いが苦しい下りを終えると磐梯吾妻スカイラインに出る。すぐに向かいの鳥子平への道に入る。平坦な道を進むと木道が敷かれた小さな湿地帯に出る。鳥子平だ。ここから見上げる高山はそれほど大きく感じない。でももう高山に登るのは止めにした。景場平に下りてきて、どうも高山に登ろうという気力が失せてしまった。そのまま兎平へと向かう道を進むことにした。前回若松の男性と歩いたときに、この道は歩きたくないと話していた。実際に歩き始めてみるとなかなか良い道である。只管平坦な道が続いて、とても歩きやすい。どこか小白森山から田代平への道を思わせるボク好みの道である。軽快に歩いていると前から中高年グループがやって来た。結構大きな荷物を背負っていたので、テントで一泊したか、あるいはこれからどこかの小屋に泊まるのかもしれない。
(石の転がる道)
(鳥子平からの高山)
(鳥子平 これでほぼ全景)
(兎平へ向かって 平坦な道)
一旦木の橋で塩ノ川の支流を渡るとアップダウンが大きくなる。それでも車道を歩くよりはずっと良い。兎平が近づくと正面に吾妻小富士が大きくなってきた。肉眼でも人が火口壁の上を歩いているのがわかる。途中分岐があるが、無視して進むとそのままテン場に入らずにセントラルロッジ前まで出ることができる。ロッジ前にレンジャーらしき人のクルマが停まり、ボクに何かお探しですかと声を掛けてきた。水が欲しかったのだけれども、そんなものは無いのがわかっていたので、無視して先へ進む。吾妻小舎では小屋番の男性が屋根を掃除しているところだった。挨拶だけ交わしておいた。レンジャーらしき人は小屋番の男性に用があったらしく、何やら話し込んでいた。
(橋を渡る)
(兎平から吾妻小富士)
(吾妻小舎)
浄土平へ直接向かう道を分けて樋沼への道を進む。樋沼を見下ろす展望台にベンチがあり、そこで休憩を取りたいのだ。よく整備された道を上がり、展望台に出る。樋沼はあまり透明に感じられないのだが、この辺りの水源として使われている。樋沼からスカイラインへの木段を下り、いよいよ浄土平に出た。もう熊鈴は止めて大丈夫だろう。スカイラインを横切り、木製の橋の上に立つ。正面には噴煙を上げる一切経山が大きい。その左には前大巓のピークだろうか。山肌が薄らと黄色く色付き、手前の薄原との対比が美しい。木道の上は観光客や日帰り登山者が多く、向こうは避けてくれないので、流石に鬱陶しく感じる。駐車場には多くのクルマが停まっていて、連休初日の混雑ぶりを感じさせるものであった。レストハウスの前にやって来て、ようやくザックを下ろし、スパッツや手袋を片付ける。これで山歩きは終了だ。家に山行終了の電話を入れておく。バス停で時間を調べると福島駅行きは12:45発となっていた。ゆっくり待つとしよう。
(樋沼)
(前大巓)
(吾妻小富士)
(浄土平の湿地帯からの眺め)
(浄土平の駐車場)
トイレで手と顔を洗う。だいぶ汗臭いが駅の極楽湯で汗を流すまで我慢しよう。レストハウス内のお土産屋を物色し、起き上がり小法師と福島檜のコップを購入した。起き上がり小法師はNHKの番組で会津を紹介したときに特産品であることを知り、是非買いたいと思っていた。昼食は前回入れなかったレストランで済ませることにした。カツカレーはなかなか旨かったと思う。バスを待つ間にサンダルに履き替え、ベンチで待つことにした。観光客を見ていると登山姿の人は殆どが中高年だ。若い人は如何にも観光に来たという感じで、山ブームは福島にはまだ押し寄せてはいないように感じた。3時間待ってバスに乗り込む。ここでも高速仕様のバスだった。結構乗る人が居たことはちょっと意外だった。バスは高湯温泉を経由して福島駅へと向かう。ボクはてっきり土湯温泉を経由していくものだと思っていた。高湯を過ぎた辺りから寝入ってしまい、起きた頃にはもう駅が近かった。西口で降りて極楽湯に入る。ここは温泉では無いが、汗を流せるだけでも有り難い。その後は駅で頼まれたお土産を買い、新幹線で家路に着いた。
DATA:
酸ヶ平避難小屋5:45~5:56鎌沼~6:15浄土平分岐~7:00東吾妻山~7:18展望台~8:07景場平~8:38磐梯吾妻スカイライン
~8:40鳥子平~9:17吾妻小舎~9:30樋沼~9:44浄土平レストハウス(福島交通バス)福島駅西口
福島交通 浄土平~福島駅西口 1290円
極楽湯 630円
携帯電話受信状況 浄土平は入る 但し電源入れっぱなしにしているとすぐに電池がなくなる 他の地域は入りにくい
地形図 吾妻山 土湯温泉
最後に今回の感想。2日目の記事にも書いたことなのですが、ボクは日帰りがオススメの山だと思います。別に縦走が悪いって訳じゃないのですが、あんまり面白味はないかなと感じます。吾妻山は真面目に歩いたら一泊二日で縦走できてしまいます。それほど大縦走というようなルートじゃありません。それなら日帰りの軽い荷物で西吾妻と東吾妻をそれぞれ縦走しても変わらないんじゃないか、という気がします。それに縦走としては短いけれども、山としては厳しい所が多いのも事実。出来るだけ荷は軽くしたほうが楽だし、安全です。ボクは西吾妻だけでも十分百名山の資質は備えている山だと思いますし、あまり無理をする必要は無いと思います。どうしても縦走をしたい場合、谷地平を経由するルートが一般的、稜線縦走ルートが中上級者向けだと感じました。ましてや土湯温泉から登って、若女平へ下るというところまで加えるのなら、荷物は出来る限り軽くしましょう。でないとボクみたいに泣きをみることになります。
今回は良い天気で、「山の写真集」の金森さんにも「ド派手なリベンジ」と書かれてしまいましたが、
こんな天気は年に何回も無いと思います。どちらかといえば前回の2日目くらいの天気が通常といったところなのでしょう。そのくらいの天気でも楽しめる所は結構多いです。単に展望が良いだけじゃなく、数多くの湿地帯があるのも吾妻山の大きな魅力。縦走にこだわらずに天気に応じて上手くルート設定するのが良いんじゃないでしょうか。それと出来れば複数回訪れてほしいところです。ボクは二度訪れたことでメインとなる所は大体回れました。良い山でしたが、正直もうお腹一杯です。来年は…たぶん別の東北の山を歩いているんだろうなぁ。