あ可よろし

「あきらかによきこと」は自分で見つける・おもしろがる
好奇心全開日記(不定期)

楽しいお仕事

2016-04-23 | 本(文庫本)
荻原浩さんの『花のさくら通り商店街』を読みました。
ここから通常営業! まずは、桜の時期に読み終えていた本の読書記録からです。桜つながり(?)で本書。

『オロロ畑でつかまえて』『なかよし小鳩組』に続く「ユニバーサル広告社シリーズ」の第3弾。先日読んだ『なかよし~』がとても幸せな独語だったので、もうこうなったら全部ちゃんと読まねば! と思いまして、シリーズ最長編の本作を。

都心にあるオフィスの家賃の支払いが苦しくなって、郊外に引っ越すことになったユニバーサル広告社。転居先は、郊外にありがちなさびれた商店街の中。しかも商売っ気があるんだかないんだか不明な和菓子屋の2階。しかしここの若い(といっても杉山と同年代)の店主・守は、シャッター通り寸前の商店街を、何とか活気あるものにできないかと考えていた。このビルの3階に住むことになったユニバーサルの杉山は、守から「さくら祭り」のポスターづくりを依頼され……。さびれた商店街を活性化させるために、奴らが立ち上がる!

社長はアレだし、仕事はさっぱりだし、いきなり移転しちゃうし、絶対に給料も安いはずの広告代理店なんて、私なら就職しない。でもこの会社、何~か楽しそうなんです。うらやましいくらいに。就職はしなくても、外部スタッフとしてギャラの安さにぶつくさ言いながらでも、年に1回くらいは関わっても良いかな~、って思えます。例えば、本作の中だったら、
杉山「あ、とみさん? 明後日なんだけどさ~、商店街のCM作るんで、撮影スタッフで使われてくれない?」
とみ「そりゃまた急な話だね~、杉さん。で、ギャラは?」
杉山「そこね~。ほぼほぼ出せないんだけど、メシの心配はしなくても大丈夫だから。スイーツも付ける! 何ならイケメンにヘアカットしてもらってから帰る、ってことも可能だ!」
って打診されたら、行くかも……。

今回も読後は幸せになること100%保障で、その後が気になるお寺の息子と教会の娘の恋の行方とかもあるけれど、前作で大活躍の早苗ちゃんが最後にちょっとだけ戻ってきます。少し大人になって、杉山とはこれで本当に「サヨナラ」になりそうだけど、みんなの前途は桜吹雪が祝ってくれるさ!
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