香川での実話をもとに作られた見習い警察犬「きな子」の物語である。美しい讃岐富士をバックにした緑の大地で、警察犬の試験を受けようとしている「きな子」。訓練士を志すうら若き「杏子」。 前もって嗅がされた匂いのものを「さがせ」と命令されて、探し当てたり、障害物をすいすいと飛び越えたり、それができれば合格である。しかし何度受験しても失敗する「きな子」。「杏子」は高い志をもってこの職業についたはずだった。「 . . . 本文を読む
この日はふたりの新会員が加わった。お足もとは危うい高齢者であるが、頭脳はとてもしっかりしておられ、次のようなお歌であった。Αさんの歌さみどりに 萌え出でし槻(つき)の かげ踏みて 昼静かなる 裏道をゆく槻(つき)とは けやき のことだそうである。Bさんの歌負けないよ 歩けないとて泣かないよ 昔に返り つたい歩きさちなみに私の出した歌は、養父(やぶ)、朝来(あさご)、宍粟(しそう . . . 本文を読む
「月刊、短歌」の今月の特集は、60代からの短歌 。サブタイトルは、
60代だからこそ歌えること。60代で短歌を始めたわけ、ほか が記されていた。。
「佐藤佐太郎のことば」が載っている
雲の影のように胸中に去来し、過ぎてしまえば何の跡形もないような感情というものは、はかないといえばはかないものである。そして詩はこういうはかないものを表現の対象とするのである。」
大柳勇治は、 . . . 本文を読む