昨日は本因坊戦挑戦手合い最終局。
山下本因坊が3連勝してもう防衛は決まったという感じでしたが羽根九段がその後素晴らしい頑張りを見せてくれて、3連勝!
(羽根さん凄い)将棋の名人戦でも同じような展開で、最終局に森内挑戦者が勝って名人奪取されたのはつい昨日のことのようでした。
(森内さんが3連勝の後羽生名人が3連勝ですから展開的には逆でしたね)
はたして勢いのある羽根九段が勝って本因坊復位なるか(何しろ羽根さんは最終局に負けたことのない人なんです)
或いはここで最後の力を振り絞って山下本因坊が防衛を果たすか、囲碁ファンならずとも大いに注目されました。
ただ僕の心は・・・・・・・実は第六局が一週間前で、そこから例によってチャリティ解説会を開くことを決めたのですが、
メインとなる解説の棋士の先生が決まらず、手合い日ですので有力な先生がほとんど手合いということもあり、
また時間的な余裕も無く、当日が来てしまいました。
小川会長もいざとなれば二人でやりましょうとは言ってくれましたが、
お客様にも会長にもまた僕自身申し訳ない気持ちでいっぱいで日本棋院に来ました。
20分前になっても決まらずいよいよともかく自分がやるしかないのかと覚悟を決めたのですが、
僕の困った様子を見て、自分が手合いでしかも負けたばかりの小松秀樹さんが「いいよ僕がやりましょう」と言ってくれたのです。
そこにいた若手にも「後で君たちも解説しなさいよ」と声をかけてくれて、涙が出そうになる位嬉しかったです。
本当にそれまで真っ暗だった僕の心がサーと晴れてこんなうれしいことはなかった小松さん本当にありがとう。
そこからは去年リーグ入り一歩手前までいった鈴木君、安定した成績を収めている寺山君、
14歳でこれからいつタイトル取るかを期待されている一力君、また超早見えの安達君、
あの趙治勲さんに惜しくも半目負けした関君らが応援解説、そこに大竹理事長も見えて挨拶してくださり、
碁の内容も最終局にふさわしい起伏にとんだ碁で大いに盛り上がりました。
また手合いを終えたばかりの井山名人!石田芳夫先生、金秀俊さんらが応援解説をして下さいました。
聞き手は小川会長と万波佳奈さんも来てくださり、始まる前の僕の杞憂はなんだったんだろうと思えるほど凄い解説会となりました。
(またいつも解説会に来て下さっている海老原さんという方がお客様であるにも関わらず受付をして下さいました。本当に助かりました)
お役様も五〇人近く来てくださり会場いっぱいとなり、いすが足りなくなるほどでした。
碁は羽根九段が押し気味の展開でしたが、山下本因坊の反撃もすごく、もつれにもつれ、
途中羽根九段つぶれたかとも思われたのですがかかとでしのぐというスリリングな展開。
最後は寄せ勝負と思われたのですが、山下本因坊が4目半勝ちとなって、本因坊防衛となりました。
両方に勝たせたいねとお客様も言っていましたが僕も本当にそう思いました。こればかりは仕方ありませんが・・・
七番まで死力を尽くして戦ってくれた両者に拍手をしたいと思います。
またこのチャリティ解説会をボランティアにも関わらず盛り上げてくださいました、
棋士の先生方にこの場を借りて感謝申し上げたいと思います。
本当にありがとうございました。