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「東京8X10組合連合会」機関紙

8x10カメラ基礎講座5

2006年12月12日 | バイテンへの道
備品の準備
カメラ、レンズ、三脚と揃えると、あとは備品です。
レリーズ、ピントルーペ、露出計、カットフィルムホルダー、冠布、フィルム、水準器、ブロアーブラシ、巻き尺等でしょうか。

レリーズは長さが50センチぐらいのものから100センチぐらいのものまであるようです。
私は50センチのものを購入しました。短いですからカメラの後方からシャッターを切るのではなく、サイドから切ることになります。
書籍等ではレリーズにストッパーがついていないものを推薦していますが、これは誤作動を防ぐためのようです。

ピントルーペはピントを確認するためのものですが、倍率が4倍程度のものが良いといわれています。
しかしこれが高価なのです。2万円以上するものが多いです。
堀内カラーのルーペは倍率は5倍ですが、値段が1万円以下です。
4倍も5倍も見やすさにそんなに差はないと思うのですが、使用している方の感想を聞いてみたいものです。

露出計は様々なものが発売されています。
入射光式、反射光式、スポットメーター等。
ネイチャーフォトやゾーンシステムをする方はスポットメーターで正確な露出を測定して、となるのでしょうが、私は小型の簡単な露出計を使用しています。
人それぞれ理由はあるでしょうが、35ミリ判カメラで使用していて不都合がないことと、露出に対する厳密さを求めていない事から私は小型のもので十分です。

カットフィルムホルダーは8X10用は実質2種類のメーカーのものだけです。
TOYOとリスコです。
TOYOは1万円前後、リスコは2万円前後です。
ホルダー1枚でフィルム2枚使用できますから、数枚のホルダーが必要です。
使い勝手はTOYO、リスコでそれぞれ言い分があるようですので、値段と秤にかけて選べばいいと思います。

冠布はカメラにかぶせて構図を確認するために使用します。
8X10で使用するものは大きなサイズが必要です。
冠布を不要だという人もいますが、構図の確認には便利です。ピントはルーペで確認し、構図は冠布でというのが時間短縮につながると思います。
フォルダーやカメラを包むのにも便利ですし、寒いときにはショールになります。(笑)
逆に夏は暑いですし、御髪が乱れもしますので女性は気をつけた方がよいかと。

フィルムはコダック、フジからカラーネガ、カラーリバーサル、モノクロが各種販売されています。
問題は現像処理やプリントをどうするかです。
カラーの場合、現像は出来てもその後のプリントで困ることが多いようです。
伸ばしが出来る現像所は限られています。
モノクロは自家現像も出来ますし、プロラボも数カ所あります。
コンタクト、引き伸ばし両方対応できるようです。
また、フラットベッドスキャナーで取り込み、インクジェットで出力というのも今後の流れになるかも知れません。PCを使う利点は自分ですべてをコントロールできるというところです。

水準器はカメラの水平出しに利用しますが、三脚についている場合もあります。
大判カメラはまず水平出しからセッティングが始まります。

ブロアーブラシは屋外での撮影に必需品です。
屋外ではすぐにレンズやカメラにほこりが付着します。
レンズはレリーズ前にブロアーすると良いでしょうし、フィルムホルダーも装着前にほこりを落とすと不具合が少なくなるでしょう。

巻き尺は近接撮影の時に露出倍数計算に利用します。蛇腹の長さを測るので、1メートル以下の長さで十分でしょう。

だいたいこれぐらいの備品があれば撮影に支障ないのですが、あまりあれもこれもと持っていくと荷物が増えてしまいます。