ダムの奏でる

長篠堰堤(花の木ダム)

長篠堰堤(花の木ダム)

 重力式コンクリートダム(堰)

 豊川水系豊川 愛知県新城市

 訪問日 2024/11/22

 

 牟呂松原頭首工、東西分水工を見た後、更に豊川を遡ります。10分ほどで到着するのが長篠堰堤。長篠発電所の取水堰堤で堰堤からの導水路から溢れ落ちる水が美しく「ナイヤガラの滝」に例えられ、大分県の白水ダム、秋田県の藤倉ダムとともに、日本の三大美堰堤の一つとされています。堤高8m、堤頂長25.4m、1912年(明治45年)竣工。2012年(平成24年)に土木学会選奨土木遺産に認定されています。
 そんな素晴らしいはずの長篠堰堤ですが、現地到着すると呆然… 滝なんてどこにもない! 導水路末端の雨水用のゲートを開けていて水を溜めないようにしている様です。とりあえず上流側にも歩いて堤体を眺めてみました。すると立入禁止のはずの堤体の上に人影。釣り人には見えず、工事関係者でしょうか。
 頭の中は真っ白になりながら、次に長篠発電所へ歩いて向かいました。長篠発電所は発電機と水車を縦軸で結び、水を落とすことで発電する「ナイヤガラ型発電所」とのこと。二重の意味でナイヤガラになっているのですねぇ。入り口にあった記念碑は感動的ではありましたが、発電所建屋は良く見えず消化不良。ふと、説明板を見ると、河原に架かる猿橋に下りられる様です。猿橋は長篠・設楽原の戦いでの武田勝頼公の退却路とのこと。猿橋に下りると、発電所の建屋が樹々の隙間からちらりと見えました。
 長篠堰堤の水利使用標識は、左岸を走る国道257号の脇にありました。そこから堰堤が見えるのかと覗き込むと取水門が見えました。どうやら工事中。ゲート駆動装置を交換している様に見えます。
 工事では仕方ありません。水のないナイヤガラの滝というレアな状態を見たことを良しとして、いずれ再訪することに致しましょう。

 


右岸から見た下流面  言葉がない…

 


右岸から見た堤体

 


右岸から堤体、導水路を眺める  一切越流なし

 


導水路の末端  雨水用のゲートが全開、水煙を上げて絶賛放流中

 


雨水用のゲートを下流側から眺める

 


河原から上流面を眺める  天端に人影が…

 


土木学会選奨土木遺産の説明板

 


左岸、国道国道257号の脇から取水門を見下ろす  工事中の様です

 


水利使用標識

 


猿橋と長篠発電所を眺める

 


猿橋から上流、豊川の流れ

 


長篠発電所入り口

 


長篠発電所敷地内を眺める  建屋は殆ど見えず

 


長篠発電所説明板

 


長篠発電所竣工記念碑、発電所記念碑

 


発電所記念碑「羣生沐浴し萬物通流す」についての説明

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