アメリカで実際に起こった連続殺人事件を題材に、犯人の正体に迫った男たちの物語を描いています。
地味な題材だと思うのですが、公開初日ということもあってか、場内は満員です。
隣に座っていたのは若いカップルだったのですが、どうやら見込み違いだったようで、映画の後半で彼女がケータイをいじっていました。
確かに、デート向きの映画ではありません。
ゾディアックと名乗る連続殺人犯を、それぞれの立場で追いかける男たち(新聞社のイラスト担当者、記者、刑事)の活躍は、映像として見栄えがするものではありません。
犯人による殺害シーンは、確かに残虐ですが、それを映画の売りとするには“地味”なのです。
声明文や暗号文を新聞社に送りつけるという、“劇場型犯罪”の走りともいえるゾディアックの正体は、実際には不明のままとされているようです。
(映画の中では…観てからのお楽しみということで。)
この事件によって人生を“狂わされた”男たちに、何かしらの共感を覚えることができれば、この映画を観る価値はあったといえます。
が…僕は残念ながら、彼らの心情に共感することはできませんでした。
正義感であったり、記者魂だったり、刑事としての職務だったり、あるいはそれらを超えた“強烈ななにか”だったりが、彼らの胸の内にはあったのだろうと思います。
それは理屈としては判るのだけれど、実感として皮膚で取り込めるような生々しさを、感じることはできなかったのです。
悪い映画ではないと思うので、男優陣に何かしらの魅力を感じられるようであれば、それなりに楽しめるのではないでしょうか。
(僕は、監督の名前で見に行ったので…)
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