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「東京8X10組合連合会」機関紙

8x10カメラ基礎講座3

2006年12月05日 | バイテンへの道
レンズの準備
8x10カメラに使用するレンズは「大判レンズ」と呼ばれるものです。
国産と外国製が出回っていますが、種類は多くありません。
販売しているお店も多くはありません。

使用できるレンズの基準はイメージサークルの大きさです。
イメージサークルとは、レンズが写し出せる画像の大きさの直径の事です。
レンズは丸く画像を写し出すのですが、そのサークルがフィルムより大きくなければフィルムに写らない部分が出てきます。
8x10フィルムは対角が約312ミリありますから、イメージサークルがそれ以上ないとフィルムの隅は画像が写らない状態になります。
したがって8x10カメラで使用するレンズはイメージサークルが312ミリ以上必要です。
以上というのは、8x10カメラでは「あおり」という操作でレンズとフィルムの関係を上下左右にずらして撮影することが多いので、ずらす分だけイメージサークルに余分がないとやはりフィルムに写らない部分が出てくることになるからです。

そういうことでイメージサークルが312ミリ以上のレンズを探すと数が限られてきます。
さらに望む焦点距離のレンズを探さないといけません。
8x10で使用するレンズ換算は35ミリカメラのレンズの約7倍の焦点距離となります。
たとえばライカの標準レンズ50ミリは8x10では360ミリ。
35ミリは240ミリか250ミリ。
実際は大判レンズが35ミリカメラに換算すると何ミリに相当するかと計算することが多い。
480ミリは65ミリ相当。
300ミリは43ミリ相当。
180ミリは25ミリ相当。
150ミリは21ミリ相当。
ただし8x10フィルムと35ミリフィルムでは縦横比が異なるので大まかな対比となります。

自分がどんな写真を撮りたいのかで使用するレンズを選ぶことになります。
多くの8x10ユーザは広角側で街を撮ることが多いようで、250ミリ以下のレンズを使用するようです。
ではどんなレンズがあるのでしょうか?
国産レンズではニコンが製造を止めてしまったのですが、中古品が市場に流通しています。
富士フイルムも一部レンズの製造を取りやめたようです。

おもに市販されているレンズの種類は、先に紹介したナショナル・フォートのサイトでわかります。
思ったより多くはありませんし、思った以上に値段が高い。
実際の販売価格はこれより少し安いのですが、欲しいレンズが売っているとは限りません。
市場に流通していないレンズがたくさんあります。
それを取り寄せると割り引きは低くなるようです。

中古レンズを購入する場合、不具合を確かめることができる目があるか、保証があるかなどリスクを伴うことを覚悟しなければなりませんが、どうしてもすでに新品では手に入らないレンズが多い8x10レンズですので仕方ない面もあります。

レンズを買ったときにレンズボードも必要になります。
レンズボードはレンズをカメラに装着するための板です。
レンズボードには種類があり、カメラ側でつけられるボードの種類も決まっているので、それを確かめて購入する必要があります。
わりと多いのがリンホフ規格ボードの使用です。
ボードはシャッターの種類によって3種類の大きさの穴で区別されます。
穴の小さい方から0番、1番、3番と呼ばれます。
現在市販されるレンズはこの3種類のシャッターが付いていますので、レンズのシャッターにあったレンズボードを購入する必要があります。
できればお店でレンズボードを取り付けてもらうと、工具を買う必要がなくなり節約になります。

心菊斉

活動報告 No.1 心菊斉

2006年12月03日 | 一般記事
西新宿へ撮影に行きました。
以前デジカメで撮影したところを再び訪れました。
少しの期間で再開発の動きが進み、まもなく建物の取り壊しが始まろうとしています。
雲の流れがあり、晴れたり曇ったりで困りました。

移動して神田川にかかる相生橋たもとで撮影。
これはべたな構図となりました。心の中で「シャープさを見るための構図さ」と納得させてみました。
準備中に晴れていたのが、いざ撮影となると曇ってしまい、素敵なコントラストが消えてしまいました。
もちろん撤収後には再び良い光が(涙)

撮影中に二人の方から話しかけられ、交流を深める事も実施しました。

撮影枚数は3枚でした。