自民党の総裁選について、告示と投開票日も決まり、出馬に向けて候補者の動きが活発化しています。自分の年齢になると、これまでの人生で何度か自民党の総裁選を傍から見ることがありました(私は自民党員であったことがないので、当然有権者であったことが一度もありません)。
自民党が下野していた頃の総裁選は、今回のように候補者が何名も出たと記憶していますが、その当時は有力候補とにぎやかしくらいにしか考えておりませんでした。今回のように、実態はともかく派閥を解消したとしたうえでの総裁選は初めてのことだと思います。もっとも派閥を解消したといっても政治家も人間であり、自分のやりたい政策を実現しようとすれば当然数が必要になりますから、実際は元の派閥を基本としたグループができているのだろうとは思います。あるいは今回の総裁選の後、推薦人や支援者を核にして派閥が新たにできるのかもしれません。私はそのようになっても不思議には思いません。
それよりも気になるのが、候補者(予定候補者?)の中で社会保障改革を積極的に口にする人がいないことです。おそらくこれから何か打ち出してくるとは思いますが、今の日本で一番重要なことだと思います。一方で「有権者にとって負担増かサービス削減かその両方か」という嫌われる政策しか方法がないわけで、立候補者にとっては触れたくないものであることも事実です。
2000年代に入った頃の日本であればそれでよかったのかもしれませんが、誰も言わなくなりましたが2025年問題も来年に迫り、もはや待ったなしではなく遅すぎです。次の総裁(というか総理大臣)は、これから国民にとって負担増とサービス削減の両方を訴え実現しなければならないわけで、今の段階で主張すべきでしょう。
最もまだ立候補者が確定していないのですが、当選者は次の総理大臣であり、おそくとも来年の今頃までに行われる総選挙の顔になるわけですから、注目していきたいと思います。
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